書店ガール (PHP文芸文庫)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569678153

感想・レビュー・書評

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  • 書店員の仕事ぶりを描いたお仕事エンターテインメント。女性視点からの書店にまつわるお仕事小説。

    書店の内情らきしことを窺い知る事ができる面白い本であった。内容的にはビジネス書に近いかもしれない。「もしドラ」みたいなビジネス書を分かりやすくストーリー立てしているという見方もできる。
    最近のリアル書店を取り巻く厳しい環境変化、女性が働くという事、介護問題、それら全てがサラッと描かれているが、もっと掘り下げて行けば、社会派小説になったかも。

    この本で特に面白かったのは、書店員の棚の作り方に関するこだわりの部分。

    『棚から5ミリくらい本が出ているのが理想だ。そうすると、背が並んで奇麗に見えるし、本の背の角のところに指を引っかけて取り出しやすい』
    『本と本んの間は詰めすぎてもいけないし、空きすぎてもだめ。本を手に取ったとき、ちょうど指一本はいるくらいの隙間ができるように並べるんだ』

    本当にここまで考えてやっているとしたら凄いことだ。平台やPOPには目がいきやすいが、書店の基本となる棚の作り方にこだわっているお店こそが本物かもしれない。

    この本を勧めていた買った書店に行き、その様な視点で棚作りを観察してみる事にする。

  • 吉祥寺の中堅書店チェーンで副店長を務める理子と、部下の亜紀。世代も、境遇も、性格も違う二人が対立しながらも店をもり立てて行こうとする奮闘記です。話としてはありがちな働く女性讃歌になってます。女の敵は女…と思いきや、お互いを理解できるのも女。男の幼稚さに手を焼き、より大きな難題がでてくれば結束して対処に当たる。たくさんこの手の作品があるなかで敢えてこの作品を推すのであれば、書店を舞台に持ってきたこと。普段本を読まない人でもこの作品なら取っつきやすいし、逆に愛書家には読みごたえはないかもしれないけれど、独自の色を出すように奮闘してる書店に肩入れしたくなるのは自然な感情です。こんな書店があればいいのに、を小説のなかででも実践してくれるのは嬉しいものですね。そして私にもありました、小さい頃から通っていた個人書店。好きな作家さんの新刊を入れておいてくれたり、おすすめを教えてくれたり。大した額を買うわけでもないのに好みを把握してくれていた、そんなタイプの書店への感謝を共有できました。

  • 今年なかなか本を読める時間を作れずやっと読了。
    書店を舞台にした本人関連する作品かと思い、読み始めると女性同士のどろどろしたイジメや確執などが多くなかなか進められず。
    しかし、本屋や本への愛が徐々に感じ取られ、一つの目標に向かって進んでいく姿を読みたくどんどん読むスピードが上がっていった。これからどうなるか続編が気になる作品でした。

  • 最初女性特有のドロドロした人間関係がメインなのかな、と思ったけど実は違った!
    主人公たちが女性に対する男性の偏見や閉店の危機から立ち向かう姿がかっこいい。
    同じ仕事を頑張っている人間として勇気づけられた。
    また最初の女性同士のいざこざも、みんなそれぞれ正義があって、誰が間違っているということではないと思った。お互い歩み寄ることも大事。それって自分の至らない部分もある程度認める必要があるので勇気が必要だし時間がかかることだと思う。
    でもそれを経たから主人公たちは戦えたんだと思う。
    そんなことを思いながら読んだ本でした。

  • 書店、図書館、本にまつわる小説、新書を集めたコーナーが熊谷堂書店さんにあり、気になって購入。

    理子と亜紀の関係ー
    ギクシャク、ドロドロして最後までこれが続くのかと思っていたがまさかの展開で驚愕。

    女性がお仕事に熱心に打ち込む姿に勇気をもらった。それと共に、書店で働く人に焦点を当てた物語は初めてで、その仕事内容に深く興味をもった。

  • アラフォー独身女性の理子、若くて美人で結婚もした亜紀。そのふたりに、途中からは男性陣まで加わる、ドロドロ人間関係。ん?って事もあるけど、思った事をズバズバ発言する亜紀には、よく言ったね!と、女性陣ガンバレの声援をおくっちゃいました。本屋さんの裏側が、少し見えたりして、ネットで本を買う事もあるけど、できる限り色んな書店に足を運びたいなと思いました。

  • 闘う書店員たちのお話。

    何となくいけすかない女同士のギスギス人間関係
    何かにつけて女だから、女なんて。
    社会の理不尽を詰め込んだ序盤~中盤までが少し我慢が必要。

    お店の危機に"闘い"出すとき、引き込まれました。
    本当に頑張るお仕事小説。
    本屋さんに行きたくなるねえ。

    あと、店長がこの人がヒーローだって認識したあのシーンが好き、

  • 登場人物がどいつもこいつもクソすぎる。
    こんなこと言うと小学生が怒るんじゃないかって言うくらい小学生じみててけつの穴の小さい自分勝手な人間ばっかり。挙句の果てに社長もかよ。
    こんなんでよく会社として成り立つなぁ。
    それと作中のエピソードで土下座を強要するクレーマー相手に言われるがままに土下座してドヤ顔してるのにはビックリした。
    もし自分の仕事場のトップがクレーマー相手に土下座してたらドン引きするけどね。
    よくこんなのがシリーズ化したなぁ。

  • 正確に書くと星3.8。
    本が好きだから書店が舞台なのが好き。
    敵対しあっていた女子は、敵を見つけると共同になるのもあるある。
    日常にありそうなエピソードも、話が展開していくのも面白かった。

  • 書店で働いてみたくなった

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著者プロフィール

愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年『辞めない理由』で作家デビュー。大人気シリーズ作品「書店ガール」は2014年度の静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」を受賞し、翌年「戦う!書店ガール」としてテレビドラマ化され、2016年度吉川英治文庫賞にもノミネートされた。他の著作に「銀盤のトレース」シリーズ、「菜の花食堂のささやかな事件簿」シリーズ、『スケートボーイズ』『1939年のアロハシャツ』『書店員と二つの罪』『駒子さんは出世なんてしたくなかった』『跳べ、栄光のクワド』などがある。

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