- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562047840
作品紹介・あらすじ
ケーキって一体なに?いつ頃どこで生まれた?フランスのケーキは豪華でイギリスは地味なのはなぜ?ケーキの始まり、作り方と食べ方の変遷、文化や社会との意外な関係…実は奥が深いケーキの歴史を楽しく説き明かす。
感想・レビュー・書評
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六花文庫で目に止まって読んだ本。食の歴史には関心ありつつもお菓子についてはこれまであまり考えたことがなかった。が、お菓子、特にケーキは「特別」を演出するものでありその背景にある文化の歴史は面白い。
序章に書かれている「ケーキとは概念なのだ」という言葉が印象的だった。
その概念の歴史をサクッと学べます。宮廷貴族文化が栄えていたフランスでは専門の職人である(基本的には男性の)パティシエが作るものだったのに対して、フランスに比べれば貴族文化が強くなく新興勢力の強かったイギリスでは家庭で母が作るものであった、というような国ごとの文脈もケーキという側面から見直してみるとなるほど、と感じる部分も多く楽しかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読みやすく、面白い。
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2024年3-4月期展示本です。
最新の所在はOPACを確認してください。
TEA-OPACへのリンクはこちら↓
https://opac.tenri-u.ac.jp/opac/opac_details/?bibid=BB00265575 -
とても古い歴史ということが理解できた。
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ケーキは場を華やかにするもの。だから、彩りなどが重視される。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/59874 -
イギリスとフランスを軸にした各国のケーキに関する歴史とその結果生まれたケーキの比較。ケーキの定義が時代とともに移り変わっている点やいわゆる象徴としてのケーキを細かく説明してくれたのは楽しかった。
最後のレシピが一番興味深く読めた。 -
ケーキという不可思議な食べ物について、どうやって生まれ、人々の間で認識されるようになったのか、研究者の観点から考察が加えられている。
*ケーキは、食べ物としての、実際的な位置よりも、象徴的な意味合いのほうが強い。ケーキが食べれるということよりも、ケーキがそこに存在し、華やかにあることが空間的にとても大切である
*ベーキングパウダーの誕生によって、今のような、ふんわりとしたケーキが作れるようになった。それまでは、撹拌作業が無茶苦茶大変だった
*ケーキとは、その作る過程に情緒が含まれている。だから、最初、水を加えるだけの簡単なケーキミックスはアメリカでヒットしなかった。しかし、卵を加える工程をプラスしたことによって、人気を博し、広まるようになったと言われている
*四角いケーキはこわれやすい
*クリスマスケーキも19世紀になってから誕生した概念
*ウェデングケーキも、18世紀にかけて現れた。その誕生より、だんだんと派手になっていく
・最初のケーキを共同作業として入刀するのは、硬すぎて刃が入らなかったからである -
謎だった、クリスマスケーキとクリスマスプディングとガレットデロアなどの菓子の役割の違い、それらの歴史など、今まで断片的にきいた話がやっと繋がった。そして、これまた謎だったなぜヨーロッパでは主食を家で焼かないでパン屋が焼くのか?の答えは、庶民の家の壁が貧弱だったので時代が下がるまで権力者の屋敷にしか竃が置けなかったから、ということがわかった。大収穫だった。日本や中国の菓子の話も正確で、信用が出来ると思えた。写真や挿絵が美しく、あっという間に読める。
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