- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569618340
感想・レビュー・書評
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力には、外へ向く「人を動かす力」と内へ向く「自分を動かす力」の二種類あり、「自分の力」とは後者のことと位置付け、その具体的な力を各章で考察しています。その中でも「生きる力」の章が特に参考になりました。
自由と豊かさによって「自分」がはじめて自分のものとなったが、今では逆に「自分」が自由に追い詰められ、飽和して、果ては「自分」に飽き、散逸してしまう。生きている実感の無さは命の実感の無さであり、昨今の短絡的で理由の無い事件は「自分」の終焉に関係しているとの指摘は凄く納得。「他人の命は鼻紙一枚のように軽く、その行為によって台無しになる自分の生も軽い」は強く心に残りました。
総じて哲学的な内容が展開されるが、著者はあくまで普通の人の視点に立つことを貫いているため、入っていきやすいですし、何より、論客を引っ張り出しては、殺陣の様にバッサバッサ切っていくので、爽快感もあって読みやすかったです。また、そんな論者だからこそ、「真面目」「努力」「一生懸命」「頑張る」など泥臭い姿勢が大事なんだと結論付けていることに、自分としては安心感というか救われる部分もあって好感が持てました。
左右見渡しても車が一台も見えない赤信号でずっと待ってるという、考えることに対しての「不真面目」さの例えがユニークでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分の力とは真面目に取り組むこと
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人生を生きて行く上で必要なのは、自分の力。自分で考え、まじめに努力するものだけが人生をまっとうできる。
30歳で自分にとどめをさす。という部分が気に入った。
自分は何をやってもだめだとか、自分の好きな事をしたいとか、自分らしく生きたいと「自分」のことばかりを考えるコドモな考えは30歳までにしよう。
自分が何をやってもだめだということはありえない。自分はまだ何もやっていないので、自分はまだまだだと考えるのが正しい。
自分に負荷をかけて弱さをコントールしたいと思う。 -
ロジカルであるかどうかは別として、この本にある論はとても好ましいし、力になる。自分とはなにか、なんてどうでもいい、という言葉は印象に残っている。ずっとそんなことを考えてきたから。だけど、そんなことに鬱々としていたって仕方ない。今、あること、すべきことを真面目に努力する、それが大事だ。今、ここにいるのは何かを選択してきた結果であり、ごちゃごちゃ言ったって仕方ない。自分を忘れるくらい、付加をかけ、ちょっと無理してもやってみたとき、作者が言うように自分の力がつく。真面目に、考え続け、行動し続ける、それだけだ。