おいち不思議がたり (PHP文芸文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569677507

作品紹介・あらすじ

おいちは十六歳。江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父の仕事を手伝っている。おいちが他の娘と違うのは、この世に思いを残して死んだ人の姿が見えること。そんなおいちの夢に、必死で助けを求める女が現れる。悩みながらも己の力で人生を切り拓き、医者を目指す娘が、自分に宿った不思議な力を生かし、複雑にからみ合う因縁の糸を解きほぐしていく、青春「時代」ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに時代劇を読みました。
    死んだ人の姿が見えるという不思議な力を持つおいち。
    面白かったです。
    江戸時代はこうだったのか?そういう仕組みなのか?などなど。時代劇を読むと色々な疑問、想像が尽きませんね^_^

  • 時代物だが非常に読みやすい作品。
    キャラクターみんな個性があって面白い。特に主人公おいちの叔母が明るく優しく温かい存在。
    おいちと父親との過去やおいちの縁談や恋愛はどうなるのか続編も気になる。

  • これまでご縁がなく、あさのあつこの著作を読んでこなかったので何かの拍子に借りて読了。気に入ったらこのシリーズを順々に読もうと思っていたのだが、既に6作目まで出ているのを追いかけたいと思うほどではなく……
    不思議な力を持つ少女の成長記がまさに始まるという一冊で、青雲の志あり、ロマンスの萌芽あり、出生の秘密まで匂わされているという大サービス伏線てんこ盛りなので先が気になるはなるのだが、中毒感が足りず見送り。
    宮部みゆきか高田郁かどこかで読んだような気がしてしまうのも原因かと思う。

  • 医者の父松庵の娘おいちは不思議な力を持っている。あさのあつこさんの「おいち」シリーズ。作品のジャンルとしてはミステリーだろう。

    医という漢字は、匸(かくしがまえ)の中に矢が入っている。矢を打つという意味と酒から成り立っている。かくしがまえの中に矢があるが、かくしがまえには抜け道がある、囲まれていないのである。私は医は完全なものではなく、これから先も未完成のままだと思っているのである。臨終の際に少しでも笑顔になるようにできれば良いのかもしれない。あくまでも個人的見解である。

    優しさの中にハッキリとした物言い、一筋通った考え方においちの魅力がある。そして見えないものと遭遇できる能力。その能力で問題を解決していく姿が、温かい。その能力も完全ではないところが「医」に通じているのかもしれない。

    現代口語で描写されているため、軽快さを感じる。文章からもあさのあつこさんらしさが滲み出ている良文である。

  • 最近は、あさのさんと宮部さんの時代小説を交互に読んでいて、どっちがどっちだったか、わかんなくなるときもあるのですが、どちらも、おもしろくて切なくて、そして思うのです。こんなお話を思いついて書けるなんてすごいなって。今回で言えば、お加代さんですよね。おいちが会ったお加代さん、最後にお加代さんを登場させるなんてね。おかげで、全部が腑に落ちて、読み終えることができました。

  • シリーズ第2弾を先に読んでいたので、あの人物はこういう出会いがあったのか、と納得。
    死んだ人の姿が見えるという異能の持ち主おいち、そして彼女を助ける岡っ引きの仙五朗親分。
    どこか既視感が・・・
    思い出したのは、宮部みゆきの『霊験お初捕物控』だった。
    おいち同様にやはり異能の持ち主お初、彼女を手助けする算学道場の右京之介。
    どちらも、甲乙つけがたい人情時代小説。

  • 宮部みゆきさんのお初シリーズにちょっと似てるかな。お初ちゃんよりは物語が明るめで、登場人物もみんないい人で読みやすいです(逆に言えば少し物足りない・・・)。2作目、3作目に期待です。

  • 雰囲気がすごく優しい。
    きちんと人と向き合う、おいちの成長が楽しみな話だった。

  • あさのあつこさんの時代物、結構面白いと思う。時代はかわれど訴えかける部分は同じなので物語に入り込みやすい。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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