きらきら

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制作 : Cynthia Kadohata  代田 亜香子 
  • 白水社 (2004年10月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560047958

きらきらの感想・レビュー・書評

  • 先に『草花とよばれた少女』を読んで、とても良かったので、ニューベリー賞受賞作のこっちはもっといいかも、と思ったら、もちろんとてもいいけれど、個人的には同じくらい。でも、こんなにいい作品を立て続けに書けるってことは、作家として力があるのだと思う。
     『草花…』の方は、主人公とその家族だけでなく、戦時中の日系人の姿、先住民族の苦しみなど歴史や社会の問題も描いていたが、こちらは、日系人としての苦労は描かれてはいるものの中心ではない。あくまで、主人公と姉を中心とした家族の物語だ。
     日本人は『草花…』の方を評価しそうな気がするが、こちらの方がより普遍的で、人種を問わず訴えかけるところが大きいのかもしれない。特に差別されてきた有色人種や移民の読み手には共感できるところが多いだろう。主人公一家がモーテルに泊まるとき、主人公の両親が働いてフロントで「インディアンの部屋は裏だよ」と言われ、インディアンじゃないと言うと、「メキシコ人もだよ」と言われる(勿論日本人も裏。裏の部屋の方が2ドル高い)。両親が働いている養鶏場(卵から肉にするまで、すべてを扱う)は、社会で不当に扱われる人々が働く場所で、賃金が安いのはもちろん、子どもが死んでも休暇ももらえない。
     そんな中でも主人公は子どもらしく、姉は思春期の少女らしく育っていくのだが・・・。
     姉妹を描いた小説としても素晴らしい。たとえ日本人がアメリカに移民した歴史を知らない中学生でも、夢中になって読めると思う。
     ボンタン・ライス・キャンディ(ボンタン飴)、海草と塩漬けのプラムを入れたライスボール(こんぶと梅干入りおにぎり)など、日本の食べ物がまるで違うもののように感じられるのも面白い。日系一世から三世あたりがアメリカでどのように生きていたかもわかる、貴重な本だと思う。

  • 我が家の芝生はきっといつだって青い
    という話し。
    世界はいつだってきらきらになりうるのだ!
    それがこの本の主題!!

    て。
    こんなの読んだら泣いちゃうに決まってるなぁ。
    そして読み終わって耳をぱたぱたしてしまうのです。

  • アメリカに暮らす日系人のお話。
    オノパトペって日本独特のモノって聞くじゃない?
    「きらきら」と言う言葉を、日本を知らない彼女たちはどんな思いで…。と、中から。
    そして、これは英語で書かれたアメリカの本だから、これを「異国情緒」として読む英語圏の人達は、どんな風に…と、外から。
    両方向から興味深い本だった。
    ただ、アメリカに暮らす日系人の特異さ…みたいなものが、時代なのかもしれないけど、これを読む外国人たちの「ホァ~イ!ジャパニーズピィポ~!!」的な奇異なモノを鑑賞する眼を意識し過ぎてないかぃ?って所が気になった。
    なにしろ、人が死ぬのって苦手…。

  • 好きな箇所

    I saw my father was not intimidated by Mr. Lyndon. And that was how I learned that even when you are very very wrong, if you apologize, you can still hold yourself with dignity.


    He would accept anything and anyone, so long as he could earn a living to help his family. But I saw that on this one day, for the first time since I'd known him, he could not accept the way his life was turning out.

    Lynn could take a simple, every day object like a box of Kleenex and use it to prove how amazing the world is. She could prove this in many different ways...

    Lynnie had always thought crickets and even crows were good luck. Now and then I thought I heard Lynn's lively voice. The cricket sound, "chirp, chirp!" But I heard "kira-Kira!" The crows called, "caw! Caw!" And I heard " Kira-Kira!" The wind whistled "whoosh! Whoosh! " and I heard "Kira-Kira!" My sister had taught me to look at the word that way, as a place that glitters, as a place where the calls of the crickets and the crows and the winds are every day occurrences that also happened to be magic.


    Sometimes, no matter how hard I tried, I got a C. That happened a lot. But when I worked hard, I got better grades. This surprised me. I guess because Lynn was so smart and it had seemed easy for her to get good grades, I never noticed how hard she worked. I thought getting an A was something that happened to you, not something you made happen. But after Lynn had died and I'd spent a lot of time thinking about her, I remembered how often I'd seen her sitting at her desk, chewing her pencil as she worked for hours o... 続きを読む

  • スタイルは私が原書を読んだときに受けた感じと少し違ったけれど、すんなり心に入ってくる素直な文体で好感が持てた。

    翻訳物であることを感じさせないスムーズさがよい。

  • 1960年代のアメリカ、日系姉妹の物語。美人で人気者の姉が病気になってしまう。父母は働き詰め。日系人に対する差別、貧困の様子など、つい最近までのアメリカの社会の現状。妹の明るさが救いとなって、物語が暗いだけになっていない。

  • 高校の時何回か読み返していました。

  • 主人公ケイティは貧しさや偏見を、もう生まれた時から当たり前のことのように受け入れている。でも家族への愛情も当たり前に持っていて、それは最後まで揺らがない。自分では気づいていないかもしれないけれど、そこだけが自分の中にある確かなもの。

    ケイティはちょっと粗野なところがあるのだけれど、そこがいいです。 なんとも言えない透明感。それは日本の若手の女性小説家の作品によくある狙った透明感とは違うのです。
    読み終わってから改めて表紙をみると、またグッときます。

  • ティーンズノベルなので大人には軽いかと思いきや、扱っている題材はとても興味深かった。

    人種差別や身近な人の死や考えることが多かった。
    日系アメリカ人の方が書いているという部分も非常に興味深い。

  • りんが重い病気やったなんて・・・・・


    なんか、ちょっと悲しい話や!

