日本降伏: 迷走する戦争指導の果てに

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  • 日本評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784535586604

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  • 纐纈厚『日本降伏 迷走する戦争指導の果てに』日本評論社。「あの戦争の終わらせ方、終わり方のなかに、戦後日本の原型がある」。なぜ戦争が長引いてしまったのか。開戦から敗戦までの戦争指導者たちの迷走を追跡することで本書はその真相に迫る一冊。http://www.nippyo.co.jp/book/6380.html

    敗戦必至のなかで敗戦を最大限に阻んだのは「国体護持」という呪文。天皇そのものを離れ、組織温存・現状維持の「金科玉条」として機能し、敗戦を遅らせてしまう。戦前日本の歴史とは決して民衆を保護しないことだが、これは戦後日本にも引き継がれている。

    昨年12月、政府は特定秘密保護法を強行採決。安倍首相はその足で靖国神社を参拝した。戦前回帰とは何か。自存自衛はフィクションだし、柔軟な外交のできなくなった帝国日本を浮かび上がらせる本書の怜悧な分析には戦慄する。タイムリーな一冊です。

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著者プロフィール

1951年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。現在、山口大学人文学部教授、独立大学院東アジア研究科教授。遼寧師範大学客員教授。政治学博士。近現代日本政治史・軍事史専攻。

「2009年 『田中義一 総力戦国家の先導者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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