今いる仲間で「最強のチーム」をつくる

著者 :
  • 日本実業出版社
2.75
  • (2)
  • (6)
  • (11)
  • (8)
  • (5)
本棚登録 : 197
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784534051950

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ドクターシーラボ、ネットプライスの2社を経営者として2度の上場を経験させた池本 克之氏の著書。
    国内では非常に稀有な「事業会社の拡大経営」「2度の上場経験」「プロ経験者経験」を持つコンサルタント。

    高飛車で真似できないマネジメントではなく、実践的な記述に終始しているため、一定のマネジメンター以上はすべからく勉強になる。

    泥臭く現場に向き合われた池本氏の考察が記述されていて、最高に勉強になる。

    本の内容をまとめると、「相互理解と目標設定」。相互理解は上司と部下はもちろん、部下同士を意識。

    ◯最強のチームをつくる重要な要素
    チーム内の地位や役割に関係なく、メンバーひとりひとりがお互いを理解すること。
    そして、チームとしての成果のために成長すること。

    全員が自分のチームだという意識を強く持ち、チームに貢献する行動をすることが最強の組織づくりにおいて重要。

    ◯チームシップとは
    全員が自分のチームだという意識を強く持ち、チームに貢献する行動をすることを同氏はチームシップとよんでいます。※特定人物が発揮するリーダーシップに対する言葉※造語
    そして、TDC(Team Discovery Camp)というプログラムを重ねることによって、リーダーがリーダーシップを発揮しなくても、メンバーがチームシップによって自発的に動くチームをつくることができると。
    さらに、TDCを行うことで、メンバーはお互いに関心を持ち、チーム内から「無関心」がなくなる。

    ◯TDC
    TDCとは、チームシップを高める話し合い、コミュニケーションのこと

    ・言語を使ったコミュニケーションが肝
    日本人は非言語性コミュニケーションが得意で、「一を聞いて十を知る」など聞き手のスキルが要求される。これを「ハイコンテキスト」文化と呼ぶ。
    伝え方が多少下手でも、相手は内容を理解してくれることがある。
    一方、「ローコンテキスト」文化では話し手の責任が重く、高い伝達スキルが要求される。
    グローバル化やSNSの影響で価値観が多様化、日本でもコンテキストが下がっている。だからこれまでにも増して、言語を使ったコミュニケーションが大切になっている。
    自分以外は自分と違うこと、自分の価値観を押し付けても人は動かないと理解する。

    ・コミュケーションのステップ
    ①伝えたいメッセージをはっきりさせる
    ②頭の中にあるメッセージを文字にする
    ③聞き手のメンタルモデルに合わせる
    ④感覚的+論理的な判断材料を揃える。人は感情で買い、論理で買ったことを正当化する。ストーリーを使ってメンバーの「感性」にアプローチする。
    印象的なストーリーがあることで、大切なチームになる。

    ・チームシップ会議の要点
    メンバーがそれぞれの背景を共有し目標を自分達で設定することで自ら動くチームシップがある組織づくりをする。
    チーム目標は3行でまとめる。①○日までに(期限)、②○○することで(行動内容)、③○○を達成できる(計測できる成果)
    チームで理解し合うべき3つのポイントを把握する。①お互いの力量、②チームの共通目標、③チームのルール

    ◯メモ
    ・仲間を信じることができる組織は強い。相互理解が大事
    ・人に対して不満が生まれるのは自分の価値観を押し付けているから
    ・自信が生まれるのはその人自身が設定した目標を達成するとき

    周りがバカに見えて、メンバーに最低限の仕事しか振らず「自分がやればいい」と考えている人はとりあえず読むべき。
    「自分と自分以外の人間は同じではない」を理解できないと、周りへの疑問や不満しかわかない。自分と違うと理解すれば、相手の違いを受け入れられる。

  • リーダーは、どうすればメンバー一人ひとりが力を発揮してもらえるかを考える必要がある。この手の本でたまにあるけれど、「昔はチームで協力するなんて考えてなかった」系の話は、その現場のことを考えると、読んでいてつらい。

