- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569709871
作品紹介・あらすじ
西洋美術史を学ぶと西洋の文化がより鮮明に見えてくる。赤い薔薇は「性愛の女神」アフロディテを表すこともあるので、お客様の目に付くところに飾るのは品がないのに、そういうことを知らない外国文化大好きな人たちの無邪気さは性質が悪い。何でも表面だけ取り入れる「おフランス」病から抜け出して、むしろ日本人としての矜持を持つべきだ。西洋美術史を学べば日本のことも客観的に見ることができて、もっと楽しめるはず。市民講座などで大人気の講師による、エスプリの効いたエッセイ集。
感想・レビュー・書評
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2010/5/18 借りる。 6/25 半分で飽きてやめる。
木村 泰司の別の本を読んで面白かったので、この本も借りる。
⇒ 名画の言い分―数百年の時を超えて、今、解き明かされる「秘められたメッセージ」
内容 :
西洋美術史がわかると、世界が違って見えてくる。
何でも表面だけ取り入れる「おフランス」病から抜け出して、むしろ日本人としての矜持を持つべきだ。
大人気の西洋美術史家が語る、エスプリたっぷりの17考。
著者 :
1966年生まれ。
カリフォルニア大学バークレー校で美術史学士号取得後、ロンドンのサザビーズ美術教養講座にてWorks of Art修了。
西洋美術史家。著書に「名画の言い分」がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
先日読んだ「印象派という革命」がよかったので、同じ著者のをと思い読んでみた。
欧米と日本の比較という感じで、基本的に日本は欧米よりも文化的に劣るというスタンスで書かれており、そんな日本人ばかりじゃないんだけどなーとか、欧米人に関しても著者の周りにいる人々が特別文化的なだけな様に感じた。
そして、日本人はもう少し高尚になるべきなどと言ったかと思えば、かつての日本人の謙譲の美徳はどこへ行ったのだろうなどと、単純に日本人の粗探しをしているようにも思われた。
自身の周りにいる人間だけを比較して、かなり偏見を持って書かれている感じに、何度も読むのをやめようかと思った。
ボリュームがある本ではなかったので最後まで読めたくらいだ。
そして、文化というのは過去の蓄積であり、個々人にしてもそれは一朝一夕に真似できるものではない。
だから、本書を読んでそれをまるまる真似するのは、それこそキッチュであると思う。
内容を考えると「西洋美術史から日本が見える」というタイトルが不釣り合いで、そんな仰々しいタイトルは詐欺みたいなものだ。
エッセイならエッセイでもう少し、違うタイトルを付けるべきである。
タイトルから期待して読んだ者にとっては、かなり乖離があり、最後の方の著者の友人の話など、本当に本にすべき内容なのか?と疑ってしまった。
著者には、これから美術史についてのみ書いてほしいと願うばかりである。 -
2009年7月31日、初、並、帯無
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書いていることの中には賛同できることが多々あるのは間違いないのだが、何だろうこの腹立たしさ。五月蝿いよ、一番貴方が品が良くないよと思うのは多分当方の程度の低さからくるものでしょうからあしからず。
しかし美術の話かと思ったらこんな説教でしたか、がっかりもいいとこ。出版側の思惑どおりに事を運ばせた自分が情けなし。 -
基本を知っていて崩すのと知らないで崩すのではぜんぜんちがう
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全編日本人の文化意識の低さに対しての愚痴のようなものですが、著者のように海外留学経験者や海外で暮らしている人たちは否応なくその場所で日本人代表となってしまうわけで、「なんで日本人は~なんだ!」と言われるととても恥ずかしい気持ちになって同胞に対して愚痴のひとつも言いたくなるんだろうなぁと思った。本場のものを適当に取り入れることが日本人としての評価を落とすのだろうけど、でもそうやって戦後成り上がってきたのが日本だからなぁ(^_^;) 全否定はできないと思うけど。
全編愚痴と書きましたが、ラストの「人生いろいろ考」「メメント・モリ考」は著者の力量発揮という感じでとてもよかった。 -
根拠なきものは恐ろしいって事で!