書店ガール (PHP文芸文庫)

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著者 : 碧野圭
  • PHP研究所 (2012年3月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569678153

書店ガール (PHP文芸文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 本屋を舞台にした
    本格的なお仕事小説やなんて、
    いやはや本好き、本屋フェチにはたまらん設定(^o^)

    四十歳独身の堅物店長、西岡理子と
    美人名物書店員でお嬢さんと呼ばれる
    二十七歳の北村亜紀が、
    業績低下によってあと半年で閉店が決定したペガサス書房吉祥寺店の存続をかけて
    手と手を取り合い
    様々な方法で売り上げアップ作戦を試みる
    痛快なストーリー。

    最初は水と油の関係の理子と亜紀の
    些細な諍いばかりがクローズアップされて
    これは読む本間違えたかな…って正直焦ったけど(笑)、
    終盤一気に畳みかけるような盛り上がりを見せる
    吉祥寺フェアや漫画家を呼んでのトークショーを企画構成していく場面は
    本を愛する人たちのひたむきな想いが伝わってきて
    いやあ~、手に汗握りました。


    それにしても本にまつわる愛情たっぷりの話って
    ホンマ目がないんよなぁ~♪

    自分が子供の頃、自分みたいに本ばっか読んでる子って
    あんま近くにはおらんかったから、
    大人からはなんや変わった子やなぁ~って見られてたし(笑)
    (屈折した子供やったんで、表向きは野球少年としてダミーを演じてはいたけど笑)

    だから有名人との本との出会いや
    本好きの主人公の話や
    その人の『好き』が伝わってくる本との思い出の話なんかを読むと、
    ああ自分は何も間違ってなかったんやって
    なんか同志を見つけた気分になるのです。


    そんな本好き、活字好き、紙の匂いフェチの自分は
    本屋に行ったら、
    目当ての本を探すために出来る限り時間をかけて
    フロア中うろうろします。

    その時期の心模様にピッタリとくる『自分に合う本』って必ずあって、
    自分が選ぶというより
    本が自分を呼ぶ感覚ってあるんスよね。

    だから本が呼ぶ声に耳をすませながら
    雑誌や小説や漫画や絵本に写真集のコーナーを
    2時間でも3時間でも行ったり来たり。

    あちこち仕事の合間でも立ち寄るんやけど、
    どんなにオシャレで人気のある本屋さんでも、

    お客さんそっちのけで入荷した本の整理をしてたり、
    客が読んでる棚を
    あえて客をどけてまで本を並べたり(笑)
    ↑コレよくありますよね~

    なんか、なんのために
    あなたは本屋で働いてるん?って 思ってしまう。


    お客さんに読んでもらうためやないん?

    本が好きな人を沢山作るためと違うん?

    違うんやろか?


    それやのに本屋でありながら
    本を読まさない店や
    お客を優先しない店の多いこと。


    自分自身ドラッグストアで働いてたから店側の都合も分かるし
    棚に早く並べたい気持ちも分かるけど、
    自分ならお客さんがいなくなってから
    そこの棚の整理をするけどなぁ(^_^;)

    なんか仕事のための仕事っていうのが店員から見えると寂しくなります。

    本当に本が好きとか、
    ゆったりとした空間で本を選んで欲しいってスタッフが願ってるなら
    一人一人のお客さんの立場に立って自然と動けると自分は思うし、
    それがプロの仕事やと思うんやけど
    本屋で勤める人、そのへんどうなんかな(笑)(^_^;)


    とまぁ最近の大型書店への不満をつらつらと書いてみたけど、
    この小説を読んで
    本屋さんで働く人たちの苦労や苦悩もリアルに感じることができたのは良かった。

    長時間労働で休みも不規則で
    重い雑誌を運ぶために腰をいわしたり、
    紙に水分をとられて指先は荒れ、
    紙で指を切ったり一日中立ちっぱなしで
    脚がむくんだりも日常茶飯事。

    それでいて給料が劇的に安いという
    なんとも報われない書店員の現実。
    (好きだけでは確かにできない仕事やと思う)

    そして本屋大賞の裏話や
    漫画「ハチミツとクローバー」や
    宮下奈都さんがブレイクするきっかけとなった
    書店員からの応援団運動の話は
    なかなか興味深かったです。


    う~ん、自分が書店員やったとして
    フェアを開くなら…

    って考えただけでワクワクすんなぁ~(笑)


    自分なら同郷の西加奈子さんや、柴崎友香さんの
    リアルな関西弁を聞いてみたいし(笑)、
    ボクシングとロック好きな角田光代さんや
    趣味嗜好が似てる金城一紀さんとは
    絶対話が合いそうやし(笑)、
    (完全に公私混同してます爆)

