自分のアタマで「深く考える」技術 (PHP文庫)

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  • PHP研究所
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569761664

作品紹介・あらすじ

「絶対的な正解なき不透明な時代」を明るく生き抜くための思考ノウハウを、人気哲学者が伝授。自分の頭で深く考えるためのヒント。 

感想・レビュー・書評

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    哲学を絡めて色々な考え方を紹介。具体的な使い方まで落としきれていない部分や哲学チックで若干分かりづらい部分もある印象。以下メモ。マップ図式化、無知の知、ゼロサム方式何か減ったら何か増えるという捉え方、他者の視点、色々興味を持つ、東洋型西洋型イスラム型自然合理的規律に合う、抽象化一般化共通化具体化、本質を一言でいう訓練、媒介項や仲介を考える、余計なものに目をつける、ハイブリッド化、シンキングパートナー、一旦リセット、ピンチはチャンス、理想主義的現実主義者、プラグマティズム判断基準は役に立つか否か。

  • 哲学者としての立場から物事の考え方をとく。
    自分に合わないだけかもしれないが、分かりにくく実際の行動に移すには難しい。
    具体的な例をあげて分かりやすくしようと心がけているのが伺えるが、関連性のない例を複数あげていることもあり、かえってそれが理解を阻む。
    抽象的なまま論じてくれた方が自分で考えることができて良かったのかもしれない。

  •  「人間と動物、あるいは機械を区別していたのは、自分のアタマで考えるという能力の有無です。」私たちができることは、とにかく「自分のアタマで深く考える」という習慣を身に着けることだ。

     そのためには、哲学の「物事の本質を探究する際、批判的、根源的に考える」という特徴を取り入れる必要があるのかもしれない。

     
    「批判的思考、つまり疑うことを大前提にしたり、根源的思考、つまり徹底的に問いを繰り返すこと~疑うことを前提にするからこそ、物事は多角的にとらえることができる」

     疑うこととは、デメリットを考えることなのではないだろうか、?生きるということは、何かを選び、何かを選ばないという選択の連続だと言われるが、選ぼうとしているモノ、コトには、必ずメリットとデメリットがあるわけで、それを比較検討することによって、より良い方を選ぶことができるわけだ。哲学とは、実は、モノ、コトと両面から見ることなのかもしれない。

     私も例外ではないのだが、現代人は何でもググって人の考えを取込んで、自分の行動を決めるようになってしまったのではないだろうか?でも、それでは、誰も経験していないような問題に出会ったり、目的や目標、手段を考えたりする時、身動き出来なくなってしまうのではないだろうか?この本は、自分のアタマで考えることによって、何かを決めなければならない時、より本質に迫って考えるための方法を指南してくれている。たった一度の自分の人生、誰かの考えをトレースするのではなく、可能な限り、自分の考えに従って、歩みたいものだ。

