それってどうなの主義

著者 :
  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560027974

感想・レビュー・書評

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  • いろいろと面白いところはあるんですが、たとえば「『心のノート』の世界観」というエッセイ。文科省発行補助教材の「心のノート」ってのが学校で配られているらしい。(当時)「徹底的な書き込み方式をとっており、自分のことをやたらと書かされる」んだって。わ、気持ち悪。なんかすごいことになってるんだ。ここから引用。---------------------------------------------まずひとつ、こんな教育をやっていたら自己愛が肥大化するのは当たり前だってこと。自分は自分は自分は自分は・・・。昨今の若い人って(まあ大人もだが)自分が大事でしょーがない感じじゃないですか?----------------------------------------------  なるほどね。----------------------------------------------(中略)もうひとつ発見だったのは、なるほどわれわれの社会認識はこのように形成されているのかと知らされたことだった。『心のノート』はまず自分にはじまり、家族、友だち、学級、学校、地域という風に、徐々に関心領域を外へ広げていく形で構成される。(中略)自分→家族→地域→日本→世界。これは同心円状の世界認識、換言すれば天動説だ。日本の教育はまだコペルニクス以前だったのだ。----------------------------------------------  天動説、コペルニクス以前ってのはまあ、はったりというか大見得きってオーバーにいってるだけなんだろうけど。と、思っていたらここから斉藤美奈子の本領発揮でした。へ、へー。強引ともいえる論理の展開。好きですけど。

  • そ連にはぜひ加入したく思います。

  • 子供が野山で駆け回って遊ばなくなったのは自然保護運動が盛んになったせいという説になるほど…と唸る。

    あとは新潟日報で連載してたコラムが地域色強くてとりわけ面白かったなぁ!雪国がお国言葉など平気で無視した東京男子のリゾラバ小説という指摘も冴えてる。
    想定も祖父江慎テイストが光ってて素敵。

  • いいですね。熱くなりそうになったとき、ちょっと一言「それってどうなの」、、、でもってクールダウン。

  • ものをよく知らない私には、よい勉強になりました。社会情勢、文学、などなど、掘り下げようとしたら難しくてなかなか手が出せない分野であっても、著者の語り口ならさらっと読めるし頭に入ります。分厚い本ですが、痛快軽妙な文章なので、1日もあれば読破できます。

  • 斎藤さんの本の中でこれがイチバン良かった。

  • 001.初、並、カバスレ、帯付
    2011.11/16、伊勢BF。

  • 切れ味抜群。

  • 斎藤美奈子は、
    昔からファンなのだが、
    最近の著作は
    あまりチェックしていない。

    これも、図書館で
    「あ、これ読んでない」
    と思って借りた。

    相変わらずの斎藤節
    冴え渡る文章もあったけれど、
    時事ネタということもあり、
    あまり面白味を感じなかった。

  • このおばさんはやり方が汚いぜ。
    一つけてやる。

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著者プロフィール

1956年新潟市生まれ。文芸評論家。1994年『妊娠小説』(筑摩書房)でデビュー。2002年『文章読本さん江』(筑摩書房)で小林秀雄賞。他の著書に『紅一点論』『趣味は読書。』『モダンガール論』『本の本』『学校が教えないほんとうの政治の話』『日本の同時代小説』『中古典のすすめ』等多数。

「2020年 『忖度しません』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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