バウンダーズ―この世で最も邪悪なゲーム

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制作 : Diana Wynne Jones  和泉 裕子 
  • PHP研究所 (2004年11月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569636245

バウンダーズ―この世で最も邪悪なゲームの感想・レビュー・書評

  • ある日ジェイミーはゲームをする「あいつら」に捕らえられゲームの世界に飛ばされてしまう。ある一定時間に次の世界に飛ばされ、ジェイミーは多種多様な世界を渡り歩く「故郷に向かう者(バウンダーズ)」となる。同じくバウンダーズの仲間を得たジェイミーは「あいつら」に反撃することになる。
    ゲームのルールを呑み込むのに時間が掛かり、当初読みながらあたふたとしました。主人公ジェイミーの方がすんなり状況を呑み込んで運命を受け容れていくので置いてけぼりを食う感じがしたのです。その感覚はラストまで続くのですが、ラストのジェイミーの決心に至りこの気持ちこそ主題にまつわるものだったのかもと思わされました。ジェイミーの達観しつつもの叫びが胸を打ちます。

  • ゲームで捨てられたバウンダーズは、故郷に帰れるのか??

  • ジョーンズ作品は何冊か好きで読んでいるのだが、今回は私の期待するものとは全く違うものだった。
    なんと言ったらいいのか、非常に複雑な気持ちなので短絡的に切なく悲しいと感じたということを書いておきたい。考えるとますます沈む。
    話の面白さ、展開、からくりには流石としか言いようがなく非常に面白かった。

  • 最後が本当にせつない。
    こんな終わり方はジョーンズらしくない。
    けど、きらいじゃない。
    時間は取り返しがつかない宝物なんだな。

  •  
    バウンダーズ 〜この世で最も邪悪なゲーム〜

    ストーリー :☆☆☆☆
    世界観   :☆☆☆☆☆
    ビジュアル :☆☆☆
    キャラクター:☆☆☆☆
    読みやすさ :☆☆☆
    オススメ度 :機会があればぜひ読んでみるべし!


    まいったッ!!と言わざるをえません。
    「ハウルの動く城」で有名なダイアナ・ウィン・ジョーンズさんは、
    複数の世界(※3つ以上)をまたぐ話を書かせたら右に出る者はいないと思うのですが
    今作にも例に及ばず、してやられたなという感じです。

    ファンタジー(ハイファンタジー)の基本は、
    主人公がある日、何らかの境界を飛び越えて「あっちの世界」に行き
    そこでいろいろな経験を積んで「こっちの世界」に戻ってくるというものなので、
    物語の中で2つの世界が出てくるのは特に珍しくないのですが、
    ダイアナ・ウィン・ジョーンズの作品は2つではおさまりません。
    「大魔法使いクレストマンシー」シリーズでは7つ、
    そして今作はなんと100以上の世界が存在する「世界」です。

    物語は、主人公の少年、ジェイミーの1人称で語られます。
    自動筆記してくれる機械のマイクに向かって、今までの経験を語っているという設定。
    ひょんなことから、謎の男たちが謎のゲームをしている現場を見てしまい、
    「ランダム要素」として隣接する100以上の世界を旅する(一定時間経つと強制的に移動させられる)ことに
    なったジェイミーは、なんとかもとの「故郷」に戻ろうと奮闘します。
    そのうちに、自分の他にも「故郷に向かう者(バウンダーズ)」がいることを知り、
    仲間とともに「故郷」を目指しますが・・・。

    100以上の世界って!!
    そんなに大風呂敷広げて大丈夫なのかと心配しながら読み進めましたが、そこはダイアナさん、鮮やかにまとめてくれました。



    以下ネタバレ注意!ラストの本文引用もあるので気をつけて!

