- Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
- / ISBN・EAN: 9784537278750
作品紹介・あらすじ
今を写せば未来へ繋がる。写真の力を信じて…。
感想・レビュー・書評
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この写真集は3・11の東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県南三陸町で写真館を営み自らもまた被災しながら、現地の様子を撮影し続けている佐藤信一さんによるものです。地場の人間でしか撮れない物があります。
この写真集は東に本題震災で甚大な被害を受けた宮城県は南三陸町で写真展を経営し、自らも被災し、被災した直後の様子殻現在に至るまでほかに被災した方々や被災した地域の様子を撮影したものが収められております。
やはり、地元の人間にしか捉えることのできないもので、在りし日の南三陸町の姿と、黒い塊となって怒涛のごとく押し寄せ、すべてのものを押し流していった津波の様子。それをただ見つめるしかない被災者の姿は、やはりいていても悲痛で胸が重くなったことを思い出します。すべてのものが跡形もなく消え去り、瓦礫の前にただ立ち尽くすしかない人々や、自衛隊が設置した仮説浴場に気持ちよさそうに入浴する子供たち。避難場所となった体育館でひと塊になっている家族の写真は、貴重な記録としてこれからも残っていくと思います。
後半部では入学式や再会を喜び合う中学生たちの写真。漁港で働く人々や要り場で『せり』が行われている写真なども掲載されてあって、『希望』を感じさせるものになっておりました。
「復興までの道のりを撮り続けることがこの町で生まれ育った写真屋の使命だと思う」
という巻末に直筆で記されたこの言葉は私たちに重い問いかけをしてくるようでなりません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ボランティアに行って以来、どの被災地よりも身近に感じている。
買う。-
現地の写真店の店主で、講談社出版文化賞を受賞した本(文芸社だから自費出版のようなモノ)だけど、手にするコト出来るかなぁ~
見てみたいです(震...現地の写真店の店主で、講談社出版文化賞を受賞した本(文芸社だから自費出版のようなモノ)だけど、手にするコト出来るかなぁ~
見てみたいです(震災関連の本は少しずつ買って積読状態)。。。2012/12/19
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東日本大震災写真集。
地元で写真館を営む写真家の撮影。
声高に主張することはないが、変わってしまった、そして変わっていく地元の姿を記録しなければとのひた向きな想いが伝わってくる点で、報道写真家、芸術写真家が撮った多くの写真とは一線を画している。
町が徐々にではあるが色を取り戻していく。カラー写真だからこそその変化が鮮やかに記録される。
モノクロのみで構成された被災地写真集もあるなか、カラーだったのはなぜか。同じカラーだからといっても他の被災地写真と同列に扱うのはためらわれたのはなぜか。
それはそこに灰一色ではあり続けないぞという住む者としての自分の町の未来への強い願いがあったからではないか。
旅人にしか撮れない写真もあろうが、住む者にしか撮れないものもある。
ここにあるのはそういう種類の写真だ。 -
2013年7月16日
<PHOTO LETTER FROM MINAMI SANRIKU>
デザイン・装丁/武井哲史 -
レンズを向けてごめんなさい。
でも辛い記憶も記録として残さないとと思う......
もう辛い写真は撮りたくない。 -
南三陸町で小さな写真屋さんを営んでいた方の写真集。現在は「さんさん商店街」という復興商店街で写真屋さんを営んでおられます。
昔の南三陸町の写真から始まり、津波が押し寄せ、町が壊滅していく様が鮮明に写っています。
防災庁舎の屋上に残る方々、がれきの中を歩く女性・・
言葉では伝わらない、景色や気持ちが溢れています。 -
この町はもはや他人事ではなく自分の一部になっていると気付いた。
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素敵な写真集です。南三陸町で写真館を経営されていた佐藤さんが現地で半年間撮り続けた記録。
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地元の人だからこその視点で、暖かく捉えられている。。。