鬼・雷神・陰陽師 古典芸能でよみとく闇の世界 PHP新書 (PHP新書 297)

著者 :
  • PHP研究所
3.22
  • (1)
  • (4)
  • (11)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 38
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569635989

作品紹介・あらすじ

古来、日本人は鬼や怨霊といった「もののけ」の存在を信じ、語り継いできた。本書は、それらをモチーフとする能や歌舞伎などの舞台を通して、日本人の心の深層に広がる闇の世界をよみとく。陰陽道を駆使して平安京の悪霊に立ち向かった安倍晴明。雷神として恐れられつつも、信仰の対象となった菅原道真。酒呑童子などの鬼退治で名を馳せた渡辺綱。人間社会と闇の世界との境界にいた彼らはどのように演じられ、観客を魅了するのか。芸能文化を探究する気鋭の語り部が、跳梁跋扈する「もののけ」の世界に誘う。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 能や狂言は実際に見たことがなく、また取り立てて見たいとも思わないのですが、あの雰囲気やストーリーや舞台の間や細かい作法、その他様々なことを考えると、ただ単に鑑賞するだけではその奥深さを知ることはできません。本書のような解説を予め知ることで能や狂言の味わいが実感できるのではないでしょうか。何にしても、予備知識が無いことには感動は覚えません。

    鬼の渡辺綱、雷神の菅原道真、陰陽師の安倍清明の伝説、英雄譚を語り継ぐ芸能の解説本ですが、なかなか面白いです。学校の授業でも蘊蓄話として取り入れると興味が深まるのではないでしょうか。

  • 副題の通り、能や歌舞伎等を通して語り継がれてきた日本人の深層に広がる闇の世界を追う。
    安倍晴明、菅原道真、渡辺綱の三名を題材に、伝説から芸能で描かれたそれぞれの姿から、浮かび上る日本人の闇に対する想いを探る。
    いやまあ、こういう本に感想はあまり、ね。割に面白かったけど。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

大阪府吹田市生まれ。
京都大学法学部卒。京都大学大学院法学研究科修了。法学修士。上方文化評論家。四條畷学園大学 看護学部 客員教授。剣道2段。
上方を中心とする日本の歴史・文化・芸能に関する講演を国内外の各地で行うとともに、書籍を(本書を含め)通算30冊刊行している。
主な著書:『説話をつれて京都古典漫歩』京都書房 2013、『説話と奇談でめぐる奈良』朱鷺書房 2019、『鬼・雷神・陰陽師』PHP研究所 2004、『増補版 上方学』朝日新聞出版 2012、『古典とあそぼう(全3巻)』子どもの未来社 2009など。

「2020年 『現代語訳近江の説話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

福井栄一の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×