- Amazon.co.jp ・本 (556ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569678832
感想・レビュー・書評
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シリーズ最終巻。
これまでの4巻が道嶋嶋足を主人公としていたのに対し、本巻の主人公は伊治鮮麻呂だった。
これにはちょっと驚いた。
舞台も京ではなく東北のみ。
鮮麻呂が陸奥守を殺めて蝦夷に新たな時代をもたらすところで終わっている。
結局最後まで嶋足は主人公らしいところなく終わってしまって、いやこれでは、これまでの巻はなんだったのかなあと思ってしまった。
これはなんというかちょっとダメだと思う。
だって、まず読んでて愉しくないもの。
蝦夷が虐げられている苦しさは、それが狙いだとしても、それなら最後に大きな解放がないといけないだろう。
確かに陸奥守を打ち倒すというハイライトはある。
でも、それは手放しの歓喜とはなっていない。
これではなあ。
それに、今までの主人公だった嶋足のその後を描かずに終わってしまったのも、もの足らない。
なぜ、嶋足がその後蝦夷の間で悪く言われるのかの経緯を明らかにせずに終わるとは、なんかこの物語を書いた意味が薄くなってしまった気がする。
そう言う意味では作者もこの物語の持って行き方を決めきれなかったのかもしれない。
そこが不満だ。
最後まで読んで満足できないのは、やっぱり残念に思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
1~4巻までの嶋足編は要らないと思う。
奈良時代の政変は全て蝦夷が絡んでいたというような設定は無理があるし、同じような話の繰り返しで飽きる。
陰謀の意図も辻褄があってない。蝦夷的には権力者を挿げ替えるより内乱に持ち込んだほうがメリットあったはず。
鮮麻呂を最初から主人公にして2巻でよかったのでは。三山はどこ行った?