- Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
- / ISBN・EAN: 9784560072165
作品紹介・あらすじ
新訳サキ短篇集の決定版、全4巻完結
森の中でヴァン・チールは裸で岩の上に寝そべる若者に出会った。浅黒い肌に獣のような目をしたこの野生児は「子どもの肉にありついてから二ヶ月はたつ」と不気味なことを言うのだった……異色の人狼譚「ゲイブリエル‐アーネスト」。戦地の一杯飲み屋で隣り合わせた男は、交配によって四角い卵を産む雌鶏をつくりだし、一儲けしたというのだが……戦地の描写に作者自身の体験が窺える「四角い卵」他、全36篇。軽妙にして辛辣、奇想とウィットに富んだ短篇の魅力を生き生きとした訳文で甦らせた新訳サキ短篇集第4弾は、初期作品集『ロシアのレジナルド』、没後に編まれた『四角い卵』に、その後新聞等から発掘された短篇、スケッチを収録。サキの生涯と作品を概観したJ・W・ランバートの重要エッセー「ボドリー・ヘッド版サキ選集 序文」を付す。挿絵エドワード・ゴーリー。
感想・レビュー・書評
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12月18日はサキの誕生日。
ここ数年12月には必ず読んでいます。
サキの作風や登場人物の会話から感じられる「笑顔でワルツのステップを
踏んでる2人?…いや、お互いに足を踏んづけようとしてて嫌みの応酬を繰り広げてるのかぁ…」という雰囲気がたまりません。大好きw
お気に入りは
「女は買い物しない」
我が母親を思い出しました。
「十三人いる」
ワガママな2人…なんですが現実にもこういう人たちいる…。
「小ねずみ」
再読。サキらしさがよく出てます。
「四角い卵」
表題作。冒頭の生きるのに困難なシーンを淡々とと書くのがサキだなぁ。
「池」
話の内容はさておき、「いまどき君」な若者が「マジありがとうございます、ほんと、マジ助かります。」と言ったことにビックリ!「翻訳者さんが使用するということは、マジ○○は市民権を得て、この先も生き残るんだ…そういえば「まじ卍」ってあったな…「激おこぷんぷん丸」はどうなった…。」と考えこんでしまいました。
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ネットのコピペで見たやつがちらほら。元ネタになるくらい、ちょうどいい長さで小気味良い話が多い。
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サキ短編集。挿絵がエドワード・ゴーリーということで気になり手に取る。サキの世界観は個人的にははまらないっぽいので他を読むかは悩むところ。長編読んでみようかな?
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『平和の玩具』に続くサキの短編集。白水Uブックスからはこれで4冊目となる。
何よりも手に入りやすくなったのが有り難い。『ザ・ベスト・オブ・サキ』を探し回った時代とは隔世の感がある……。