ジェシカが駆け抜けた七年間について (ミステリー・リーグ)

著者 :
  • 原書房
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本棚登録 : 205
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562037384

作品紹介・あらすじ

カントクに選手生命を台無しにされたと、失意のうちに自殺したアユミ。ジェシカは自分のことのように胸を痛め、カントクを憎んだ。-それから七年、ジェシカは導かれるように、そこへやって来た。目の前には背中を向けてカントクが立っている。ジェシカは側にあった砲丸に手を添える。目を閉じるとアユミの面影が浮かび上がる-。死んだ彼女のためにしてやれることといえば、もうこれしかないのだ。

感想・レビュー・書評

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  • 時間錯誤ネタそれだけの叙述トリック。残念ながらミステリとは関係なく、ただ単に読者を騙すだけの仕掛け。途中まではアリバイ崩しなんだけども。
    主人公がエチオピア人女子マラソンランナーというまったく感情移入できない存在であること、せっかくの仕掛けの後、ラストエピソードでどんでん返しがありそうで何にもないのは残念。
    途中は結構面白いし、続きの気になる展開、また中絶トレーニングが実在していたらしいことも驚きとして感じた。

  • 原田歩はアスリートとしての生命を、監督の〝最悪の指導〟によって断たれてしまう。
    だから呪い殺すことにした。
    そのときは、自分が遠く離れたところにいても大丈夫なように、わたしの分身か、親友のジェシカを使おう。
    そう決めた。
    ……原田歩の失意の自殺から七年、ジェシカ・エドルは導かれるように、そこへやって来た。
    目の前には背中を見せている監督、ジェシカは側にあった砲丸に手を添える。
    彼女のためにしてあげられることはもうこれしかないのだ――。
    (アマゾンより引用)

  • 分身というワードを使い読者である私達を巻き込むテクニック。ストーリーはシンプルで読みやすい。

  • 除籍本を某駅の図書交換で放出した。

  • 悪くは無いがサスミス期待したのでちょい肩透し

  • 図書館で借りた本。タイトルの答えはラストに分かる。アメリカが舞台のマラソンクラブで原田歩がエチオピア人のジェシカだけにマラソンを引退する訳を打ち明けた。それから原田歩は…と言う話から薩人事件・自殺と警察も絡んでいくミステリーの流れだが、真相は明快。トリックはこうきたか〜っで思ったけどタイトルはネタバレになりそうだ。

  • 根性論ではなく、理論を。
    かつてのマラソン界には異色のイケメン監督が現れた。
    熱い心を持ちながら、その全ての情熱をマラソンに賭けた彼が、ほんのすこしでも女性の気持ちに寄り添っていてくれてたら。そう思わずにはいられなかったです。

    小説として構成も設定も十分におもしろいのに最後もやっとしてしまったのは、きっと歌野さんに対する期待値があまりにも高かったため。
    「人を殺す」って、やっぱりものすごい動機が必要ですよね。ミステリーを読んでるとばんばん人が殺されるので慣れてしまいそうになりますが。
    誰かのために人を殺す、というのは、誰かを守るためであったり、よほど憎まない限りできないことだと思います。同情じゃ、人は殺せない。
    だからこそ、最初に想定させられた犯人像じゃ現実味がなく感じてしまったのかもしれない。

    ただ、ミステリーとしてではなく、この小説はストーリーがおもしろい。エチオピア歴というのも、初めて知りました。時間まで違うなんて、不思議だし、おもしろい。
    といっても、日本にも和暦があるし、それほど珍しいことじゃないのかもしれないですね。知らない世界がいっぱいです。

    なんだか誰が悪いというよりは、ボタンの掛け違いのようなことばかりで、ちょっと切なかったですね。

  • 見事ですな。今年のベストテンに入りますな。2020年にアフリカのどっかの国がオリンピックに立候補してなかったっけ?

  • ん?と思いながら…途中何度か読み返し。

    あー、なるほど。と最終着地。
    伏線とかに期待しすぎて読んでしまったので、騙された感がさほど無かったけれど、読後感は悪くない。

  • ミステリ的なネタとしてはもう少し☆少ないけど、
    読後感とっても良くてジーンとしてしまったので4つ。
    うたがってごめん。

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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