    吉田篤弘さんやよしもとばななさんを呼ぶなら
    自分の作品を朗読して欲しいし(笑)、
    川上弘美さんや小川洋子さんには
    二人の作品から匂い立つ『官能』をテーマに
    フリートークを聞きたいし(笑)、

    料理つながりで高山なおみさんと飯島奈美さんも呼んで、
    料理を作ってもらいながら(笑)
    食に関する話を聞いてみたいなぁ~(^^)

    なんかただ自分が会いたいだけのチョイスやけど(汗)

    とまぁ、こんなふうに
    妄想必至(笑)、
    そして書店員の現実や
    本をめぐる様々なことを考えさせられる良作です。

    シリーズものということで続きも楽しみ~♪

  • そろそろ少しずつでも大掃除を始めようと、
    積読山のカゴに手を出した。

    そういえばこれ少し前にテレビで放送してたっけ。
    さわりの部分だけ読んでみようかな。

    やめられなくなった。
    お掃除はまた今度(笑)

    面白かったです!
    書店員さん、いつも本に囲まれてお仕事できていいなぁ…とか、
    家が本屋さんだったらなぁ…なんて、
    本好きさんなら、一度くらいはそう思ったことありますよね?
    私もです。
    甘かったですね。はい。

    電子書籍を否定するわけではないけれど、
    やっぱり紙の本で読みたい。

    本屋さんで手に取ったときの重さや、
    ページをめくる感触や、インクの匂いとかを感じていたい。

    理子と亜紀、前半のバトルが強烈だった分、
    後半の共闘作戦が、より痛快でした。
    どちらも本が好きという気持ちは同じだものね。
    きっとこの先、分かち難い関係になっていくんでしょうね。

    2巻が楽しみ♪

  • 対照的な女性書店員二人が、閉店を食い止めようとがんばる話。

    吉祥寺のペガサス書房で副店長をつとめる西岡理子は、若い社員の亜紀に手を焼いていた。
    理子はバイト5年を経てから正社員になった、いわば叩き上げの真面目なアラフォー。
    亜紀は、コネで最初から正社員になった裕福な家の娘。恋愛に奔放なため、同僚の女子たちに好かれていない。
    亜紀の披露宴のとき、事件は起こった‥

    対照的な育ちや性格でもあるけれど、たまたま恋愛事情などで間が悪かったせいもあって、こじれていく二人の関係がどろどろ~。
    え、こんな話だったの?とややビックリ。
    亜紀がまた女性には好かれそうもない要素いっぱいなんですよね~本人のせいじゃない問題も多いんだけど。
    ところが、事態が進んでいくと、意外とさっぱりした気性だったりして。
    理子は店長に昇格となりますが、陰では思わぬ動きがあり、何と近く閉店を控えて、女性店長だったから仕方がないといった空気が作られようとしていたらしい‥
    諦めずに売り上げアップを目指す決意をして、社長に直談判する理子。
    亜紀の前向きな若さと感性、やや常識はずれな行動が、ここで推進力となるのです。

    恋愛事情も含め、男性の女性蔑視や嫉妬といった問題、本が売れなくなって来た時代の書店の苦境など、さまざまな問題が多角的に絡み合って展開していきます。
    ほんと大変だよね~というリアルさと、夢もある展開に、後半はワクワク。
    続きも楽しみです☆

  • 書店をはしごするのが好きだ。
    店によって品揃えはもちろん、同じ本でも並べ方が違うし、雰囲気もまったく違う。
    それぞれの店に特徴があって楽しい。
    大抵の場合、作家名をあいうえお順に並べている。
    読み方を間違えてまったく違うところに並べられていたりすると、何となく悲しくなる。
    勝手な思い込みだけれど、書店員はやはり本が好きな人にやってほしい。
    せめて、作家名くらい正しく読める人に・・・と思うのは客の勝手な言い分だろうか?
    本の並び方にもこだわりを持つ理子は、若い書店員たちからすると細かなことばかり注意するウザイ上司だ。
    本や店への愛情は人一倍あるのに、人相手となるとなかなか上手くコミュニケーションが取れない。
    女だということも影響している。
    女だてらに・・・こんな言葉は死語だと思っていたけれど・・・男の側からしたらやはり気に入らないことらしい。
    副店長として日々悩む毎日だ。
    突然の店長任命。そして閉店宣言。
    戸惑う理子だったが、周囲の反応はさらに激しいものだった。
    「閉店したくない!」
    売上をあげるために出来ることは何か?
    理子の熱い思いはやがて書店員たちをも巻き込んでいく。
    閉店を知ってからの展開が本当に面白い。
    なるほど!と感心する場面も、そうだったのか!と驚く場面も、どれもが読んでいて楽しかった。
    電子書籍が当たり前になり、中古書専門のチェーン店もどこにでもある。
    書店で新刊を購入する人たちが増えているようには思えない。
    だからこそ、書店員の努力が大切なのだと思う。
    購入する予定のなかった本をPOPにつられて買ってしまうこともある。
    期待通りの内容だと、何となく得をした気分になる。
    そんな幸せをくれる書店は、数多くの書店員たちによって支えられている。
    読み終わった後に書店に行きたくなる。
    そんな物語だった。

