| ブログで紹介する» |
|
Check |
|
|
この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
死を賜る。猿めひたすら腹立たしい。とどろく雷鳴はわが怒りが天に通じたゆえか。わしはあやまらんぞ。美というものの恐るべき深淵を、あの禿げ鼠に見せつけてくれよう。利休の茶の道を、寂とした異界に通じさせた利休のこころの女人は、十九の利休が殺した女であった。その骨と爪を荼毘にして湯を沸かし、点前を終え、腹を撫で、三方の藤四郎吉光をにぎった。
美を恐れ、追求する利休の姿勢は、僕のような凡人には理解しがたい。しかし文中にちりばめられた茶の湯の幽玄さや、天候、季節の移ろいを楽しむ文書表現には、心が洗われる。
茶人・利休の切腹を始めに、章毎に月日を遡りながら彼の半生を描いた歴史小説。大して話に起伏があった訳ではないのに何故か続きが気になってしまった点に作者の力量を見せつけられた。利休の美への執念は恋からきていると思えなくもないのかもしれない。茶道や陶器に関しての知識は全くないが、これを期にもっと知ってみたくなった。
教科書でしか千利休を知らなかったので、イメージが随分と変わりました。
どんどん過去へ遡っていく構成になっているので、吸い込まれるかのような感覚で入り込むことができました。
千利休の美しさへの執念と追求心は凄まじく、それでいて一つ一つが艶やかで美しく、静かに心の芯が熱くなりました。
単なる偉人伝、歴史書とは違い、小説として読める利休伝といったトコでしょうか。
完全に、利休中心で物語が展開しており、利休という人物を過大評価、誇張している感は否めませんが、そこを心得て読むと、とても面白く読める小説です。
千利休を全く知らない方でも、十分楽しめる作品です。
利休と秀吉の確執はよく知られるところ。一時は利休の最大の後ろ盾であった秀吉。次第に利休を疎んじ始めやがて死を迫る。この物語は利休切腹の日からコマを巻き戻している。時を遡ることで歯車が狂い出した様子がよく伝わってくる。命を賭して茶の湯の心を守ろうと意地を貫き通した。利休の人物イメージが不遜から不屈に変わった。
わたしの中の千利休という人物とはまたちがう千利休がいた。美を追い求める利休の姿は、なんだかかりかりとしている印象を受けた。このひと、こういう、美に関してはストレートなんだな。生き様もそんな感じだったし。色艶とかそんなものを出すには、艶のある生きかたをすることが必要なのか。美ってなんなんだろうなあ、なんてことを考えた。
ある意味茶の湯に自分の人生をまるごと捧げたひとなんだろうけど、その人生には女性の影がちらついていた。そこのところがなんか滑稽だった。いまいち読み切れてないような気がするので、時間があれば再読しようと思う。
(418P)
歴史ものの見てきたような作り話には気お付けなければならない
まんまと真に受けてしまうと
何時の間にか事実となって鵜呑みされてしまう
比喩とか遊びとでも思って読むくらいでないと何度でもだまされてしまって
自分の目と心をなくしてしまいかねない
文も作者の欲から出た熱意で巧みに着飾っているから
愚かにもむさぼっている三毒の情をくすぐる麻薬のような誘いに引き込まれてしまう
盛りだくさんの知識も事実を装う背景として紛れ込んでいるので
選り分けて読む必要もある
小説は
つくり事とてらいを史実だと言う口伝をつなぎにして焼いたパンのようだ
食べ方によって
その砂糖の味に酔うか小麦の甘さを楽しめるか
はなはだ心もとない
利休の美しいものを追及する眼は、高麗の女がいたからこそなのか?秀吉に切腹を命じられたところから、遡る利休の過去。秀吉までも、利休の茶道に嫉妬する。最終てきに、女に翻弄された人生だったのか!?
茶道を学んでいる人間にとって近くて遠い人、千利休。
この本を読んで、利休という人を随分近くに感じることができました。
過去→ある地点ではなく、ある地点→過去に遡る章の構成も読ませます!
お茶はかくも深く。
艶のあるお茶は艶のある人生から生まれるもの。
味わい深い一冊でした。
「
「利休にたずねよ」
わたしなら・・・。
侘び寂びの茶の開祖と言われる千利休の切腹から話は始まる。 利休が大切にしている緑釉の香合が話の要となって時間軸は逆行していく。 なぜそんなに緑釉の香合に拘るのか。 日本語がすごくきれいだった。 美を追求している人物の話なだけあって読んでいて気持ちが静かになってくる感じ。 歴史にも茶にも疎い私は千利休の知識なんてほぼ0に近かったのだけどすごく面白かった。 茶人って昔の殿様のお抱え... 続きを読む »
歴史小説が苦手なせいもあるんだろうけど、どうにも受付ず。。。
途中で挫折。
直木賞だったんだ。。。
直木賞作品だが、遡る書き方に抵抗あり。ラストも興ざめ。但し歴史小説としては好きです(笑)茶、芸術の価値と権力の対比となるのかな、茶道に興味はないけど読ませるし、人物もしっかり描かれている。ただ、最初に書いたように謎解きを過去に探すような伏線パターンもやり過ぎでしょう。回想の形の方が良かったんじゃないかなぁ、まぁこれも好みでしょうが。
千利休が切腹する日から時間を遡りながら物語が展開する斬新な構成の歴史小説。時間を遡りながら利休の生き様、美へのこだわり、美の原点を描いており、一気に読ませる面白さがあります。露地、茶室、料理から茶碗、花入れの花にいたるまで精緻な描写は、安土桃山時代の先端の「美」の世界に引き込まれます。
雑誌Penの「千利休の功罪」と共に読むとより利休ワールドが味わえます。
第140回直木賞作品
歴史小説には僕は疎いのですけど、面白かったです。利休の小説というか人生を語っています。とゆーか人生というものがそもそも小説に似た存在ですけどね。
利休の美へのストイックさ、茶の湯へのこだわりが静謐に表現されており、静かに話が流れていました。
この作家さんは、読者に何を訴えたかったのだろう。
すると解説の宮部みゆきは、作者は、利休に何を『たずねよ』と呼びかけているのか?人によって、『解』はさまざまであると語っている。なるほどと思うのと同時に、このタイトルが急に奥深く感じられた。
自分なら、利休になんと聞こうかな。
そう考えると、小説が2倍楽しめ余韻にひたれた。
茶道を極め、戦国時代多くの武将に影響力を持っていた千利休のお話し。細部に至る利休の心配りが秀吉や多くの武将の心を奪っていく様がとても面白い作品。一つ一つの表現がとっても綺麗でした。オススメです。

利休は謎めいた人物で諸説あるとは知っていたけど、山本兼一さんの描く利休の人物像はとても深く、もっと知りたくなる。絶対音感ならぬ絶対美感を持っていたにもかかわらず、美に貪欲で妥協しなかった人。誇張して作...





