7割は課長にさえなれません (PHP新書)

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著者 : 城繁幸
  • PHP研究所 (2010年1月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569777016

7割は課長にさえなれません (PHP新書)の感想・レビュー・書評

  • 雇用問題のスペシャリストによる終身雇用崩壊の黙示録
    一言で「全ての大学生が読むべき1冊」と言ったところ

    非正規、中高年、新卒、女性、大学院生(博士)
    などの登場人物達を通して
    城ワールドで辛い現実を散文的に伝える


    読んでいて鬱になるが、希望を込めた最終章は
    城さんの温かい人間身を感じる

  • [ 内容 ]
    40歳になっても係長止まりのバブル世代。
    二人目が産めない女性一般職。
    正社員になれない団塊ジュニア。
    ああ、なんでこの国はこんなに生きにくいんだろう…。
    閉塞感漂う日本経済、終身雇用を望む新人の割合が過去最高を記録した。
    しかし「終身雇用=安定」は真っ赤なウソ。
    35歳で昇給を止める動きがすでに加速、生涯賃金は十数年前とくらべ三割減。
    まさに飼い殺しなのだ。
    二〇一X年、働くことに希望がもてる会社にするために、私たちがいまこそ心しておくべきこととは?雇用問題のスペシャリストが示す最終解答。

    [ 目次 ]
    第1章 年齢で人の価値が決まってしまう国
    第2章 優秀な若者が離れていく国
    第3章 弱者が食い物にされる国
    第4章 雇用問題の正しいとらえ方
    第5章 日本をあきらめる前に
    エピローグ 二〇一X年・明るい未来

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 表題の「課長にさえなれません」というのは、実力の問題よりも日本の雇用の仕組みの問題にスポットを当てて、ある派遣社員の物語を中心に、雇用現場の問題点について考える、というのが主なテーマです。

    皆様は、労働者の権利について考えたことはあるでしょうか?
    当たり前のことですが、会社の就業規則に縛られる一方、非雇用者にも守られるべき権利がきちんとあります。

    詳しくは書評ブログで!
    http://ameblo.jp/nori-shohyo/entry-10608341898.html

  • 「年功序列」「新卒至上主義」といった日本型雇用の歪みを指摘する内容。
    ショートストーリー仕立てになっていて読みやすい。

    ちょうど雇用のこととか考えてて読みたくなって、思ってた内容と一致することが整理されて書かれててすっきり。

    本当は学生のうちから考えておくべきなのでしょうが、雇われる身にならないと興味を持てなかったり実態が分からなかったりというのもあるでしょうし。

    新卒で乗り遅れたらチャンスが無いなんて、やっぱおかしいよねー。

  • 『若者はなぜ3年で辞めるのか?』 『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか』 の2作も興味深かったが、今回もやはり興味深い。 作者・城繁幸氏によると今作は3部作の最終章とのこと。

    経済が成長していくことが大前提の年功序列。 それが崩壊しているのに、実際はまだ残っている現状。 われわれ若者がこれからずっと働いていく中で、 新しい雇用システムへの移行がなされなかったりすると、 日本の未来の見通しは本当に悪いだけに思える。

    正社員だから守られている、とかぬるま湯に浸かってられない。 雇用の流動化が実現したときに何ができるか、 スキルアップへの刺激としても読むに値する一冊。

    このシリーズ通して、賛同できることがとても多かったです。

  • 本書の最終章で描かれている社会が「失敗もあるが希望の持てる社会」であることには大いに頷ける。「勝ち組・負け組」とか「ワークライフバランス」「ワークシェアリング」という言葉を使っても、現実に基づいた改革を提示しなければ空虚なだけであることが良くわかる。

    若い人がこれを読んで理解し、投票行動に結びつけることを筆者は訴えているのだが、果たしてその目的は達成されるのか甚だ疑問。もちろん何もしないよりこうした本を世に問うのはいいことだと思うけど。

