無為の力: マイナスがプラスに変わる考え方

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (211ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569639376

感想・レビュー・書評

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  • リスクを取る有機が日本人には欠けている。
    つかんだものを握りしめてはいけない。人生なんてリスクだらけだから。
    勝負どころでは、心身の備えが大切。
    勝負は毎日の生活習慣の集大成。
    気持ちを切り替えれば視点が変わる。
    相手の立場に立ってみれば、違う状況が見える。
    将来は楽観的に。
    嫉妬があるところには可能性がある。人を知ったしたときには、相手をやっつけに行くよりも、その力を自分の可能性を伸ばす方に振り向けたら、結果はだいぶ変わる。そのためにはまず、自分が嫉妬しているのを認める。
    嫉妬の克服にはエネルギーは使わない。
    相手の嫉妬を受け止め、承認してあげる。
    有利になっても勝負を急がせない。不利になってもあきらめない。
    大局観を持つ。
    生きるとは何かと対局すること。

  • 谷川17世名人と精神科医の河合氏の対談。形式が面白い。ひとつひとつの発言が長く、読み応えあり。
    名人の心得、精神科医の経験などから、参考になることあった。特に、棋士の素質は、勝負師、芸術家、研究者であるというところ、忘れることは年齢力というくだりが印象的だった。

  • 何もしないことに全力を傾注する。

    そのエネルギーたるや。

    素晴らしい対談でした。

  • 内容はなかなか、なのですがいささか冗長な気がする。それぞれの仰ることも深く有益ですが、対談のメリットがあったかな?という印象。帯にある 「何もしないことが力を生む」は、誤解を招きやすい。目は引くかもしれないが、河合先生のおっしゃりたいことは全く表していない。読解力がないのか、もしくは承知の上ならずいぶん浅ましい表現だと思う。

  • ボーと聴いて答えを見つける
    河合隼雄氏と棋士の谷川浩司の対談集「無為の力」(PHP研究所刊)を読んでます。

    「無為」というのはもともと老荘思想にある言葉ですが、自分としてもこれは大事にできるようになりたいところであります。

    そこで引用。

    カウンセラーとしての河合さんの言葉です。

    人の話の聴き方の示唆があります。

    「一生懸命に固くなって相談を受ける人はみんなそれで失敗するんです。

    そうではなくて、クライエントがたとえ『父が酒飲みで困ってる』と言っても、『ふんふん』と言って聴いています。

    そのうち、窓の外に鳥の声がしたら『鳥が鳴いてますよ』『鳴いてるね』というような話もするでしょ。

    それから、今日その人が来る時に電車に乗り損ねた、なんて話も出るかもしれませんね。

    それもみんな平等にボーッと聴いているんです。

    (中略)

    そうやって全体に耳を傾けているうちに、いつか答えが見つかるもんなんです。

    おそらく仏教を考えたお坊さんたちは、そういう方向性を持たないような意識を深く深く掘り下げて、ボーとして寝ているどころか、死んでいる状態に近いぐらいのところまで行って、そういうところからこの世界を見てきたんでしょう。

    そうやって体験した世界のことが書いてあるのがお経だと思うと、すごい面白いんですよ。

    西洋の場合は、われわれが普通の意識の状態で物事に注目し、思考していくという方法をものすごく研ぎ澄ましていったわけですね。

    それが、近代の自然科学になっていったわけですよ。

    自然科学の世界では、ボーッとして物を見てたら叱られますね。

    理性の力で物事を分析し、分類し、明晰判明に考えていくということを徹底してやったわけです。」

    フロイトはこの聴き方のことを「平等に漂える注意力」というらしいですよ。

    『部分』ではなく『全体』を聴くあるいは観るということを意識していきたいものです。

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