- Amazon.co.jp ・本 (449ページ)
- / ISBN・EAN: 9784562051052
作品紹介・あらすじ
『探偵スルース』+『熱海殺人事件』に鬼才が挑む!
「さて、この死体をどうする?」
切羽詰まった売れない作家と編集者による「禁じ手」に探偵を据えての推理合戦、すべては怒濤の結末のために!
名探偵メントのために!
感想・レビュー・書評
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落ち目のミステリー作家・神岡は別荘に訪れた愛人を突発的に殺してしまう。
原稿をもらいに別荘に来ていた担当編集の里子はその突発的な殺人を本格ミステリ作家にあるまじきセコい殺人だと糾弾する。
斯くして平凡な死体を曰く付きの殺人現場に飾り立て、ミステリ作家らしい殺人事件に仕立てることになってしまった。
不謹慎な遊び心は思いもよらない結末へ!!
何の変哲もない死体を密室に入れ、見立て殺人らしい装飾を施し、本格ミステリらしく探偵を呼び寄せる。ストーリーとしては死体を弄ぶような不謹慎な内容だが、そもそも全体を通してギャグテイストで話は進むのであまり気にならない。そしてラストは霞流一さんらしく大破局。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
竹之内里子のミステリーに関する豊富な知識は素晴らしいが、ストーリー自体がドタバタすぎて、後半は読み飛ばした.
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最初は、落書きくらい粗いけど、少しずつお化粧していくと、ずいぶんと立体感あふれるお話になった。
まだきっと先があるんだろうなという希望にすがって、なんとか読み進めた。 -
ガチャガチャしていて
途中、高速で読み飛ばし… -
「三人よればフーダニット」←これ気に入りました。
本の帯に「探偵スルース+熱海殺人事件=名探偵メント」と書かれているとおり、今作はとにかくミステリ好きだけでなく舞台好きの人に読んで貰いたい。(逆に、舞台が苦手な人はたぶん合わないと思います。ちょっと読む人を選びますねw)
「『探偵スルース』も『熱海殺人事件』も観たことあるから知ってるよ。あんな感じになるんでしょ?」と思われる方がいるかもしれませんが、その枠内で収まってはいませんので、心おきなく展開を楽しめると思います。
戯曲的なデキになっているので、読んでる最中、頭の中でこの役はどの役者さんにやってもらおうか…、と妄想しながら読めて二重に楽しかったです。
今回、伏線をこねくり回して推理をたたみかけるように次々提示する霞作品にしては「ちょっと個々の精度が荒いな」と感じるかもしれませんが、演劇エンタメミステリなのでこれでOK!と私は思いました。 -
ミステリー好きによるミステリー好きのためのミステリーのドタバタ喜劇?!
って解釈で良いのでしょうか。
劇場(スイマセン、最後列で居眠りしながらチラ見)の客席で眺めているような臨場感を感じました。 -
売れないミステリー作家・神岡は、別荘を訪れた愛人・マリーを殺してしまう。
神岡と担当編集者の里子は、この平凡過ぎる殺人をミステリー作家らしい殺し方にすべく本格の名作に見立てて殺人隠蔽を試みるが、ライバルの若手売れっ子作家や劇団演出家が加わり迷走していくのだった。
古典ミステリーのオマージュやパロディーについて行けない部分がありますし、密室トリック、推理のプレゼン合戦、誰が誰を騙し騙されているのか、逆転の連続で翻弄されっ放しですが、その趣向は秀逸です。読む人を選びますが、本格ミステリーに関心のある人なら楽しめる作品だと思います。 -
ノリについていけそうにない、と早々に脱落、斜め読み。
フライプレイってそゆことね。 -
いやー。これだから新本格好きは分からん。メタい。アホっぽいなぁと思って読み進めると最後に「やられた!」ってなる。すげーわミステリ。まだまだ可能性は無限大である。
そして実に名探偵メントでした。面白かった。