生半可な學者 (白水Uブックス 1033 エッセイの小径)

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  • 白水社
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784560073339

感想・レビュー・書評

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  • 書店で運良くサイン本が並べてあったので購入。
    てっきり新しい本かと思ったら、柴田さんの語り口調が何となく違う気がして、見てみたら実はもう随分前に刊行、文庫化、再版、なのだった。
    様々な作品を挙げつつ、翻訳のことやそれ以外のことをたくさん語っているエッセイで、面白かったけれど最近の語り方の方が私は好み。

  • 柴田元幸さんのエッセーは、若い頃のものが良いと思う。

  • 名訳者として名高い著者のエッセイ集。単行本が出たのが90年代ということで、古さを感じさせる内容も散見されるが、概ね面白く読んだ。アメリカ文学の作家名も幾つか登場していて、興味を惹かれたものもある。

    岸本佐知子のエッセイ集でも感じたが、翻訳家のエッセイというのは、語学学習者向けの媒体に連載していても、英語の話題に終始するとは限らず……というか、寧ろ英語(語学)とはどんどん離れた内容になっていく傾向があるようだ。そういえば吉田健一にも、英語についての話題から始まって、最後は別の話になってたことがあったなぁ。

  • この4年間を総括するエッセイ? なんてものを柴田さんが書くわけもないんだけれど、そこに通じる軽い批判? なんてものも書いてるわけがないわね。30年以上も前のユル〜いお話たちでした、が、これ今だと女性蔑視なんじゃ? というところもあるようなないような、ってあたしもよほどSNSに害されてるな。

    アメリカ(正確にはロックの世界)では16歳(特に女子)の誕生日ってのが重要っていう話がでてきて、それはこないだ見た『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』のなかでトランボの娘さんが16歳の誕生日を脚本仕事で祝ってくれない父に激怒したことに合点したのでした。

    話はさらに飛んで、トランボが『プレミアムシネマ』で放送された日が12月17日で、その時はなんの意図も思いつかなかったんだけれど、いま思うと『セクシー田中さん』問題のことだったんかな? がな、監督役が「原作はクソなんで脚本でどうかよろしく」って言うのはアウトだわ。まぁ昔からある文化なんだろうけれど……。

    って、話逸れ過ぎ問題。良い本の紹介たくさんされていました! この本が出た時には翻訳されていなかったリチャード・パワーズの『舞踏会へ向かう三人の農夫』さすが柴田さんご自身で翻訳されているわ。予約完了。楽しみ!

  • 15/2/14、ブックオフで購入。

  • 柴田元幸さんのエッセイ集。
    「トラブル・ドール」いいなあと思って、なぜかラン大会の遠征先で見つけて嬉々として手に入れたんだけど、悩みを打ち明ける暇もないというか、めんどくさく感じるぐらい大したことがない。(「みやげ物の効用」より)
    私には「スカーレット・オハラる」のが一番なんだな。なにごとも寝て忘れる!(「寝てしまう」より)

  • 翻訳に至るまでの論理的な思考が面白かった

  • 英語教師、そして翻訳家であるらしい著者による、英語に関係しているようなそうでないようなエッセイ。

    肉じゃがを英語にするとmeat and potatoだが、意味合いが全然違ってくるとか、おもしろかった。
    英語がある程度分かる人にはよりおもしろい本。

  • 別役実のエッセイがおもしろかったので似たようなのない?と貸してもらった本。そしたら中で別役実を絶賛していてたまげました。私が好きな岸本佐知子さんがのちに翻訳した本も紹介していてさらにたまげた。

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著者プロフィール

1954年生まれ。東京大学名誉教授、翻訳家。ポール・オースター、スティーヴン・ミルハウザー、レベッカ・ブラウン、スチュアート・ダイベックなどアメリカ現代作家を中心に翻訳多数。著書に『アメリカン・ナルシス』、訳書にジョナサン・スウィフト『ガリバー旅行記』、マーク・トウェイン『ハックルベリー・フィンの冒けん』、エリック・マコーマック『雲』など。講談社エッセイ賞、サントリー学芸賞、日本翻訳文化賞、早稲田大学坪内逍遙大賞を受賞。文芸誌『MONKEY』日本語版責任編集、英語版編集。

「2023年 『ブルーノの問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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