「決断できないリーダー」が会社を潰す (PHP文庫 と 26-1)
- PHP研究所 (2010年2月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (199ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569674094
感想・レビュー・書評
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企業再生のスペシャリストが説く経営者論。
以下、本の内容に触れます(ネタバレあり注意!)。
感想
非常に刺激的です。
普通の人には体験できない、
企業再生の修羅場を垣間見れます。
修羅場で実際に直面する経営の問題は、
戦略、戦術よりも、人間関係であり、
人間関係の問題解決には他人に対する好奇心が不可欠、
という下りが印象的でした。
私は数年前に
リーマンショックで職場の修羅場を経験しましたが、
振り返ってみると、
大きな問題の1つは、職場の人間関係にあったように思います。
戦略・戦術は、実際の人間関係の中で機能しなくては、
所詮絵に描いた餅になってしまいます。
「修羅場でこそ人間関係が重要」、
肝に銘じておきます。
私的「メモっ得」ポイント
・仕事ができるかどうかのポイントは、ストレス耐性
本当に追いつめられたとき、当たら前の仕事ができるか?
・経営責任は、誰にもとれない
経営者は従業員とその家族の生活に責任があるが、
責任はとろうとしても、実際はとりきれないので最善を尽くす。
また、経営者の責任には、他にもいろいろあるが、
株主よりも、従業員に対する責任が一番重い。
・失敗がないのは、勝負していないことの証
勝負してこそ、成長できる。
★★★★= 80点以上 = I like it.詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
半分自慢本な自伝ものでしたが、正論は正論。
でも、こういう人は社長でもない限り、会社には不要なのかなあとも。自分で言ってるとおり、排除される。 -
何ともいえない心苦しさが残る。
自分自身が、筆者の言う”決断できない”人間だからだろうか、言葉が突き刺さる。
感じるところがあるなら行動すれば良いのだが、そこを変えられないところが困ったところ。 -
好奇心のない人というのは、人を理解することに本質的に興味がないのです。
人間的な不合理・不条理、あるいは、人のもっている情緒に流される、だらしない、情けない部分に対して愛着がもてないのです。そういうものが嫌いだし、自分は関わりたくない。 -
会社の経営とはどのようなものか、どのような能力を必要とするのかを書いた本。
書いた人はエリートコース(東大、司法試験合格)であるが、なかなか面白い経歴の人である。
また、産業再生機構にも携わっていたため、どのような企業は落ちて行くのか、廃れていくのかが説明されている。
なかなか面白い内容だったが、著者が優秀(エリート)過ぎて話についていけない人もいるのでは?と思ってしまう内容だった。 -
企業の再生化として有名な富山さんの一冊です。
もちろんとっても頭の良い方なのですが、
現在の会社がおかれる状況を幕藩体制。個々の能力の事を「戦闘力」とたとえ話がとても上手なお方です。
自伝的な部分も多いですが、言葉だけは良く聞くものの現場の実態を聞くことが少ない、企業再生の話は続きをどんどん読みたくなります。
他の彼の本も読みたくなる一冊です。 -
買った後に「指一本の執念が勝負を決める」の文庫本だということが分かった。買う前に、同じ本だということが分かるようにして欲しかった。