図説自殺全書

  • 原書房
3.58
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本棚登録 : 120
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (421ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562029020

感想・レビュー・書評

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  • 自殺について、方法や理由といったことや、どういう人物が自殺をするのか、また歴史上での自殺などから記している。また、自殺遺体など残酷ではあるが貴重な写真も多く収録されている。

    2000年頃、精神的に疲弊していたわたしは、本屋さんで選ぶものには大概「死」「自殺」といったタイトルがついているか、そういうものを扱うものばかりだった。
    恐らくレジの店員さんは、このひと大丈夫かとわたしの顔をチラリと見ていたと思う。いっぱいいっぱいのわたしは当然気がつかないけれど。
    本書も当時購入したもの。今回、本棚整理に伴い読み返してみた。

    書かれてから時間が経過したため、統計や最近の動向が書かれておらず、現在の考え方とは異なる部分もあるかもしれない。しかし、自殺評論家などを目指し学問として極めたいひとでなければ普通に楽しめる。

    この本で残念なところとしては、第二次世界大戦において日本の行った特攻を自殺と捉えていることだ。
    特攻は上官からの命令でやむなくさせられているもので、本心から進んで志願したひとなどきっといないと思う。
    日本人であっても特攻隊は常軌を逸した行為で、こんな手段に及ぶような国が勝てるはずもないと思う。外国人である著者には尚更クレイジーでしかないと思う。
    それであっても特攻隊は自殺ではないと言いたい。
    拒否をしたらその場で上官によって蹴り殺されるだろうことはわかっていて、拒否するはずもない。結局死ぬのなら、せめて国のための戦死という大義を選ぶことは至極当然だと思う。
    特攻隊員の死を、自己都合で死を選ぶ自殺という名で呼ぶことは、特攻で亡くなったかたにも、引いては自殺者にも失礼なのではないだろうか。

    それ以外には、マリリン・モンローさんの死を自殺に分類している。マリリン・モンローさんの死は未だに自殺とも事故とも他殺ともはっきり結論は出ていないと思う。
    何せマリリン・モンローさん自身が亡くなっているのだから、まさに死人に口無しだ。

    自殺という言葉を近く感じていた当時のわたしは、この分厚い本をどんな思いで読み、どんな思いで自殺遺体写真を見ていたのだろう。
    あの頃のわたしへ。
    時間はかかるけれど、あなたは自分の力で立ち直ることが出来るよ。また心から笑えるから、諦めないでもう少し生きろ。

    ドラえもーん。タイムマシンであの頃のわたしに伝えてあげてよ。

  • 5~6年前、突発的に自殺とドラッグの因果関係についてとか自殺する人の心理を調べたくなって本を物色していて見つけた本。

    自殺する時に使用される道具や方法、実際に自殺した事件の経緯など、結構細かく書かれていた。
    ご丁寧にも実際の自殺現場や遺体の写真まで載せてある。
    グロ注意。

    興味をひきつけたの事例が、
    自分がガス自殺を図り、意識が遠のくまで時間と
    現在ガスを吸い続けている自分がどんな状態なのかを事細かに
    メモし続けて死んでいったという事例。

    そこまでやるんなら、なぜ死んだのかとと思う。
    十分に死ぬ準備をして、自分がどんな状態で死んでいくという
    事を本当に死ぬまで事細かに書き記してまで、何に対して執着していたんだろうと読んでいて考え込んでしまったほどに強烈な事例だった。

    この本の表紙は、シェイクスピアの”ハムレット”のヒロイン
    オフィーリアが入水自殺するシーンを題材にした絵画を使用しているが、
    自殺に”綺麗な死”は存在しない。
    あるのは、真逆。
    自殺に夢は見ないこと。

  • 結局1/4くらいしか読めなかった〜。
    貸し出し本だからやっぱり時間が足りません。しかし色んな意味で興味深かった〜。
    心中という表現が日本独特の文化とか、戦争では自殺者が大量に出たとか、あるいは独特の自殺手段、自殺理由…。
    鬱のときに読むと逆に淡々と読めていいです(笑

  • 血液や糞尿等、結構汚れた図説自殺全書。
    決して美しいとは言えない人生の終焉に、自殺したい方にはお勧めしません。

  • そのまま

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