- Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569763125
作品紹介・あらすじ
「水に流す」とは、日常会話でよく出る言葉。その背景にある日本独自の精神文化を、歴史を追って説き明かしていくユニークな文化論!
感想・レビュー・書評
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■書名
書名:〔新装版〕日本人はなぜ水に流したがるのか
著者:樋口 清之
■概要
「水に流す」とは、今まであったことを、さらりと忘れ去ってしま
うことである―そう書き出した著者は、この日本人独特の心情・行
動様式を、豊かな水資源を有し、稲作による共同体を形成した点に
着目する。「清浄」を尊び、罪や穢れは「禊」で洗い流す。しかし
国際化の波は、「水に流す」思想の問い直しを迫っている。『梅干
しと日本刀』などの名著で知られる著者による、ユニークな日本人論。
(From amazon)
■気になった点
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「水に流す」―― 今まであったことをさらりと忘れてしまう言葉として、日本人の間では日常的に使われる。だが、外国人にはまったく理解不能な心情・行動様式だという。この言葉の背景には、豊かな水資源を有し、稲作による共同体を形成してきた日本人の歴史が関係している。神社の神事から村社会での民俗的風習まで、次々と例証される「水に流す日本人」の暮らし・文化は、知識欲と心の奥底に深い充足感を与えてくれる。
第1章 「水に流す」思想はどうできあがったか
第2章 「水に流す」は民衆の知恵
第3章 「水」を敬い、利用した日本人
第4章 多湿が生んだ日本文化
第5章 「水に流す」共同体の発展はあるか