味なしクッキー

著者 :
  • 原書房
3.04
  • (1)
  • (12)
  • (32)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 127
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562047376

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いやーな、怖い女たちの話。
    わたしにはこういうブラックなの合わないのかも。

  • 書名が「味なしクッキー」だから、
    もう少し料理も絡んだ本かと思ってたんだけど、
    全然違った。怖いって。この本。
    おばけとかそういうのじゃなく、怖い。
    人間、どこで何されるかわかんないね。

  • 6話の短編集。

    だというのに、ひとつ読んだ事があるものでした。
    何かのアンソロジーに入っていたやつでしょうか?
    あの特徴的というか、想像しやすい実験風景が…。

    どれもこれも、違う方向に怖い話でした。
    一番理解できるのは、表題にもなっている最後の話。
    これは夫の気持ちが分かります。
    最後まで一方通行片思い。
    しかし妻の気持ちも分かります。
    無理やりくっつけられた、としか思えませんし。
    警察の戸惑う気持ちも、ものすごく分かりますが。

  • 2014/9/15(月曜日)

  • 全体的に面白かった。最後の晩餐?だったっけ、ラストの想像はついていたけど、気持ち悪かった。

  • 何か物足りないなと思った。

  • (収録作品)パリの壁/決して忘れられない夜/愚かな決断/父親はだれ?/生命の電話/味なしクッキー

  • 6話からなる短編集。

    「パリの壁」
    ある人物がパリにとある男を訪ねてやって来た。
    その男とは元教師で、過去に覚醒剤取締法違反で逮捕され、妻と離婚したという過去をもつ男だった。

    男のもとを訪問した人物は誰でどういった目的なのか、話が進むにつれて段々分かってきて、事の全容が見えてくるという設定の話になっています。
    何が何だか分からないまま話が進み、もや~とした感じ。
    全ての結論がついてからも何となくしっくりこない。
    この話はどうにも設定に無理があると思いました。

    「決して忘れられない夜」
    恋人と別れたい男と別れたくない女。
    はっきり別れの言葉を告げられても男につきまとう女は最後のディナーとして男に料理をふるまう。

    「愚かな決断」
    ある日かかってきた女性からの間違い電話。
    翌日の新聞で、その電話の主と思われる女性が殺害された記事が載っていて、興味をもった男は女性の周辺を探り始める。

    この話、ゴチャゴチャしていて分かりにくい。
    そのせいか、記憶にも残らなかった。

    「父親はだれ?」
    主人公は妊娠中の研究者の女性。
    彼女は仕事中に少女の幽霊を見てしまう。
    その少女とは、父親が誰だか分からない子供を妊娠、自殺した同級生の女性だった。
    気がかりとなった主人公はかつての同級生たちに会い、彼女の事について色々と聞いてまわる。
    そして、見えてきた彼女の死の真相とは-。

    この話は面白かった!
    途中で「ああ、これってこういう事なんでしょう」と筋というか真相が読めたつもりになっていたら予期しない続きがあって「なるほど!」となった。
    話が進む内に全く記憶から消えていた序盤の何気ないエピソード、それがラストとタイトルにきいてくる話。

    「生命の電話」
    主人公は健康食品を扱う会社で働く女性。
    その会社で使われている電話番号は以前、人の悩み相談を引き受ける「生命の電話」で使われていた電話番号だったため、今も悩みをもつ人からの電話がかかってくる。
    業績が悪くて暇なため、社長はその悩み相談を聞いてアドバイスにならないアドバイスをしている。
    ある日、いつものように悩み相談の電話がかかってくるが、その電話の相手だと思われる人物が翌日殺されるという事件が新聞に載る。

    これも設定にちょっと無理があると感じたし、文章や話の運びから稚拙な印象を受けた。

    「味なしクッキー」
    男は妻を殺した。

    事情聴取で男は犯行動機を「妻が他の男と浮気をしていたから。その現場に自分がいたから」と言う。
    しかし、妻の相手とされる男性は既に3年前に交通事故で亡くなっていた。

    何故3年前に亡くなった男性と妻が浮気している現場に居合わせたりできるのか・・・そこには「なるほど」と思う理由があり、切なさと残酷さを感じる。
    この発想はすごい!

    全般的に、読んでいて設定にちょっと無理があるな・・・と感じる事が多々ありました。
    それに文章もあっさりしていて読みやすいと言えば読みやすいけど、ちょっと物足りない。
    まるでタイトルのように、味気ない印象を受けました。
    まあ、短編集なのでこの程度でもいいか、とも思うし、あまり深く考えずに読めばいいのかも・・・。
    個人的には心理描写が濃密なものが好きなので、その辺は好みの問題だと思います。

    どれもそれなりに面白く、軽くサクッと読める感じなので暇つぶしに読むのにいい本だと思いました。
    個人的には「父親はだれ?」とタイトルの「味なしクッキー」が良かった。

  • ブラックテイストな短編種だが、後味は悪くない。
    ありがちな話のようだが面白かった。
    一番意外性があったのは「パリの壁」、どんでん返し連続の二人劇のようだった。
    (図書館)

  • 短編集。
    いわゆるイヤミスらしい、後味の悪いミステリーが6編。
    表題作は、浮気した妻を殺した夫の話。
    内容的には『父親は誰?』が面白かったかな。後味が悪いどころか、オチというか真意は真っ黒、でもミステリーとしてはきちんと解決させているので、すっきりはしている。

全29件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1961年、京都市生まれ。パリ第七大学理学部卒。2004年に『密室の鎮魂歌』で、第14回鮎川哲也賞を受賞。著書に『密室の鎮魂歌』『出口のない部屋』『天使の眠り』『めぐり会い』ほか。

「2021年 『味なしクッキー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

岸田るり子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×