  • 著者が哲学者。
    ヨーロッパを中心とした哲学者の言葉とともに、考えるということにたいして書いてある。

  • 人間は情報をビジュアル化して把握している 時間軸と空間軸いつ?どこで? プレリュード=前奏曲、前触れ 右は保守左は革新 質問が有益なのは、他人だけではなく、自分自身が本当に理解しているのかを確認したい時にも使える点である。 無知の知 問答法 ソクラテス 虫の目が分析で鳥の目が総合にあたる ゼロサム方式で考える。あることにおける損は別のことにおける得に繋がる。少なくともそう捉える事は出来る。 何れにしても、一度他者の視点でテストしてみる事に意義がある。それは思考をより強靭なものにするプロセスだといえよう。事前に他者の視点でテストしておけば、如何なる批判にも耐えうる筈である。 両者の視点を折衷せっちゅう 所謂リバイバルと言う現象 換言かんげんするならば 自分の知識のテリトリーが狭いと嘆いていないだろうか。そんな時は、内部と外部という視点を持ってもらいたい。 人間に欲望がある限りこの内部化の拡大は留まる事を知らない。 コラボレーション ショック効果 世の中には秩序が存在する。此れをコスモスという。同時に、世の中には混沌とした状態も存在する。此れをカオスという。西洋型=合理性 東洋型=自然 イスラーム型=規律 抽象化して本質を浮かび上がらせる 骨組みさえ明確になればしめたものだ。後はそれを肉付けしていくだけだからである。肉だけあって本質が良く見えないよりは、本質が明確な方がよっぽど使える。 ラフスケッチ パノプティコン警察のアイデア 言語ゲームは戦略思考に他ならない 思考とは、パズルのピースを繋ぎ合わせていく作業に似ている 子は鎹かすがい 媒介項を探す 常に新たな領域で臨界点を目指している 特殊と普遍の相補性を生かした最強のインテリジェンス 何も無い所に無限の創造性を見る アナロジーは類推パクリは類似雑草魂 生き延びる為のハイブリッド化 ドラゴンボール 遊びのツール 罰ゲーム 意識の転換 理想主義的現実主義 何か言ってやろう思って人の話を聞いていると、自然とあくびは止まるものだ。 同じ時間を過ごすなら、人生はアミューズメントの方がいいに決まっている。 確固とした趣旨の確認が常に求められる。そもそも何の為にやっているのかと。 生命体は、問題を解決する為に、ある種の臨界点において突然自己を刷新さっしんする性質を有している 意志と行為の繰り返し エランヴィタール生の跳躍 プラグマティズム実用主義 役に立つかどうかを判断基準にする 役に立てば正しい ニーチェ超人スーパーマン 思考は常に、前に進むことを運命づけられている。 人には直感能力もあれば、経験に裏付けられた認識能力も備わっている。 柔道 自然体 柔よく剛を制する

  • 「考えが浅い。もっとよく考えて」などと言われたことがある人は少なくないはず。ただ、物事を深く考えるための具体的な方法を教わったことはないのでは?本書では「考えることのプロ」である哲学者が、自ら使っている思考術を大公開。「『四つの先入観』に注意する」「『記号化』して考える」「『連続性』と『断絶』に注目する」など、頭が劇的によくなる実践的ヒント満載!

    哲学って面白いなぁと思う。そして現代に即した哲学の使い方って言う切り口はなかなか面白いと思う。
    普段の考え方の切り口を増やすのにはもってこいの一冊。項目数が多いので焦点を合わせづらい。
    できれば項目をもっとまとめてほしいと思う。

  • 京大法学部→伊藤忠→フリーター→市役所→高専准教授という不思議な経歴を持つ哲学者の著書。

    序盤はいわゆる論理的思考の基本メソッドの紹介になっているが、面白いのは哲学者の著者らしく、過去の哲学者の思考方法になぞらえて各メソッドを紹介しているという点。
    高校倫理レベルの哲学知識である程度わかるので、過去に哲学を簡単に勉強した経緯もあって興味深かった。
    (最も、紹介されている哲学史の例は思いっきり端折っているので、厳密には?な部分も多い)

    興味深かった部分は、演繹法と帰納法を併用する話。
    つまり帰納法で考えるにあたり、演繹法を組み合わせてある程度結論の見当を付けた上で進めるという話は、直接日常業務などにも応用できそうである。

    あと読みながら最近読書にパラメータを振りすぎてたようにも感じたので、読書以外にもいろんな部分にアンテナを張って興味の幅を増やしていきたいとも思った。

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著者プロフィール

1970年、京都府生まれ。哲学者・山口大学国際総合科学部教授。
京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。商社マン(伊藤忠商事)、フリーター、公務員(名古屋市役所)を経た異色の経歴。徳山工業高等専門学校准教授、米プリンストン大学客員研究員等を経て現職。
全国各地で「哲学カフェ」を開催するなど、市民のための哲学を実践している。また、テレビをはじめ各種メディアにて哲学の普及にも努めている。NHK・Eテレ「世界の哲学者に人生相談」、「ロッチと子羊」では指南役を務めた。最近はビジネス向けの哲学研修も多く手がけている。専門は公共哲学。
著書も多く、ベストセラーとなった『7日間で突然頭がよくなる本』や『ジブリアニメで哲学する』、『不条理を乗り越える』、『前向きに、あきらめる』等をはじめ、これまでに100冊以上を出版している。YouTube「小川仁志の哲学チャンネル」でも発信中。

「2024年 『60歳からの哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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