超大恐慌の時代

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  • 日本文芸社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784537258356

感想・レビュー・書評

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  • 政治・経済を国内に留まらずグローバルに捉えることには定評のある藤井厳喜氏の新作。

    「ドンと来い!大恐慌」では非常に楽観的な見通しを語っていましたが、本書では逆に悲観的な予測となっています。それは、「ドンと来い!」当時にはなかった東日本大震災・福島第一原発問題・民主党政権という三大リスクがあるからで、特に民主党政権の稚拙な政権運営が前者ふたつの被害を拡大している状況を見ると、今後二番底が来た時に適切な対応が取れるとは到底思えないものがあります。

    正直に言えば、藤井氏の日本経済に関する見解にすべて納得したわけではありません。精神論に囚われず現実を見るよう主張しつつ別の精神論に囚われているのではないかと思える部分もあるからです。

    しかしながら、中東情勢のわかりやすいまとめや緊迫するEUをアングラマネーの流れを絡めながら解説している箇所など見所は非常に多く、急速に不安定化する世界情勢を1冊で網羅できる良書だと思います。

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著者プロフィール

1952年、東京都生まれ。国際政治学者。早稲田大学政治経済学部卒。クレアモント大学院政治学部(修士)を経て、ハーバード大学政治学部大学院助手、同大学国際問題研究所研究員。1982年から近未来予測の会員制情報誌「ケンブリッジ・フォーキャスト・レポート」を発行。インターネット上でもYouTubeを中心に世界政治や経済情勢について発信している。現在、呉竹会アジア・フォーラム代表幹事、一般社団法人日本クルド友好協会理事も務める。主な著書に、『米中新冷戦、どうする日本』(PHP研究所)、『アングラマネー』(幻冬舎)、『国連の正体』(ダイレクト出版)、『世界恐慌2.0が中国とユーロから始まった』『希望の日米新同盟と絶望の中朝同盟』『国境ある経済の復活』(以上徳間書店)などがある。

「2020年 『米中最終決戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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