    この話で特徴的なのは、普通ならハッピーエンドへの道標や強力な力になる「希望」が、
    主人公たちの枷となっていること。(主人公たちはそれを知らされていませんが)
    「希望」を持ち続ける限り、永遠にパラレルワールドを彷徨わなくてはいけない、なんて
    まったくすごいルールです。皮肉すぎる。
    副題の「この世で最も邪悪なゲーム」というのはそういうことか、と読み終わってから分かりますね。

    クライマックス…ジェイミーと仲間たちは、世界をボードゲームにし、自分たちをコマにして遊んでいる
    〈あいつら〉に戦いを挑むのですが、
    あっさりかわされてバラバラに違う世界に飛ばされてしまいます。
    飛ばされたジェイミーは、そこが故郷の数百年後の世界だと気づきます。
    世界を巡り巡っているうちにとてつもない時間が流れ、
    帰りたい「故郷」は永遠に失われてしまったことに、ジェイミーは気づくのでした。

    〈あいつら〉を倒す術を知っている、鎖で繋がれた心優しい大男(プロメテウス)を解放する条件が、
    「希望を持たぬ者」だったため、深い深い絶望から一転、ジェイミーと彼は共に立ち上がります。
    〈あいつら〉と戦うため、数百の世界をもう一度まわり、
    散らばっているたくさんのバウンダーズを引き連れ、最後の衝突。

    戦いの後、みんな自分の来た世界へ帰るのですが、
    ジェイミーだけはこれからも世界を点々とする「バウンダーズ」であり続けることを選びます。
    行われていたゲームのしくみと世界観を説明しないと分かりにくいのですが、
    再び〈あいつら〉が世界をオモチャにしないよう守る番人になるため、という感じです。
    仲間はみな「自分の世界においでよ!」と誘うのですが、
    ジェイミーは笑って「必ず訪ねて行くよ」とだけ言うのでした。

    そして1人その... 続きを読む

  • イギリスで生まれた少年ジェイミーは、弟と妹と暮らす普通の少年だった。「古い要塞」と呼ばれる場所で、不可解なゲームをする“あいつら”に捕らえられ、ゲームの世界に放り投げられてしまうまでは…。鉱山の世界、大神殿の世界、戦場の世界、けだものたちの世界など、ひとつの世界から次の世界へとさまようジェイミーの旅がはじまった。この邪悪なゲームのルールは何か?もとの世界に、自分の家に帰ることはできるのか?ゲームに翻弄されつつも、彼は故郷を失った奇妙な生命体ヘレンと、悪魔ハンター・ヨリスに出会い、同盟を結ぶ。この「バウンダーズ」は、必死でチャンスをつかみ、帰途を見いだす反撃の計画を立てるのだった。

  • 続きが気になって一気に読めた。できれば子どものころに読みたかったな。

  • 小説としては、面白いと思います。

    ただ、雰囲気が苦手で、怖い
    ホラー系じゃないところが余計に怖かったです。

  • 面白かったけどせつなくなった

  • 1981 The Homeward Bownders

  • こういう終わり方、辛いけど好きです。帰る場所を探してさ迷い続けるって設定が、堪らん。途中で気づいてしまったときの衝撃も。

  • ジュマンジのような話。ただ駒を動かすのは悪魔だけど。最初は面白いとどんどん詠み進められたんだけどヘレンやヨリスが登場すると一気にだらだらした展開になって飽きた。分冊して一人旅のころのまだ達観する前の話も見たかったなぁ。

  • これがこの作者の著作の中で一番好き〜。

    ハウルシリーズやクレストマンシーシリーズが好きな人が多いと思うけどね。

    ときどき思い出した様に読みたくなるんだよね〜。

  • 主人公は12歳の少年ジェイミー。食料品店を営む両親と兄弟とともにイギリスで暮らす普通の少年だったが、
    ある日、町のはずれにある「古い要塞」で〈あいつら〉がゲームをしているのを目撃してしまう。
    〈あいつら〉は見られたことを知ると、ジェイミーをゲームの中へ放り込んでしまう。
    そうしてジェイミーは100もあるたくさんの世界を回り、〈あいつら〉のルールに従っててゲームをしなければ
    ならなくなった。〈故郷〉に帰ることができたら、ゲームから抜けられるという唯一の希望を残し、
    故郷を目指すもの(バウンダーズ)〉になったジェイミーは、ヘレン、悪魔ハンターヨリスなどの仲間と出会い
    〈あいつら〉を倒そうと立ち向かう。はたしてジェイミーは〈故郷〉に無事帰れるのか・・・という内容です。

