もっともわかりやすい ゲーム理論

著者 :
  • 日本実業出版社
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本棚登録 : 109
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534044020

作品紹介・あらすじ

「実戦トレーニング」で身に付く戦略思考。囚人のジレンマ、共有地の悲劇、フリーライダー問題、サンクトペテルブルクの逆説など、ゲーム理論特有の問題から最善の意思決定を導く。

感想・レビュー・書評

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  • まず文書がヘタで明快さ、面白さに欠ける。内容は初心者向けなのだが…。この本と同時に別ジャンルだが入門書を計3冊読んでいて、この本がダントツで、分かりやすく明快に書くスキル、面白く読ませ吸収させるスキルが不足していると感じた。
    「やさしく書くというのは、本質的なことを理解していないと難しい。どれだけ自分の言葉で書けるか。それが学問を消化して自分のものとしているかの証明」とはある教授の言だが、ここに当てはまるか?…
    内容は基本のキだが、これではウィキペディアなどなどのネットで調べたほうが良いだろう。
    そして、もっと深く知りたいならより専門的な本を読んでみるとか(そっちのほうが実際分かりやすいのが不思議)。ま、この問題は著者だけでなく編集者の責任も大きいんだろうな。

    ほかの2冊の入門書が良書だったせいか、余計にそう思う

  • よく耳にする、「囚人のジレンマ」や「共有地の悲劇」「ナッシュ均衡」…。就職のために経済学を学んだ昔のことを思い出した。勉強中はどうしても、「で、どういう出題があるのか?」ばかり気になったけど、本来は社会問題を解くカギとしての経済学。普通に生活していると利得表を書いて問題の解決が図れることなんてあまりないし、そんなに合理的に行動している人なんてまずいない。でも社会の諸問題を正確に読み解くためにも基礎知識はもっていたい。初学者にはおススメの一冊。

  • 2012.1.5

  • ゲーム理論に関しては他の本で挫折したため、基礎の基礎くらいは押さえたいという気持ちで買った本。
    初心者としてはこれくらいで調度いい。いちいち図が大きすぎる気もするが。

    その気になれば一日二日で読める。ゲーム理論でよく出てくる専門用語に慣れることはできたと思う。

  • 初心者の方にはとてもいい本だと思います。分かりやすく、例も多々挙げられています。ただ、理解してしまうと途中で物足りなくなってつまらなくなってしまうかも。既出のことを読まされている感があり、途中で飽きちゃいました。

  • ゲーム理論は、インセンティブの仕組みを解明するものでもあります。p13

    ミニマックス定理:ゼロサムゲームにおいて、どのプレーヤーも非常に賢く、相手の弱点を攻め立てることに長けているという前提がある場合には、どんな戦略を取ればいいでしょうか。このような状況においては、勝とうとするよりも負けまいとすることが大事だ、ということを指摘したのがミニマックス定理である。
    ポイントは、相手がどんな戦略をとっても、自分は最小の利得だけは必ず確保する戦略を取ることにあります。
    相手の戦略それぞれに対して、自分の取る戦略の利得が決まります。そのなかで最大の利得を得る戦略を自分がとれば、最小限確保出来る利得のなかで最大の利得を得ることになります。最大の最小値を見つける戦略です。これをマックスミニ戦略(マキシミン戦略)といいます。その時の利得をマックスミニ値(マキシミン値)と言います。
    これを相手の側から見ると、ゼロサムゲームでは、自分の得は相手の損なので、「相手は最大の損失となる戦略の中から最小となるものを選べば良い」のです。今度はミニマックス戦略を取ればよいということです。そのときの利得をミニマックス値といいます。
    マックスミニ値とミニマックス値が一致する戦略を双方に取る以外に、双方にとって有利な戦略はありえないということを述べたのが、ミニマックス定理です。

    アレクサンドロス王に学ぶ弱支配戦略→強支配戦略がなく、弱支配戦略がある場合では、弱支配戦略が最善の意思決定となる。p57

    ナッシュの定理:①通常のゲームでは、混合戦略まで考えればナッシュ均衡が必ず存在する
    ②ゲームの解を求めるためには、ナッシュ均衡を探れば良い p72

    囚人のジレンマを特徴付けるキーワードは協調と裏切りです。p76
    ex. デパートの冷房温度設定、ドーピング

    パレート最適:ある社会の成員の状況を比較したときに、どの成員の状態も他の成員の状態を不利にしない限りは、それ以上有利にならない状態にあることをいう。

    「共有地の悲劇」とは囚人のジレンマの社会版である。p94

    共有地の悲劇の回避法:資源の絶対量を認識し、各プレイヤーの上限を割り出し、私利を抑制し、規制をかける必要があります。その規制の中でみんなが活動し、逸脱するものにはペナルティーを課すことが、共有地の悲劇から導きだされる結論だといえる。p95

    しっぺ返し戦略(ものまね戦略):最初は「協調」しますが、二回目以降は相手が取った行動と同じ行動を取る戦略。p106~

    公共財とは①非排除性②非競合性が成り立つ財のこと
    ①誰でも使える(消費)できること
    ②一人が消費しても他の人の消費量が減らないことp117

    コミットメント:相手に直接的に働きかける戦略である脅しに対して、相手の行動とは無関係に、自分の行動の選択肢を狭めることを宣告すること。
    コミットメントすることで、相手の行動を変えさせ、自分に有利な均衡を実現させることが出来る場合がある。
    ex.軍勢劣勢のB軍が優勢なA軍に対し、あえて水路を断つことで、勝負を宣言する。p150

    期待効用仮説:人の行動原理は、数学的な期待値に基づくものではないということを「サンクトペテルブルクの逆説」は教えてくれています。人は期待値ではなく、効用の期待値に基づいて行動すると考えられているのです。p193

  • 市内図書館にて貸し出し(地下)。

    タイトルに惹かれた。経済学の理論に興味があったので読んでみた。
    大半は普通に考えれば分かるようなこと。わざわざ図に描いたり名前付けなくてもいいんじゃない?ってレベルのこと。

    ・囚人のジレンマ(p74)←これが知りたかった。2人の囚人に「一方が黙秘で他方が自白した場合、自白者は無罪、黙秘者は一番重い刑。二人とも黙秘ならこそ泥として懲役1年、二人とも自白なら強盗として懲役7年」と言う。囚人はどうしたらいいか。ウィン・ウィンができない状態。

    ・繰り返しゲーム(P98)←インパクト次点。同じことを繰り返し行う場合、裏切るよりも協調しあったほうがお互いの利益が大きい。起源がある場合はその直前に裏切ると最大の利得を得られる。

    ・コミットメント(P146)←これが最大のインパクト。「自分の行動を宣言することで、相手の選択肢も狭め、結果として自分に都合のよい選択肢を相手に取らせる方法」。戦国の例は変(Aがコミットメントしなくても、そもそもBにとって戦うより退却のほうが利得が大きくなってるもん)だから、実際に巧くいく例が見たい。

    ほか色々。抜粋コピー保管。

  • ゲーム理論の基礎を文系向けにわかりやすく解説したあれ。数理畑な人間には流石に物足りないことこの上ないが、導入としてはいいのかな?
    ゲーム理論とか以前に当たり前にわかるレベルの例題ばっかりなので「へー、当たり前にやってたけどこれもゲーム理論的な思考だったのかー」という感じで入りやすくなってるのかもしれない。

  • イラストを多用し、わかりやすい例え。なんとなく分かった、気がした。普段の生活でバリバリ使いこなすとすごい、かも。

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