    と言うわけで、若い人には是非読んでもらいたい。お金が無ければ図書館でも借りられると思う。

  • 「考え」
    サブタイトルがメインの内容。今まで終身雇用がどのように支えられ、現在どのような制度不良を抱えているのか整理。

    これは、大学のうち(就活前)に読んでほしいようなほしくないような気持ちになった。というのも結論今のところ大企業の正社員になっておくことが安定であることを認めてしまっているからだ(終身雇用を批判する内容であるにも関わらず)。皮肉。。ゲーム理論でいう囚人のジレンマ的な状況。

    ただ、いつまでも雇用調整を非正規労働者に押し付ける訳にはいかず、とはいえ安定を求めて入って自らも既得権益層になる大企業正社員に内部からの変革を求めるのは難しい。。この本も現状整理は非常に分かりやすいが解決策は見えない。

    個人的に、既得権益を破るには①強力なトップダウン②外部環境変化による差し迫った危機意識しかないと考えている。

    人材業界の歪みを中から変えられないのかな。

  • タイトルはかなり刺激的ですが、内容的には、非正規雇用の固定化による格差社会について問題提起した一冊。同一業務同一賃金という結果から追い求めるのではなく、終身雇用を廃止し、雇用の流動化を実現することが、雇用における閉塞感を是正し、活気のある社会の実現につながるという指摘には納得。

    これって、ずいぶん前から言われているけれど、既得優位を持つ中高年が、人口ピラミッド上でも社会的にも力を持つゆえに、なかなか変わらない。本書の最後にでてくる未来の社会図のように、一度パチンと日本が危機に陥らないと、変化できないのかもしれない。。

  • 非正規雇用が正社員を守るためってのは、なるほど。
    でもまあ、派遣は派遣でマッチしてるのもあるわけでってとこがないかな。

  • いろんな年齢のモデルケースを例としてうまく読ませるように書かれている。内容としては大体理解しているが、根本的な解決法はあまり提示されていないかな?

  • 日本型雇用制度の行き詰まりを明快なロジックで解説してくれている。
    各階層の人間別に物語形式で例を示してくれるのも非常にわかりやすい。
    年功序列制度がいかに行き詰まっており、雇用の流動性を高めることが、ごく一部の既得権益層を除いて、大多数の利益に繋がる可能性のある処方箋なのだということがわかった。

  • この本のタイトルに騙されてはいけません。課長昇進を考える人向けではないからです。もっと、視差の高い所から見た良書です。
    日本が今後迎えるであろう混沌とした停滞景気。世の中の裏の部分を垣間見ることが出来た。
    成長が止まった社会にとってどのような転換が必要か?
    だらだらとした社会人生活から抜け出し、自分の職に対して真摯に向き合わなければいけませんね。生き残るためにも。

  • 新卒至上主義、年功序列、終身雇用など日本独自の雇用市場に警鐘を鳴らす本。
    失敗を許容する社会、雇用の流動化、新卒一括採用を廃止して通年採用へ、等解決策を提案しています。
    大企業が新卒採用を辞めたら、どうなるのかな~

  • この系統の本の割に読み易くて面白かったです。たとえ話がパラレル世界(?)風味の小説風になっているのが読みやすいです。
    まあ、某政党に関する記述は失敗してますが……

  • 富士通出身の著名な人材コンサルタント・城繁幸氏が日本の雇用問題について論じた本です。フィクションのストーリーを元に解説していくというスタイル。年代や性別、立場など、幅広い属性の人々を網羅的に取り上げています。

    読んでいてイライラする本でした。決して本書の内容が悪いわけではなく、日本の組織によくあるダブル・スタンダードが、あらゆるところで横行している現状に気が付いたからです。企業や労働組合といった組織が、いかに矛盾に満ちたことをしているかということがよくわかります。むろん、「既得権死守」という価値観をベースに考えてみれば、全てつじつまが合います。それがまた腹立たしい。