  • あんまおもんない

  • 経営者向きかな。。
    TDCを知りたい!やりたい!という人がマニュアルとして読むのがよさそう。

    リーダーシップなどがうまくいかなかったところは、共感した

  • CY16-04
    最近、この手の問題に悩まされていたので読んだ。
    課題設定をしてくれている3章ぐらいまではかなり入り込んで読めたが、その先は筆者の開発した手法の紹介に終始するため、興味がなかったのでイマイチ。
    ただ、この本から得た事はコミュニケーションが大切。ただ話をするだけではなく相手の言葉を傾聴し承認する事が重要、という事。

  • 今いる仲間で「最強のチーム」をつくる 自ら成長する組織に変わる「チームシップ」の高め方 2014/6/19 著:池本 克之

    著者は組織学習経営コンサルタント。㈱パジャ・ポス代表取締役。リース会社、生命保険会社等を経て、ドクターシーラボ、ネットプライスの社長を歴任。両社の上場や成長に多大な貢献をし「成長請負人」と呼ばれる。

    チームシップこそが「最強のチーム」をつくる重要な要素である。
    チームシップとは、チーム内の地位や役割に関係なく、メンバーひとりひとりがお互いを理解しながら、チームとしての成果のために成長することである。

    そして、ビジネスで成功するためには、秀逸なビジネスモデルの他に最も大切なものとして「組織のメンバーがチームシップを発揮して常に一眼となっている」ことであり、これが最強のチームの唯一の条件である。

    本書は上記の「チームシップ」をキーワードとして最強のチームの作り方を以下の6章により説明している。
    ①私はなぜ、チームをうまくまとめられなかったのか?
    ②チームを動かすノウハウの落とし穴
    ③自分たちで目標を決めればチームはまとまる
    ④「TDC」を始めることで何が得られるのか
    ⑤「TDC」で「最強のチーム」をつくる
    ⑥リーダーのための「もっと伝わる」コミュニケーション術

    本書の肝は「今いる仲間で」である。
    良いチームをつくるためにはやはり人が全てである。
    能力の高い人やそうでもない人そしてそれぞれに得手不得手があり、野球でいう全員が4番打者では良いチームにはなれないし勝つことも難しい。しかし、それを見越した上で能力の高い人を適材適所にあてることで一時的な良いチームはつくることができるかもしれない。しかし、あくまでそれは一時的という短期的な視点でしかない。

    何事も継続、安定が必要であり、やはり少し時間はかかってでも今いるメンバーで高い成果を出し続けるというのがベストである。しかし、わかっちゃいるが簡単ではない。そんな色んなリーダーや経営者の疑問に応えるべく本書は試行錯誤している。

    本書は短期的・長期的な視点からまずやるべきこととしてTDCというチームシップを見出す合宿について言及しており、惜しげもなくその手法を披露している。しかし、それを実行にうつすには覚悟と多くの労力を費やすことになる。明確な成果を共有しないとTDCに取り組むことは出来ないものの意図は十分に理解できる。

    機会があればやってみたいと思うことと、日常に細切れで本書のエッセンスを取り入れて最強のチームを作りそして成長し続ける仕組みを構築していきたい。

  • 【請求記号】
    335.94||33

  • 方略や理論を学びたかったけど、作者自身の独自のメソッドの紹介が主で特に新しい学びはなかったのは残念かも。

  • 題目に期待したが、具体性にかけてイマイチ。最後にセミナーノウハウ的なものがあるが。。

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

池本克之(いけもと・かつゆき)
組織学習経営コンサルタント。株式会社パジャ・ポス代表取締役、NPO法人Are You Happy? Japan 代表理事。
1965年神戸市生まれ。日本大学卒業後、金融会社を経て、ソニー生命保険に入社。わずか2年で「全国トップ20」の成績をあげる。その後、マーケティング会社、通販会社の経営を経て、ドクターシーラボ、ネットプライスなどの社長を務める。年商3億円の企業をわずか4年で120億円にするなど、さまざまな企業の上場、成長に貢献し「成長請負人」と呼ばれる。現在は数社の社外取締役を務めつつ、コンサルタントとして一部上場企業からベンチャー企業まで200社以上を指導。
著書に『「いまどき部下」を動かす39のしかけ』『「すぐやるチーム」をつくるたった1つの考え方』『“圧倒的信頼”が手に入る営業PDCA』(以上、三笠書房)など多数。

「2023年 『「それでも稼ぐ人」33のルール』 で使われていた紹介文から引用しています。」

池本克之の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
稲盛和夫
ベン・ホロウィッ...
佐々木 圭一
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×