政治の教室 (PHP新書 172)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569618456

作品紹介・あらすじ

政治はダーティーだから、軽蔑する。軽蔑するから関わらない。関わらないから政治はよくならない。よくならないからますます軽蔑する-日本を覆っているそんな悪循環をどう断ち切るか?民主主義の成立を歴史的・宗教的に解きおこす"原理編"。日本的政治の問題点をクリアに分析する"現実編"。政治がよくなる「金」「人」「情報」のあり方を提案する"改革編"。民主主義についての正しい知識と理解を身につけ、私たち一人一人が政治の主人公として行動するのをサポートする、待望の教科書。

感想・レビュー・書評

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  • 文体の語尾に統一がないのがそもそもの違和感。

  • 最近(2001年)政治がおもしろい。別に首相や外相がどうこうということではなく、政治が身近なものだと考えられるようになったからだ。たまたまダイオキシンの講演会に行ったのがきっかけで、市議会議員の方と知り合いになった。他に数名のいろんな職種の方と「子どもの育ちと環境を考える会」を立ち上げた。集まってお話をお聞きしているうちに、自分も政治に関われるのではないかと思えてきた。本書を読んでさらにその思いが強くなった。本当の民主主義、草の根民主主義をどうやってつくっていけばよいか。まずは政治の基本、民主主義の基本は学んでおいた方が良さそうだ。宗教や文化の影響も大きい。そういう背景も知っておきたい。たとえば、クリントンがスキャンダルで問題になったとき、たぶん多くの日本人はとんでもないことだと思っただろう。でも、アメリカ人は割と冷静に見ていたようだ。クリントンを尊敬するのではなく、大統領という職に敬意を払っている。個人の人格がどうであれ、きっちり仕事をして結果を出していればそれでいい。そう思える背景にはキリスト教の教えがあるようだ。学校の先生がいかがわしい本を買っていた・・・それだけでうわさになってしまう。痴漢行為ならば大きく報道される。もちろん法に触れる行為は良くないのだけど、学校の先生となるとマスコミの扱いがちょっと違う。学校の先生にどれだけのものを期待しているのだろう。もっとも私自身は人世の後半、職住一致で、家に人が集まれる空間を作って、子どもたちに何かを伝えたり、異なる世代の人といろいろおしゃべりしたり、勉強したり、芸術に触れたり、そして本を売ったり、雑貨を売ったりしたいと思っています。そうなると自分の人格そのものが売りになるのかも知れません。近所で悪いことはできません(たとえば立ちションとか、エッチなビデオを借りるとか)。遠くでもだけど。ともあれ、本書を読むと、まず有権者(もちろん子どもでもいいと思うけど)が集まっていろいろ勉強をするところから始めるのが良さそうだ。これはどうかなあ、日本の良さというのもあるしなあ、などと思いながら読んだ箇所もあるが、日本の政治を良くしていくためのたくさんのヒントが本書には書かれていると思う。みんなで政治をおもしろくしてみませんか。

  • 社会学者の著者が、若い世代に向けて分かりやすく政治を語り、政治参加することの意義を説明している本です。

    民主主義は、自分たちが選択をおこなうことによって、自分たちの国家を創造することだという考え方です。しかし、日本では明治以降、近代国家の建設に必要な人民の積極性が十分に認められてこなかったため、「これは自分たちの国だ」という認識が国民の間に育たなかったという見方が示され、そうした状況を変えていくことの大切さが語られています。

    民主主義に「死票」など存在しない、という指摘など、改めて考えさせられることも多く、有益でした。

  • 半年くらい前に読みました。
    一応、憲法を勉強した身なので、さらーと読めました。
    感想は、またの機会に…

  • 政治のことをろくに知らなかったころに読んだ一冊。
    草の根の民主主義の考え方がすごく印象に残った。
    また、日本には民主主義の思想がまだ根付いていないという指摘もこの本にあった。

  • 基本的な話

    ユダヤ教、キリスト教、儒教の話と、日本との関係性は面白かった。

  • 教室という名の通り、政治の起源から話を始めています。
    国家というのは統治契約に基づくもの、というのが基本スタンスで、憲法がその契約条文である、というもの。

    それはそれで一つの国家観なのですが、まぁ教室というくらいなのでもう少し概括的な内容も期待したかったところです。

    ただ、鳥瞰図ではない代わりにストーリーがきちんとできていたので読み物としては面白いかと。行動する政治学としては成功してるかもしれません。

  • 読みやすい読み物。入門書的な感じです。

  • 政治とは、という問題のまずどこから取り掛かるかを整理でき、入門書にぴったりです。

  • 『すごく読みやすい、政治の教科書。
    読みやすすぎて、ちょっと不安になるくらいにやさしい語り口だが、説明や主張には示唆に富んだものが多く、ためになる。
    具体的には、ユダヤ、ギリシア、中国人に関するあたりの説明がとてもよくまとまっていて役立った。』

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著者プロフィール

橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京大学大学院社会学部究科博士課程単位取得退学。1989-2013年、東京工業大学で勤務。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『教養としての聖書』(光文社新書)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『中国 vs アメリカ』(河出新書)、『人間にとって教養とはなにか』(SB新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)など、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『おどろきのウクライナ』(以上、講談社現代新書)、『中国共産党帝国とウイグル』(集英社新書)などがある。

「2023年 『核戦争、どうする日本?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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