あなたにありがとう。 暮らしのなかの工夫と発見ノート (PHP文庫)

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  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569679839

感想・レビュー・書評

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  • 著者が自身の経験から見つけた、心地よい人間関係をはぐくむヒントをまとめたエッセイ集。友人、仕事仲間、家族…ほどよい距離間で良い関係を長く保つコツを紹介する。

    人と言葉を交わしたり、一緒に何かしたりすることが当たり前すぎて、深く考えることなく毎日を過ごしているが、このエッセイを読んで人とのつながり方を見つめ直すことができた。他の著者のエッセイと同様に美しい言葉で丁寧に綴られた文章を読んでいると、人間関係も私と相手、一対一で丁寧に紡いでいきたいという気持ちになってくる。

    私自身をさらに顧みると、人生の方向性が定まってきた今、一緒になって夢や目標に進んでいける人、私の世界を広げてくれそうな人と出会いたいという欲求が強くなっている。しかしこのエッセイを読んで、自分に待ったをかけた。
    まずは私自身が、人から「会いたい」と思ってもらえる人間になるべきである。私は他人に与えてもらうことばかりを考えていたが、それでは人間関係のバランスが偏ってしまう。著者も「自分と会うことで、相手に決して損をさせない」ことは人間関係の鉄則だと述べている。私が相手に何かを与え、相手からも何かを得る。こういうバランスのとれた人間関係を構築できるようになりたい。
    また人と出会うだけにとどまらず、その人との関係を長く続けていく努力をすべきである。今この時、だけを考えるのではなく、例えば1年後、その人とさらに深い関係を結ぶためにはどうすればよいだろうか、ということを考える。すると自ずとその人との接し方も変わってくるだろう。大量消費の世の中ではあるが、人間関係まで消費したくはない、と強く思う。
    自分自身と同じように周りの人も大切にすること。丁寧に扱うこと。これを常に胸にとどめておきたい。

  • 最初の印象は「星3」でした。
    「たしかにそうなれたらいいなぁ」と思えることばかり書かれているのですが、こんなにはムリって思ったからです。正しさの押し売り?と感じました。

    でも、読み進めていくと、さっき言ってたことと逆じゃん!ってこともでてきました。要はバランスなんだと思います。

    バランスを保ちながら、人を大切に、自分も大切に生きる。
    それをとても上手に正直に書かれていて好感が持てました。

    「正しさ」「良さ」で松浦さんが消えない。
    むしろ、松浦さんを引き立てるように、その秘訣が書かれていて、とても良かったです。

    最後の「あなたにありがとう」で泣きそうになりました。

    自分を欺かない人だから、その言葉が読者の私のストレートに届いたのだと思います。

    多分、この本、買うと思います。

  • はっとさせられるところ、共感できるところが盛りだくさん。辞書のように。ふとしたときに読みたい本でした。

  • いいな、この本。
    うんうん、と共鳴することが多い。
     
    人との付き合いかた
    支配しない
    遅れないように、絶対に忘れないで、など
    釘をさす言葉。
    正当ににみえて
    これ人を支配したい、コントロールする気持ちが
    あらわれている。
    すごく納得。

  • 弱者の肩書きを振りかざさないように、というのが胸に残った。

  • 読んでいて、毎日のギクシャクした生活の不毛なことがよくわかる。
    どんな時も平穏な心を持って、感謝の気持ちで生きる

    これほど幸せなことはないと思える。

  • 今回はコミュニケーションが中心のエッセイ。
    自分は、コミュニケーション下手だけど、大事な友人がいるのであまり刺さらないかな? と思ってたけど、刺さりまくった。
    特に、「その場にいない人の話はしない」というところに、猛烈な反省と絶対に直そう! と心に誓いました。

