本当にわかる心理学

著者 :
  • 日本実業出版社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534046833

作品紹介・あらすじ

ココロからウロコが落ちる!本書では、心理学の基礎から応用までをやさしく解説。特に、実験、観察、数値化などによる科学的エビデンスを重視。これらの研究成果をもとに、わかりやすく紹介します!取り上げられている手法は、広告、マーケティング、販売促進、自治体の防犯対策など、身の回りで応用可能なものばかり。本書を読めば、実践的な知識が身につきます。

感想・レビュー・書評

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  • 集団が大きくなると、人の行動はどう変化するのか。3人よれば、文殊の知恵と言うことわざがあります。これについてある著名な心理学者が、集団が大きくなると、どのような力が発揮されるかというところを研究した結果、人が多ければ多いほど、社会的手抜きがもたらされるフリーライダー現象が提唱されました。綱引き実験と言うエビデンスの高い実験です。

    美男美女である事は本当に得なのか、仮想裁判実験では、美しくない人に対して、刑罰が重くされると言う研究結果が出されました。

    小さな悪事を放っておくと、人の心はどう変わるのか、ブロークンウィンドウズ現象というものがあります。悪い事はもっと悪いことを呼ぶという意味であり、世界各国の大都市を中心に研究されました。壁や公共物への落書きがある所とない所では、犯罪率が一気に開くと言うものです。

    記憶の達人はどうやって覚えているのか、なぜならばがあればずっと忘れない、覚えようとするのではなく、理解しようとする姿勢が大事であると。

    噂話はどう生まれ、どのように広がっていくのか、集団は嘘を真実に変える力がある。集団がありがちな嘘をつくり、ステレオタイプに満ちた広がり方をしていく印象評価である。これを集団エゴイズムと呼んでいる。さらに厄介なのは、時間が経つだけで、真実味が増してしまうこと、眠っているだけで、嘘も真実になるという意味からスリーパー効果と呼ばれます

    自分の意見を通しやすいシチュエーションとは?力説するよりスティンザ効果を活用しましょう。座る位置で勝負は半分決まっています。さらに2つのことを断言的に述べると、たちまちすごい人に見えるため、話が進めやすくなります。ただし、注意したいのが、軽食などを挟んで行われる。議論の場合は反論するのが難しいため注意。

    ひらめきはどうやって起きるのか、既にあるものをつなぎ合わせ、関連性によるものです。これまでの成功体験などが言葉にならない感覚を作り上げ、クリエイティブな発想を生み出すことが可能です。

    情報はどのようにして記憶に変わるのか、2つの箱と言う考え方があります。あらゆる感覚を使って覚えていくわけですが、短期貯蔵庫の場合、復習をしないと20秒ぐらいしか保持ができませんが、復習をすると7チャンク程度の保持が可能です。そして後々長期貯蔵庫として半永久的な記憶が可能となり、思い出しができるわけです。さらに、自分自身の情報を使ってそれ以外の検索ができるようになれば、事実上容量は無限です

  • 初めて心理学の本を読んで、奥が深いが、面白いと思えた。

  • 知っている言葉ではあったけど、それぞれ実験検証しているのがわかりやすかったです。
    仕事でも家庭でも、考え方をかえなければ、と思うことがたくさんありました。


    ・人の潜在能力を最大限引き出すには
    →ピグマリオン効果が信じる者を救う。相手を心から信じて期待すると、相手が願い通りになってくれるような働きかけを、期待した側が積極的にとるようになる。


    ・小さな悪を放置しておくと人はどう変わるのか
    →ブロークンウィンドウズ現象。悪いことは悪いことを呼ぶ。落書き、割れた窓そのものというよりは、そういった小さな乱れが、いつまでと放置されている状況に、不安にさらされる。


    ・人がやる気をなくすのはどういう状況か
    →努力しても無駄、という思いが生む「学習性無力感」自分の頑張りではどうすることもできない努力が無効ぇあるという経験が生み出す無気力状態

    ・〝ひらめき〟はどうやって起きるか
    →洞察(あ、そうだと、ひらめくこと)は、空っぽの頭の中からポンと湧いて出てくるものではない。まずは何よりも知識との関連性を探す傾向にあると言われている。

  • 心理学の考え方を紹介した一冊。知識・雑学的な面白さに加えて、それを支える理論まで深く理解することができる。
    筆者の「研究手法や流派を一緒くたにする」という前置きどおり、心理学の様々な領域がミックスされている。読みやすく、面白い。良書。

  • 心理学に興味を持った人にはこの本を読むことを勧めたい。
    前半は日常生活のいろんな現象を心理学の視点から書かれていて面白いと思った。
    後半は心理学を用いた精神療法が書かれていてが、この部分の内容は私には難しかった。

  • 心理学の体系的な理解を推奨している本。こうすれば、人はこう動く、というような単純なテクニックを知りたい人には不向きかも。

  • 分かりやすくて面白かったな。
    ただの流行りの心理学じゃないっていうところ含めて^^

  • とても解りやすく為になった。今、ストレスに向き合う方法やリラックス法等のメンタルヘルスに関する書籍は多くあるが、それらの項目も整理されていて読みやすい。気軽に読み初めてもどんどん読み進みます。学者名や理論が多く出てくるけど、先ずはあまり拘らず読むと良さそう。自分は特にメンタルヘルスに興味が有ったが、勉強になった。

  • 心理学の入門書。身近な話題が多く興味を持って最後まで読むことができた。
    特に自分のやる気が起きる状況についてはとても参考になった。自分への期待感を高めていきたい。

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著者プロフィール

心理学者

「2020年 『サクセスフル・エイジング しあわせな老いを迎える心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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