- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560041796
作品紹介・あらすじ
記憶の中のミラノには、いまもあの霧が静かに流れている-。イタリアで暮した13年間の遠い日々を追想し、人、町、文学とのふれあいをつづる初のエッセイ。
感想・レビュー・書評
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『コルシカ書店の仲間たち』を読んでから読むと、テーマが明らかに違う。彼女が訳してきた小説・詩がふんだんに引用されている。イタリアの偉大な作家達が描いてきた土地を自身で立ってみて思う。こういう風に別の土地を感じられると言うのはいいですね。私は旅に出る時、旅先から書かれたエッセイ・小説を持っていく事がよくあります。旅先という不安定な状態が文章のあちこちに漂っていて、1人旅でも誰かと旅しているような気になるからかもしれません。
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穏やかな筆致で静かな人間関係を綴っているが、自分がイタリアに渡った時にこんなに濃厚な関係を築けるだろうか。こんなに様々な出来事を色濃く、整理して覚えておけるだろうか。
優れたエッセイストは素晴らしい文章を書くだけでなく、状況把握と記憶力に優れているのだなあと思わせる。
別れによる物悲しさで終わる切なさに、一度に何編も読めなかった。 -
■一橋大学所在情報(HERMES-catalogへのリンク)
【書籍】
https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/0000141193
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須賀敦子のエッセイ。
記憶の風景は霞みがかったような。 -
旅行記のようでもあり、交遊録のようでもあり、文学論のようでもある、不思議な雰囲気を持つ著作である。
個人的には、「舞台のうえのヴェネツィア」がよかった。ヴェネツィアがほんとうに虚構の街かどうか、ぜひこの目で確かめてみたいと思う。 -
私をイタリアに誘ってくれた、須賀さん。
目を閉じれば、ミラノの朝の霧の風景が目に浮かびます。
(タイトルそのまんまやねw) -
静かで繊細な文章。
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再読(3回目)
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2008/6/4購入
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須賀敦子珠玉の随筆 外国語を巧みにあやつる人になぜか極めて美しい日本語を書く人が多い。彼女はその筆頭