  • 相手の立場に立って言葉を選ぶこと。
    大切なことです。
    すごく心があらわれました。
    もう一度読み直したい。

  • 読みやすく、心地よい文章。
    はっとすることが多々あり、気づかされる本。
    人付き合いの基本として、時々読み返したくなる。

  • 2017.01.14
    人とのかかわりは、育てる。守る。与え続ける。自分は愛情を伝えているだろうか。
    立ち止まって考える。
    失敗やトラブルから逃げないことは、信頼される人になるための最良の道。
    待たせない。それはいつも相手の時間を思いやること。
    自分を整える。体調管理はそのベース。その上で身ぎれいにしておく。
    人を決めつけない。つまり、カテゴライズしない。
    人を支配しない。釘をさすのは余計な一言になるおそれがある。
    言葉は強い道具であることを認識する。カッとなったら10数えてから言うようにする。
    筆まめになる。コミュニケーションで大切なことは無精しないこと。
    翌日にありがとうをもう一度伝える。
    なんでもない日に気負わないプレゼントをしてみる。
    忙しい時ほど、意識的にコミュニケーションの時間をとる。
    見返りを求めない。逆に相手から何かしてもらった時は、感謝と報告を返す。
    人間関係に効率を求めない。話をキチンと聞くことを徹底する。
    断る技術を磨く。これは自分に欠けていることだろう。
    思いやりも気遣いも度を超すとおせっかいになることに気をつける。
    人と人とのやり取りを円滑にするユーモアを身につける。
    相手のことを気にし過ぎない。そして引きづらないことも大切。
    相手につられない。いつもの基本のスタンスを取る。
    人はみな違うし、意見も違う。この前提を作った方がうまくいく。
    また、意見が合わず、好きではないが受け入れることが大人の知恵。
    不満を言わない。
    相手に逃げ道を作っておく。
    目で伝える。普段からまなざしに気を配る。
    いない人の話をしない。
    相手に最初から過度な期待をさせない。
    弱さを武器にしない。
    人と人との距離は伸び縮みするもの。近づき過ぎたら少し距離を置くことも必要。
    人間関係は何でもありになったらおしまいである。
    時間を相手に贈る。という考えがある。
    嘘をつかせるまで相手を追い詰めていないか。自分を振り返る。
    知ったかぶりをせずに、謙虚で素直な教わり上手になることは大切である。
    身近な人の新しい、いいところを見つけて、光を当てる。
    キチンと家族を守る。
    時には黙って見守ることが、大きな愛情表現になる。人間関係も種をまいて待つという営み。
    本のフォントにもこだわりの感じられる良い本。
    2022/11/03

    人との関わりは、育てる、守る、与え続ける。という著者の考え。その前提には愛情かある。
    相手を待たせないこと。それは相手の時間を思いやること。
    自分を整える。絶対条件は健康管理。そして身だしなみ。
    決めつけない。
    大きな地図で全体を見渡して、お互いにとってベターな道を探す。
    立ち止まる。言葉は一旦口に出したら、撤回できない。カッとしたら10数えてから話をする。
    コミュニケーションで大切なのは、無精をしないこと。筆まめになる。手書きでなくてもメールでも良い。
    なんでもない日に、気負わない贈り物をする。これは自分に欠けていること。
    忙しい時こそ意識的にコミュニケーションの時間をとる。
    友人関係は自然に続くものではなく、育てるもの。
    見返りを求めない。相手が応えてくれようとくれまいと、自分の幸せとして親切にする。
    相手に何かしてもらった時は、感謝と報告をお返しする。
    人間関係は、話をきちんと聞くことから始まる。人間関係に効率は求めない。

    引きずらない。という強さを身につける。
    相手につられて、悪い態度を取ることなく普通に接する。
    淡々と接することで、相手の心を鎮められることもある。
    意見は違って当たり前。その上で受け入れることが大人の知恵。
    不満を言わない。
    相手を全否定をするのではなく、逃げ道を作っておく。
    目で伝える。著者は本当に大事なことは目で伝えると決めている。
    その場にいない人の話をしない。
    最初から過度な期待を相手にさせない。
    弱さを武器にしない。
    人と人との距離は伸び縮みするもの。近づき過ぎたと思ったら、少し距離を置く。
    人と人が分かり合えるには、時に時間がかかる。今日明日を考えるよりも、一年先のことを考えてみる。
    人間関係は、なんでもあり。になったらおしまい。自分の中にルールを作る。著者は笑顔でいること、約束を守ること、きちんと謝ること、愚痴を言わないこと、失敗を恐れないこと。
    相手に時間を贈る。
    追い詰めない。相手が嘘をつくほど追い詰めていないか考える。相手を尊重して嘘を受け入れる。そういう愛情表現もある。
    謙虚で素直な教わり上手になることは大切。
    身近な人の新しい、いいところを見つける。そのためには静かな観察者になること。
    家族を守る。これは私に取って重い言葉。接点になる人が気遣い役になること。
    相手に損をさせない。人間関係を深める上での鉄則。与え続けるには覚悟がいる。
    求めない。自分が与えたことに、見返りを求めない。
    時には黙って見守ることが、大きな愛情表現になります。人間関係も種をまいて待つという営み。

著者プロフィール

松浦弥太郎(まつうら・やたろう):東京生まれ。アメリカの古書店にインスパイヤーされてm&co.booksellersを立ち上げる。『暮しの手帖』編集長を経て、現在は会社経営、執筆・編集活動、映像、コンサルタント、商品開発、メディア出演など、枠を超えた活躍を続けている。著書に、『仕事のためのセンス入門』、『センス入門』、『ほんとうの味方のつくりかた』、『僕の考える投資について』、『期待値を超える』など多数。

「2022年 『それからの僕にはマラソンがあった』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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