文化心理学 下: 心がつくる文化、文化がつくる心 (心理学の世界 専門編 9-2)
- 培風館 (2010年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784563058890
作品紹介・あらすじ
心のあり方やはたらきは、文化によってどのように異なるのか?なぜ心のはたらきに文化差が生まれるのか?こうした問いに対する答えを求めて過去20年間に急速に発展した文化心理学の成果を、北米と日本で活躍する研究者が解説した入門書。研究の網羅的紹介でなく、身体をもつ社会的な存在としての人間、意味の網の目にとらわれた文化的存在としての人間、という人間の社会性における二つの異なる側面に複眼的に迫る。
感想・レビュー・書評
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2678円購入2011-03-31
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【メモ】
・iv頁に軽い誤植。
×「1章 心と分化」
○「1章 心と文化]
【下 目次】
目次 [i-iv]
6章 世界観と思考――世界のとらえ方が心の働きに及ぼす影響 001
6-1 名誉の文化 002
6-2 カテゴリーと家族的類似性 006
6-3 関係性による分類 010
6-4 素朴弁証法 011
6-5 素朴弁証法と矛盾の受容 014
6-6 変化の予想 021
6-7 思考プロセスの言語化 024
6-8 矛盾する情報の処理 029
6-9 まとめ 032
7章 世界観と知覚――ものを見るときの構えが私たちの知覚に及ぼす影響 037
7-1 錯視の文化差 038
7-2 ウィトキンらの研究 042
7-3 貧富の差でコインの見え方は違うのか? 046
7-4 注意配分の文化差 049
7-5 社会的認知課題の文化差 054
7-6 注意の向け方の文化差の起源 059
7-7 絵画にみられる文化差 061
7-8 注意の文化差についての神経科学的プロセス 065
7-9 生態環境と世界観 067
7-10 まとめ――知覚と認知の関係 068
8章 文化と言語――言葉の違いが心理プロセスに及ぼす影響 073
8-1 言語相対性仮説 075
8-2 助数詞の影響 081
8-3 加算名詞と不加算名詞 083
8-4 名詞のジェンダー(性)の影響 085
8-5 仮定法 086
8-6 時間認識についての言語の影響 088
8-7 空間認識についての言語の影響 091
8-8 色の語彙と知覚 093
8-9 文法と語り 100
8-10 敬語の使用 102
8-11 まとめ-一言語相対性仮説と語用 107
9章 文化と制度――文化は私たちがつくるもの 113
9-1 生態環境が生みだす文化 114
9-2 知の伝承アプローチ 115
9-3 コインの表と裏 117
9-4 予言の自己実現としての相互構築 119
9-5 状況サンプリング研究 122
9-6 予言の自己実現としての黒人差別 124
9-7 自然な考え方と賢い考え方 128
9-8 選好,信念,制約 130
9-9 制度としての文化 137
9-10 制度としての「名誉の文化」 139
9-11 デフォルト戦略――戦略は意識された行動である必要があるのか? 142
9-12 自己高揚と自己卑下 150
9-13 制度と「生き方」 154
9-14 まとめ 161
10章 「生き方の科学」としての文化心理学――学問的発展のための二つのアプローチ 163
10-1 文化的存在としての人間、社会的存在としての人間 164
10-2 人間の総合的理解に向けて 166
10-3 意味を伝達する種としての人間 169
10-4 知の伝承アプローチとスキルの発達研究 172
あとがき(2010年11月 カナダ・エドモントンと札幌にて 著者) [179-184]
課題・問題の解答,考えるためのキーワード [185]
引用・参考文献 [187-196]
索引 [197-199]