光の旅かげの旅 (絵本の部屋・しかけ絵本の本棚)

  • 評論社
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感想 : 113
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  • Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784566002081

感想・レビュー・書評

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  • 原題の『ROUND TRIP(1983年)』からも分かるように、本書は、私にとって、史上初の折り返し地点のある絵本だった事に始めは気付かず、ページ毎に、逆さにしては「おおっ!」と楽しんでいたのが、我ながら、バカみたいで恥ずかしいです(^^;)

    しかし、それを知ってから、片方だけを追い掛けていき折り返してみると、ちゃんとストーリーが繫がっていて、しかも仕掛け絵本の妙は、白と黒のみで構成された絵を逆さにするだけで、こんなに変わるものなのかと驚かされる、目の錯覚を利用した面白さもあって、特に高速道路と駐車場の絵は目にも鮮やかで印象的でしたし、「花」と「花火」に見える絵には、まさに漢字の通りなんだなと、妙な感心をさせられるものがありました。

    また私には、タイトルの『光』と『かげ』の対照的な表現も印象的で、それは、「昼」と「夜」であると共に、人間の持つ「表」と「裏」でもあって、ちょうど、本書を逆さにするだけで、たちまち様変わりするように、そこには人間の持つ、奥の深さと複雑さを教えてくれるようでもあり、改めて、世の中に於ける多様なものの見方に、目を向けられるようになりたいと思いました。

  • モノクロのイラストを、上から見ても、下から見ても、同じ構図が別世界となって現れて見える仕掛けで、二度三度と視覚とイマジネーションの世界が愉しめる面白絵本。(10年前、この仕掛け絵本『ROUN TRIP』を図書館での閲覧した記録を知り、記憶の衰えをしみじみ感じる)

  • ”しかけ絵本”です。
    全編白黒で、田舎の家からビルの並び立つ街に行き帰ってくる風景が書かれています。全体的に”静寂”に包まれています。
    行きは、家から街へ。そして最後まで読んだら上下ひっくり返すと、帰り道は全く違った風景に変わります。
    行きに「道の横の花畑」だった絵はひっくり返すと「空に上がる花火」を見ながらの帰り道に変わり、
    最初に入った「映画館」は、ひっくり返ると「街のレストラン」に変わります。

    3年生の読み聞かせに持っていきました。
    最初は普通に最後まで読み、
    ひっくり返した後は、「さっきは山に消える道だったのが、今は天から走る稲光になったね」と上下上下しながら読みました。
    少人数だったら全員に細かく見えたとは思うけれど、ある程度の人数だったから後ろの子にはちゃんと見えたかあまり自信ない。。
    見えた子たちは「今度は花火だ!」などと分かって楽しんでくれたと思いますが。

    • 淳水堂さん
      まっき~♪さん

      こんにちは!

      最近時間に余裕が出たので小3娘のクラスに読み聞かせにたくさん行ってたら、
      「来すぎだからしばらく...
      まっき~♪さん

      こんにちは!

      最近時間に余裕が出たので小3娘のクラスに読み聞かせにたくさん行ってたら、
      「来すぎだからしばらく休んで!」といわれてしまいました(涙)

      この本は、最初はみんなよく分からない感じで聞いていて、仕掛けが分かるとびっくりしますよね。
      他の方々のレビューを見ていたら、読み聞かせに使用されている方も多いようですね。
      少人数だったらもっと楽しめたかな。

      それではこれからもよろしくお願いします★
      2016/03/06
  • お話会の「サブ」でこれを読んだら面白いだろうなと思いつつ、まだ機会がない。
    中学年以上になると、視覚的にも楽しい知的な本を喜ぶので、いつか読んでみたい。

    明け方、車で家を出発。農場をすぎ、海岸を走り、街について日が沈んだ。
    終わりまで読むと【本をさかさまにしてごらん】の文字が本当にあらわれる!!
    すると、今度は暗かった街に…灯りがともり、映画館が…レストランに、お花畑が…花火の空に。いままでの風景がガラリと変わるのだ。
    この、さかさまにする瞬間、子どもたちは驚くだろうな。
    モノクロの絵がなんともスマートで、アートな味わい。
    その挿絵が主体なので、文章は短く控えめで読みやすい。
    約6分。
    ストーリー重視の長めのお話の前にでも。
    テイクアブレイクも、絵本でね。

  • あら不思議!
    本をさかさまにすると…
    見ていて楽しい新感覚絵本!

  • 山口県立図書館のホームページで知り、図書館で借りた。

    明け方、家を出発して、夜、家に帰るまでの、モノクロのしかけ絵本。
    うしろまで読んで、さかさまにしてもう一度はじめまで読む。

    すごいなー!
    わからなかったのは、「川の下を走るトンネル」のところだけ。
    レストランのところにすごく感心した!
    子どもから大人まで楽しめる絵本です。

  • 白と黒。太陽と月。咲くと散る。降ると上る。沈むと昇る。消えると現れる。出ると入る。乗ると降りる。静寂と喧騒。上と下。
    相反するものは常に同時に存在する。
    光の中にかげ(影あるいは陰)があり,かげの中にも光がある。「いってきます」から始まり,さかさまにして「ただいま」で終える構成は見事。

    原題 "ROUND TRIP" 無為に繰り返す日々の中で,ふと足を止めて遠くを/近くを眺めてみたくなるときもある。木々の間から射し込む朝日も,ビルディング群が放つ人工的なネオンもどちらも美しい。とても好きな絵本。
    《2014.01.23》

  • 読み聞かせ 5分

    夜明け前に家を出、小さな町や工場を通り、大きな街で皆で食事をし、又家に帰る。絵本の上部を昼、下部を夜に描いた上下両方から見る絵本。 (日本図書館協会)

    本をさかさまにしてみると,同じ絵がまったくちがってみえるよ?! 白黒の絵が不思議な詩情をたたえる,ユニークなしかけ絵本。 (『あなたもブックトーク』京都ブックトークの会にて紹介)

    6歳の娘がおもしろがり、ふしぎがり、何度も何度も読んでいる。モノクロな静かな本。

  • おしゃれな仕掛け絵本
    最後のページまで読んで、仕掛けを子どもと楽しみたい。

  • ・モノクロ絵本。
    ・街まで行く。
    ・最後まで読んだら本を逆さにして
    ・街から帰る。
    ・二倍楽しめます。

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