  • そう世界はきらきらなのです

  • 日系人の姉妹リンとケイティの物語。
    きらきらは姉のリンが好きな言葉。
    日本語の意味はぴかぴか光っているもの。
    1960年代の話なのでまだまだ日系人への
    差別が残っているアメリカ。
    それでも姉妹は卑屈になることもなく美しいものを見つめ
    家族を愛して、家族に愛されてすくすくと成長していく。
    両親は自分たちの家を手に入れるために働きづめ。
    差別があるのでやれる仕事も限られている。
    そういう差別の悲しさや憤り、諦め、でもそれに負けないこと、
    そういうことが明るい文章で書き連ねてある物語。
    最後のあたりで家族に悲しみが訪れるけれど、
    ケイティは、それを乗り越えて少しづつ大人へと成長する。

    少女ケイティの目線で描かれているので、
    差別などもそんなに暗い題材ではなくさらっと
    書かれている。大陸を横断して引越しをする様子とか
    普段の家族の生活とかとても楽しそうに書かれていて
    全体的に考えさせられる事も多いけど、楽しい部分も多かった。
    面白くて大事に読みたいと思いながらもあっという間に読んだ。

    最近は家族間の殺人が多い。
    それは自分が家族に愛されていることを知らない、そしてその家族も
    愛していることをうまく伝えられない家庭なんじゃないかなと思った。
    家族間の愛情ほどいざという時のゆるぎない心の支えになるものはないと思う。そういう家庭を築きたいなぁと思った。
    ケイティの家族には貧しくても苦しくても愛情が溢れていた。

  • ──姉のリンがわたしに教えてくれた最初の言葉。「きらきら」。
    日本語で「ぴかぴか光っている」と言う意味だ。リンは世界をそういう風に見る事を教えてくれた。
    世界はきらきら光っている。コオロギやカラスの鳴き声も、風の音も、そんなどこにでもあるものが、魔法のように素敵になれる言葉──。

    美しく聡明な姉リン、その妹ケイティ。ケイティにとってリンは特別な存在だった。
    姉妹だけど親友。何より彼女は天才で……そう、世界一すごい人になれる女の子だった。なんでも一番になれる筈だった。大学へ行って、姉妹ふたりでお金持ちになって、まだ見たことのないカリフォルニアの海のそばの家に暮らすのが夢だった。
    過酷な労働に耐え、生活を支える日系二世の両親と貧しさや差別のなかで肩を寄せ合う暮らしにも、きらきらした愛おしくたいせつなものがたくさん、たくさんあったのだ──。


    1950年代から60年代のアメリカ南部に生きる日系人家族の姿を、透明感あふれる文章で綴る物語。
    深くて、しかも透き通った海や空。それをあらわすことば「きらきら」。どんな世界にも、どんな人々の生活のなかにも、必ずきらきらしたものはあるはずだと教えてくれます。

  •  1960年代のアメリカで暮らす日系家族の物語。貧しさと差別、そしてその他いろいろの困難に合いながらも懸命に生きていく姿が次女ケイティの明るい視線で描かれている。

     姉のリンに初めて怒鳴ってしまったときの描写をはじめ、登場人物の感情と行動がリアルに描かれていてぐっとくる。

     

     

  • 最近刊行されている、作品社の
    金原瑞人さんセレクションのYAシリーズの選者あとがきに、
    「豚の死なない日」や「きらきら」のような本を作品を中心に・・
    とあって、そんなにいいのか、と思って
    おもいっきりハードルをあげて読んでしまいました。

    メッセージは既読感ありで、
    展開も、なかなかわたしにはなじまなかったけれど、
    ラストはそんなもやもやを、ふーっと吹き飛ばしてくれる
    ささやかだけどあたたかい、きらきらさでした。

    きらきら、っていう日本語、いいね。

  • 「どこにでもあるなんでもないものを使って、世界がどんなにすばらしいかを見せてくれるのが得意」だった姉のリン。
    それを受けとれる妹のケイティ。
    どちらもステキだと思います。

  • 昨日の夜読み始めて、
    夜中の一時に号泣してしまった本。

    なんか、読んでるうちに
    すごくあたたかいけど寂しくなる。
    今でも最後のほう思い出すと泣いてしまいそうだ←

    本屋さんの洋書コーナーで
    これの洋書版見つけたんで、
    今度はそれに挑戦したいという野望。

  • 主人公の環境は、一般的にみると貧しいだろう。
    でも、彼女たちは幸せだった。
    その理由を知ったとき、私は泣いた。

  • 戦後を過ごす日系アメリカ人家族のドラマ。
    ほんの小さな日常のかけらは、きらきら、としている。

  • 1960年代の日系移民の家族が貧困・差別の中で生きていく。

  • 日系アメリカ人家族、チキン加工工場、日本人は測量士にはなれない

  • これは泣く。人が死ぬってのは泣いちゃうんだよね

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