ミッドナイト・コール

  • PHP研究所
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感想 : 32
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  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569613772

作品紹介・あらすじ

自分の気持ちを見失って、そして男も失って、やりきれなさにムカつきながら、ジャストな自分を探そうとしている-彼女たちの8つの物語。

感想・レビュー・書評

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  • 恋愛小説も、田口ランディさんの作品も
    初めて読みました。
    8話の短編小説で、すべて電話絡み。

    滅多に電話しないし、こういう恋愛には縁がないと思いますが
    読みやすいし面白い本だったと思います。

    自分が感情移入したのは「花嫁の男友達」の
    結婚式でのスピーチ。
    こういうのに弱いです。

    それと、「四月になると彼女は」の鳥学者の話は興味深かったです。
    「本当は動物には表情なんてないのにね」と。
    えーっ。私はあると思うんですけど。

    この二点に引っ掛かった自分を思うと
    やはり「相手に気づかれない片思い」に惹かれるということ
    そしてノンフィクション派なんだなと
    改めて気づかされました。

  • 自信をもって誰かを好きになるために、本当の自分を探している女性たちを描いた恋愛小説集。(裏表紙より)


    本編よりも、後書きの「石文」の話が好きになってしまった。

    『恋は、石探しから始まるんじゃないかな。そんな風に思う。自分の気持ちにジャストな石を見つけて、それを届けるために誰かの元へ走り出す時、それが恋なんだ。本当の恋なんだ。憧れじゃない恋なんだ。』


    不安なのは自分だけじゃない、って言葉にもなんだか励まされた。

  • 綺麗じゃなくていいじゃない、と思える。
    ひとを好きになることは、綺麗だと思われがちだ。
    だけど、自分の中に汚泥があるなら、想うことも、想う相手も、うつくしいだけじゃない。
    だからこそ、重い。
    肉体と温度がある。

  • 深夜に電話をかけられる相手というのは、そうそういない。それを持つことは寂しい女の贅沢な特権のように感じられた。ミッドナイトコール。けど、話はどれもおぼえていない。

  • 久しぶりに読んだ田口ランディの本。

    瘡蓋をペンチで引っぺがされて
    その傷口にお酒を吹きかけられたみたいな?

    鋭すぎるんだ、痛みが。
    えぐいんだよ、生々しさが。

    でもそれが田口ランディの本って言う感じがした。

    読むのやめようかなってしんどくなったけど
    最後まで読むと
    突きつけられすぎて
    少し開き直れる。

    電話をモチーフにした短編集。
    相変わらず女のダメな部分をストレートに書いてくれました。

  • 【さようなら・・・
     結婚して
     さようなら・・・
     好きになって。】

    携帯電話をテーマにした短編集。
    どの主人公も恋人に冷たくされ、
    未練を持ったり、もやもやしたり
    どうにもならないくらいの悲しみをもてあましている。

    田口ランディにしては読みやすく
    ソフトな感じ。
    グロテスクな感じは全くなかった。
    でもこの男女間のどろどろしたかんじ。
    どうにもならない嫉妬とか、悲しみの爆発。
    そういうのを描くのがホントに上手だと思う。

    個人的には、田口ランディという作家には
    山田詠美、金原ひとみあたりと同じ空気を感じる。
    でもよしもとばななと仲良しってあたりが
    なんかツボをついてきてる。

    また、買うだろうな、この人の本は。

    【もちろん、あの鳥の学者がいったように
    それは私の勝手な思い入れの産物であるのだろうけれど
    世界は確かに、私に「おかえり」と言っていたのだ。】

  • 恋愛をしている様々な女性の短編集。

    うーん、耳が痛い話ばかり。

    「マリア様、どうやったら好きになってもらえるの?」
    「たくさん好きになればいいのよ」

    そのとおりです。

  • 田口ランディ好きとしては、残念な作品

  • 初めて読んだ田口ランディさんの本!報われないけどいいなあ、と思える話ばっかり。花嫁の話の最後はすごく好き。

  • 田口ランディの短編集 僕は長編のほうが好き。でも性描写は秀逸です。

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著者プロフィール

作家。

「2015年 『講座スピリチュアル学 第4巻 スピリチュアリティと環境』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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