- Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569776637
感想・レビュー・書評
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第42回 星雲賞日本長編部門受賞作。
著者による宣伝ページがある。
http://homepage3.nifty.com/hirorin/kyonenhaiitoshi.htm
それによると「善意に基づく行動が良い結果を生むという保証はあるのか?」というのがテーマらしい。
タイムトラベル+AI+パラレルワールドを組みあわせた感じ。「時砂の王」みたいな。
でも本書は要するに、ラブレターなんじゃないかと思わなくもない。
「アイの物語」は読んだけれど、あまり覚えていないので、再読してから読んだ方が楽しめたかもしれない。
反重力は等価原理により、たぶん、存在しないだろうというのは、本書で得た気づき。等価原理から導き出せるんですね。
ちなみに
http://hirorin.otaden.jp/e253405.html
によると
「作中で僕が安田さんに借金を頼みに行くくだりがありまいすが、これは実際の体験が元になっています。『神は沈黙せず』を出版する直前、経済的に困窮し、安田さんに借金したことがあるのです。 」
とあります。
山本氏でさえ経済的に大変になるのであれば、作家業は本当に大変なんだなと。まぁ、ハードカバーは売れないだろうな。かさばるし。私も本書を図書館で借りているくらいだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
24世紀から人類の不幸を取り除くため ロボットがやって来た。
主人公は山本弘本人。実在の人物や事件を踏まえて展開する歴史改変SF。
大きな災害を防ぐため、結果として多くの人が幸せになるなら、多少の犠牲は仕方ない? 合理的ではない人間の幸せとは。 -
タイムトラベル、歴史改変ものです。久しぶりに大掛かりなSFらしい小説を読みました。
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99:9・11テロを防ぐべく、24世紀からタイムスリップしてきた「ガーディアン」と名乗る美男美女のロボットたち。彼らはロボット工学の三原則の下に、テロや自然災害から人類を守るべく歴史の改変を行うが……というパラレルワールドもの。実在の作家さんたちが実名で登場するなどニヤリとする演出も交えながら、「多くを救うために少数を犠牲にする」ガーディアンのやり方に不気味さを感じたり、家族とカイラとの間で揺れる心、そしてさらなる歴史改変、とどんどん読み進めてしまいます。大きくくくればSFになるのでしょうが、タイトルの意味がわかった瞬間の「ああ!」というスカッとした感じがたまりません。内容はやや重いのですが、最後に希望が描かれてよかったと一安心。
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山本老师真是自己人!宅出境界的宅…有时候看他推特上发的各种宅向东西 都怀疑他还有时间写小说嘛…而且这书还全用的是实名…借钱那貌似也是实事…对人类的痛心疾首的失望在他推特timeline中也可见一斑。宅向和sf领域干货太多…或许并不能受万人喜欢…老师的网站做的很有意思 没事可去逛逛
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山本弘、すごい! BISBB部の3巻目が今年最高のミステリーとしたら、これは今年最高のSF。タイムトラベラーパラレルワールド。大好き。
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図書館より。
2001年、未来からガーディアンと名のるアンドロイド集団が襲来。人類のために尽くすことを本能づけられた彼らは、世界中の戦力をあっという間に無力化すると、貧困地域の支援や人命救助、テロリストの確保、独立国家の解体などを次々と行う。そしてSF作家”山本弘”にもガーディアンが接触してきて…
この本の著者である山本弘さんが主人公の一種の時空改変、タイムパラドックスもののSFです。そんなわけで2001年時点の山本さん自身のお話もたくさん作中では触れられています。山本さんがこれから(2001年以降に)書く小説の話であったり、自身が運営している同好会の話であったり、仕事の話や家族の話など。
そんなわけである程度山本弘という作家の作品や彼のSFのスタンスをある程度知っていないと、なかなか入り込みにくいかもしれないです。(特に『アイの物語』は先に読んでおくのを推奨します)
ただそうした部分をあますことなく語ることによって、アンドロイドの襲来が世界的に見れば確かにいいことかもしれないですが、それが個人単位の話になるとどうなのだろうか、という問いに対し非常に具体的な回答が小説として書かれていると思います。私小説的な面白さに思考実験としての面白さがプラスされたような印象です。
日常描写が多めで、話の動きはあまり多くない印象でしたが、その分ラストの衝撃はなかなかのものでした。
個人的にこの話は山本さんが『アイの物語』でなぜそうした世界を作ったのか、という問いをより深く、そして尖らせて行きついた物語のように思います。
第42回星雲賞(日本長編部門) -
2020年に読みたかった!!!(多分まだ生きてるはず