パンケーキの歴史物語 (お菓子の図書館)

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制作 : 関根 光宏 
  • 原書房 (2013年9月23日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784562049424

パンケーキの歴史物語 (お菓子の図書館)の感想・レビュー・書評

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  • ◆パンケーキとはなんだろうか。さらにいえば、パンケーキの本質はどこにあるのだろうか。小麦粉を使うことだろうか、膨張剤を使うことだろうか、甘味があることだろうか、あるいは平らな鉄板で焼くことだろうか。この問いに答えるべく歴史をさかのぼってみると、パンケーキの奥深い世界がみえてくる。その歴史物語の始まりは、古代ギリシャにまでさかのぼる。本書を読んでパンケーキの歴史物語を読みながら現代に帰ってきたとき、世界中をつなぐパンケーキ文化がみえてくる。

    ◆パンケーキはきわめてシンプルな料理だからこそ、人びとに愛されてきた。どの国でも、食べれば子ども時代を思い出す「なつかしの味」であり、国によっては民族のアイデンティティであり(葬式や文化的な行事で食べる)、庶民(や労働者)から貴族まで階級を問わず好まれてきたという、たぐいまれな食べ物なのである(と著者はいいたいようです)。「さあ、パンケーキを作ろう!パンケーキを食べに行こう!パンケーキや塩味のパンケーキを食べながら、人生を存分に味わい尽そう! (”訳者あとがき”, p. 168)」

    * 感想 *
    ◆本書のいうパンケーキは、「粉もの」とおなじぐらい幅が広い。なので、この本を読んだときは「そりゃあ、”パンケーキ”の定義をそこまで広げるなら、そこまでさかのぼるだろうね」と、すこしひねくれた感想を抱いた。が、じっさい、海外からみればお好み焼きもパンケーキなのだとか。「ケーキ=甘いもの」という考えにしばられすぎていたのだと、刺激になった。

    ◆また、クレープ・シュゼットが偶然に誕生する逸話が興味深い。英国皇太子(のちのエドワード7世)にクレープをつくる係だった14歳のシャルパンティエが、ソースに含まれていたリキュールに偶然火をつけてしまった。ところが、それを一口食べるとじつにすばらしい味だったという。◆”シュゼット”とは、皇太子が特別な思いを寄せていた女性の名前とも、単に居合わせた女性の名前とも、シュゼット・ライヘンブルクという女優の名前とも、シュゼット・カリニヤンという貴族の女性ともいわれる(ようするに、諸説ある)。

  • パンケーキのある生活、それは平和で幸せな家庭の風景。粉に水や卵を加えて平らな鉄板で焼くという調理方法は世界中に同様のものが見られる。アメリカの古き良き時代を彷彿させるというイメージには、黒人奴隷の調理人の存在もあるが、懺悔の日に教会のイベントでふるまわれるパンケーキは平等の象徴でもあった。
    日本のパンケーキとして「どら焼き」や「お好み焼き」も紹介されている。

  • パンケーキの古今東西。よくぞここまで調べ上げたものだ、と思う。パンケーキが好きな人は世の中にごまんといても、よほど好きでなければ、ここまで探求できなかろう。実際に作って、食べて、試したりしているわけだし。

    あまりにも広範囲に及んでいるがために、頭に吸収し切れるものではないが、こんなにも色んな種類のパンケーキ(に分類されると思われるもの)が世の中にあるのだと思うと、それだけで楽しくなってしまう!粉もの万歳!
    写真やレシピだけでなく、昔の絵や文献、パンケーキにまつわるエピソードを多々引用しているところも面白かった。

    感想をひとことで述べるならば、今すぐパンケーキ食べたい!に尽きる。

  • パンケーキとは何か。
    一般的なホットケーキミックスで作られるようなものをイメージしていたが大きく異なっていた。
    しかし最初にパンケーキではないものを定義していながら、古い時代や国々の郷土料理をパンケーキとして紹介されているものには、その「ではない」と定義されたようなものも混じっている。
    世界的にはこの考え方でよいのだろうか。
    読了してから疑問が増えた。

  • この理論で行くと、お好み焼きもパンケーキ!本の中にはたこ焼きもパンケーキとして紹介されていた。なんでもあり!

  • 資料番号:011549920 
    請求記号:383.8ア

  • 2015/2/27読了。
    なんだろう、現在日本で主流なパンケーキの歴史的なものを期待していたが、広義のパンケーキの本だったのでなかなか頭が追いつかず…
    特に世界中のパンケーキに分類される民族料理にかんしては、「へー」以外の感想は特になく。
    一つ分かったのは世界各国の様々な人に愛されてきたんだな、ということ。

  • 世界中のパンケーキに分類されるものが写真付きで載っています。

    見ていて面白いのは、パンケーキだけの写真よりも
    「パンケーキと人や暮らし」が描かれているものでした。
    アメリカやヨーロッパでは今のパンケーキに近いものが、長年人々に愛されてきたことがわかりました。
    一時期は貧しい人の食べ物だったそう。持ち運びできるし、日本のおにぎりみたいな感覚かな。

    世界のパンケーキでは、「え!これも?」というものも。
    日本ではたこ焼きやお好み焼きが描かれていました。

    アメリカ人の主人と「日本ってパンケーキが人気だよね。」とチジミやお好み焼きを例に挙げて話した後だったので、
    「世界ではお好み焼きはパンケーキに分類される」ということを再度実感。そうか、今度はそうやって説明しよう(いつ機会があるかわからないけど)。

  • 分類に異議がないわけではないが、網羅性はほめてしかるべき。

  • パンケーキは、おやつにもなれば朝食にもなる。子供から大人まで幅広い世代に親しまれ、嫌いな人があまりいないと思われる食べ物でもある。しかも、日本で特に東京を中心にして海外からパンケーキの店が出店して、ちょっとしたブームになっている。

     そんなパンケーキにも歴史があり、所変われば品変わる。著者はパンケーキについて以下のように定義している。

     なんらかのデンプン質の材料をもとにした生地から作られる平たい食べ物であり、通常、少量の油をひいた平らな調理器具の上で焼かれる。そして、わずかに気泡を含んだものから、かなりふわふわしたものまで気泡の量はさまざまだが、内部はやわらなく、しなやかであるという点で共通している。

     パンケーキが最初に作られたことについて、歴史的記録がないとある。しかし、パンケーキに近いものを古代ギリシアや古代ローマで作っていたという記述を著者は言及している。

     意外に思ったのが、日本のお好み焼きと、どら焼きが取り上げられていることだ。どら焼きは、見方によってはパンケーキの一種ともいえるが、お好み焼きはどうなのか。お好み焼きを例として入れたのは、パンケーキも生物同様多様性があり、甘いだけがパンケーキではないと言いたいのだろう。

     以前にも、アイスクリームの歴史物語を取り上げたが、この歴史物語シリーズは、写真が掲載されており、世界各地の食べ物や食べ方の説明がされていて興味深い。

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パンケーキの歴史物語 (お菓子の図書館)の作品紹介

甘くてしょっぱくて、素朴でゴージャス。
変幻自在なパンケーキの意外に奥深い歴史。
あっと驚く作り方・食べ方から、社会や文化、芸術との関係まで、楽しいエピソード満載。
もちろん日本の「あれ」も載ってます。
レシピ集付き。

パンケーキの歴史物語 (お菓子の図書館)はこんな本です

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