    この世は誰かがやっているゲームではないかという発想で、実はそのプレイヤーは悪魔だったというお話。
    ダイアナ作品おなじみの多重世界を旅します。〈あいつら〉に決められたルールで、ある程度時間がたつと
    今までいた世界から無理やり別の世界へと飛ばされてしまいます。

    <あいつら>の正体が悪魔なんだけど、どこからきたのかとかよくわからず、おまけに姿もみえず不気味で怖かった。
    誰かを駒にしてゲームを楽しむ、という発想はダークホルムと通じるものがあります。
    戦争とか、変えられない現実がのしかかってきてけっこう重たい内容です。
    ラストがかなり切ない。主人公いいやつだなあ。


  • びっくりした。ダイアナウィンジョーンズが書いたんだ。想像力がものすごいです。

  • 突然で、難解で、奇想天外なストーリー展開で、読み進めて行くうちにどんどん物語りに引き込まれて行きました。現実と非現実の狭間で行われる、駆け引きのようなゲームの奥深さにとてつもない恐怖を感じました。ハウルシリーズの感覚で読み始めたのですが、全く違う雰囲気にびっくりでした。

  • なぜかかなり泣けますっ…

  • 続きが気になって一気に読みました。面白かったけど、泣きました。

  • <本物の場所>で世界をゲーム盤にしている<あいつら>を見てしまったために、さまざまな世界を放浪させられることになってしまった少年が主人公。
    ……暗いです……。
    DWJといえば「風呂敷をどんどん広げて突然たたむ」というのをつい期待してしまうのですが。

    装丁 / バッファロー・ジム
    装画 / 塩田 雅紀
    原題 / "The Homeward Bounders" (1981)

  • ある日知った残酷なゲーム。巻き込まれ、いくつもの国を放浪して知った事実。愚かだった少年は全てのために自分を差し出す。
    ラストが残酷なような、しょうがないのか・・・・この切なさも、ダイアナらしい。

  • ついうっかりいつもの癖で斜め読みをしてしまいましたが、これはじっくり読むと面白いんだろうな。ゲームのコマとなって登場人物が「故郷へ戻る者(バウンダーズ)」になっていろんな世界に飛ばされる、という映画で観たような話です。

  • 凄まじい孤独を描いた作品。
    その呆れるような悲しみと虚無に私はただ立ちすくむ。
    ジェイミーとヘレンの絆が切ない。

  • 状況が把握できないまま、作者全速力で前を突っ走ります、ってかんじ。ストーリー展開は面白いが、登場人物が薄っぺらい。

  • 最近のハウル人気で大昔の作品が翻訳されました。難しいです…(負け気味)ブログに長い感想文があります。

  • 「バウンダーズ」は一種のゲームがモチーフになっている。色んな要素が現れ重なり合っていくのはいつもの通り。当然、今回も収まりはつく。ゲームと言えば、「ダークホルムの闇の君」でもゲーム感覚の観光旅行が題材となった。この本は辛辣な風刺になってはいるものの、Diana Wynne Jones特有の愉快で複雑なドタバタが展開される。最後に突拍子のないことも待っている。でも、「バウンダーズ」はいつもとはちょっと深部に差異がある。主人公ジェイミー・ハミルトンは13歳くらいに見えるのだが、実は100年もの間、バウンダーズ(故郷に向かう者)として世界の環を回っている。<あいつら>は邪悪なゲームを楽しみ、その中で「ランダム要素」として「ディスカード」されたジェイミーは「境界」から「境界」へと進む。ヘレンやヨリスに出会うものの「冷たい足のような僕の痛み」から逃げられない。
    果たしてジェイミーは故郷に戻れるのか。希望はどうなるのか。
    我々も誰かに操られゲームの駒となり、他人の作った「ルール」の上で「本物の場所」を見失っているのかもしれない。現実を取り戻すために誰もが犠牲を払う必要などない方が良いに決まってる。歴史を振り返ると、そこには影が付き纏ってはいるが。

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