義にあらず: 吉良上野介の妻

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569606019

感想・レビュー・書評

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  • ボクは、
    学生時代を山形県米沢市で過ごしたためか、
    ただ単に、性格が、ひねくれているためか、
    「忠臣蔵」に対して違和感を持っています。

    無論、「忠臣蔵」といぅ作品は、
    赤穂事件を題材としたフィクションですので、
    その作品自体を否定するつもりはありません。
    (フィクションとしては、面白ぃと思います)

    赤穂事件は、その事実だけを端的に言えば、
    加害者(浅野内匠頭)が、
    被害者(吉良上野介)を一方的に切り付け、
    その裁判の判決を不服とした、
    加害者の関係者(赤穂浪士)が、
    被害者の家に押込み強盗を働いて、
    被害者を一方的に殺害したといぅ事件です。

    なのに、
    なぜ、加害者が義士で、被害者が悪人なのか?
    どこをこねくり回しても、とても不自然です。

    なので、赤穂浪士の討ち入りの時期になると、
    吉良上野介や上杉家から見た忠臣蔵に関する、
    小説やノンフィクションを、読んでいます…。
    (探すのがとても大変なくらぃ、少ないです)

    本作品も、そんな作品の1つです。

    吉良上野介の妻、富子の生涯を描いています。

    容姿端麗、頭脳明晰の、
    エリート中のエリートである、吉良上野介と、
    上杉謙信公から続く名門、上杉家の姫である、
    聡明美麗な上杉三姫(富子)の、
    相思相愛ぶりは、当時からよく伝わっており、
    本作品は、そのラブストーリーが骨格となり、
    赤穂事件は、悲哀のクライマックスです…。

    作者さんは、元々はルポライターですが…、
    この時代の女性の資料はほとんどなぃため、
    ごくごく限られた資料を、
    再現ドラマで繋ぎ合わせた作風であるためか、
    小説として読むと、ちと物足りなかったかも。
    (ラブストーリーに徹すると、よかったかも)

    でも…、読了感は、とてもよかったです…。

    旧来の、盲目的な忠臣蔵ファンの方からは、
    有無を言わさぬ、全否定かもしれませんが…、
    これからの時代には、このよぅな作品の方が、
    評価や支持が得られていくんじゃなぃかな~?

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著者プロフィール

1999年 大手生命保険会社に営業として入社

「2015年 『つらくならない 保険営業術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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