  • ストレートに読め、書店の実態、書店員の大変さが、よくわかる、お仕事小説。
    それにしても、女性同士の女性であるが為の、嫉妬、いじめ、猜疑心、女性も大変だね。もちろん、男ももっとつらいけど。
    理子と亜紀、二人の関係がいいね。
    第二弾は、この二人がまた、活躍とか、楽しみ!

  • まさに改題前の「ブックストア・ウォーズ」ですね。
    理子と亜紀の確執もそうだけど、書店内の諍いもそうだし、読み始めはちょっと不愉快な面があったけど、
    どんどん読み進めていくうちに、閉店するかもしれないという出来事を境に、みんなが協力し合う姿勢がとても気持ち良く、
    理子と亜紀の仲もいい雰囲気になってきて、とっても面白かったです。
    これはやっぱり続けて読まないとね。

  • 前々から気になっていたシリーズの第1弾。
    舞台は吉祥寺と、個人的には結構身近。

    主人公は2人の女性、1人はアラフォーの理子、独身、
    もう1人は20代半ばの亜紀、新婚。

    で、2人ともにとある老舗書店の書店員と、
    最近流行りのお仕事系な小説となっています。

    出版社と書店と力関係や、意外とドロっとした裏事情、
    そして、男性上位な社会での理不尽な力関係など。

    彼女たちの私生活の状況も交えながら、
    身近なエピソードが丁寧に綴られています。

    ラスト、成果を残したにもかかわらずに結果に結びつかず、
    なのですが、結果的に大団円はなかなかにカタルシスでした。

    また、実在の“本”が色々と出てくるのも、
    本好きとしてはたまらなくツボで、楽しく読めました。

    不思議と書店員という選択肢はなかった自分ですが、
    もしかして10年前にこの本と出会っていたら、なんて風にも。

    そして、、偶然の出会いがある街の書店、
    個人的にはなくらないでほしいなぁ、とあらためて。

  • 当初タイトルを見た時には、実際の書店員の打ち明け話の集大成のような物かと思ったのですが失礼しました。もちろん書店の内情にも話は及びますが、女性が社会で男と対等に働く事の難しさを考えさせられる作品でした。
    その上で書店経営の問題点や出版業界の内情、電子書籍に対する思いなども書き込まれていて本と書店の好きな人が書いたんだなあと思います。
    今は書店に足を運ばずともネットで翌日には本が届いたり、電子書籍というデータの固まりをダウンロードすれば本のような物を読める時代ですが、書店でリアルな本を手に取って思いを巡らすという行為はとても楽しい時間であるのは間違いなく、これからも無くならないと信じています。

  • 碧野さんの本は初めて読みました。
    アラフォーの女性書店員が主人公なのですが、かなり期待していたので、評価が厳しくなったかも・・・
    ただ、ちょっと想像していた感じではなく、特に前半は恋愛、妬み等々、ドロドロで、ちょっと極端すぎ?と思ってしまったり・・・
    シリーズは第3弾まで出版されていますので、第2弾に期待です。

  • 40歳独身女子 vs 20代新婚女子 という設定から物語は始まります。そこからリアル感いっぱいの女子の職場戦争が起こるのかと思いきや・・・。

    働く女性が頑張る本でした。女子ならではの感情の起伏の激しさだったりとか気の強さが、同じ世代で働く女子をしている私としては妙に分かり面白みがありました。女性メインの職場ではないだけに、男性からの見方や嫉妬があるみたいで、そこがちょっと衝撃でした。

    舞台は大好きな書店なので、また引きつけられて最後まで一気読み。テンポの良い本でした。続編のサブタイトルには「最強の2人」とあるので読むのがとても楽しみです。

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吉祥寺にある書店のアラフォー副店長理子は、はねっかえりの部下亜紀の扱いに手を焼いていた。協調性がなく、恋愛も自由奔放。仕事でも好き勝手な提案ばかり。一方の亜紀も、ダメ出しばかりする「頭の固い上司」の理子に猛反発。そんなある日、店にとんでもない危機が……。

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