    例えば移民政策。最近もハローワークは普通に混んでいますし、わたしは私病のためデイケアを利用しているという立場ですので、おそらくやろうと思えば仕事ができる人たちが、社会保障を使いながら無為に日々を過ごしている光景を毎日のように目にしています。

    “(移民受け入れは)少子化の原因療法ではない。少子化問題の本丸とは、子どもを持ちたくてももてない家庭の閉塞感にこそ存在する(…)。そしてもう一つの問題は、移民の受け入れが「若くて、できれば男性の労働力がいい」という企業の年功序列的価値観をそっくり温存し、社会の多様性を妨げてしまうことだ”(P.90~)

    この苛立ちにどうやって対処すればよいのか。どう考えても構造的な問題であり、現状を変えた場合は間違いなく中高年層への痛みが伴う。彼女ら彼らは票(人口)とカネを持っている。したがって、変革のときは途方もなく遠い。そこでアラサー世代としては、まずは下記のことを頭に刻み込むことだと思いました。

    “これから先、賃金カーブのピークが50代前半から40歳前後に低下することは確実であり、若年層には長く勤める義理もメリットもない。となれば、ほうっておいても優秀層から先に流動化し、残った人間も”滅私奉公”なんてカッコ悪いスタイルはとらないだろう”(P.188)

    いまも「カッコ悪いスタイル」にこだわっているアラサー世代のみなさんにぜひとも読んでいただきたい本です。生きるということは、「耐え忍ぶこと」ではあり得ないし、あってはなりません。

    (2014/4/11)

  • 7割は課長になれない話と言うよりは、正規、非正規、雇用の問題の本。「若者はなぜ3年で辞めるのか」の次の次の続編。

    今まで私も非正規労働者は自己努力が足りないと思っていたが、確かにそれだけでは問題は解決されない。
    グローバル社会の中、企業に負担を押し付けるのも、それで企業力が小さくされ、外資に負けてしまう。「正規労働者・公務員を守らない」と言うのが、良策だと思う。成果により賃金の上げ下げや解雇をしやすくなる。あぐらをかいていた人達も頑張って働くようになる。公務員ももっと給料を上げる変わりに、優秀な人をとり、駄目なら辞めてもらうくらいの体勢にできないかな。と思う。

    以下勉強になった点
    ・大学院を出ても企業がそこまでの知識を求めておらず、就職出来ない現状がある。
    ・現在は「基幹業務を正社員に、その他は非正規雇用へ」という切り分けがなされる。正社員は総合職、マネージャーの資質が求められるので、コミュニケーション能力が必要とされている。
    ・「能力給」でなく「年功序列」と言うのは平均以上の人間に敬遠され、平均以下の人間にウケがいい。これでは優秀な外国人や日本人には敬遠されてしまう。

    ・解決方法として、労働市場の完全な流動化である。
    正社員に対する解雇規定、労働条件の不利益変更規制を緩和し、処遇の柔軟な見直しを可能にすること。

    ・仕事で完全燃焼できるのは能力とかスキルとは全く別の資質で、それ事態一つの強力な才能と言っていい。日本型の最大の強みはその才能がない人間までも、冷酷で画一的な企業戦士に仕立て上げられたことではないだろうか。そしてそれこそが、戦後日本を豊かな国に発展させた功労者にしたのではないか。

  • 成果評価に対する記述で一山当てて、労働について一家言持ってる筆者が、現在の労働問題に関して記述した一冊。

    筆者の言うとおり、上がつっかえてて7割は給料が上がらず課長にさえなれない、現状を雇用問題という観点から解決を提言してる。
    確かに派遣社員が多いのは問題だし、雇用格差は埋めないと抜本的な経済対策にはなりえないという著者の意見には同意。
    ただ、正社員を守れなくなると、現状の雇用制度は崩壊するわけで、難しいところ。

  • 有能な人材が上に上がるわけではない、職業カーストが発生している日本。これは実感としてある。前職では、一応管理職候補として、採用された。子会社で私より年次が2つ上の先輩を見ていたが、私よりよっぽど優秀であった。社内でどう考えても私より有能なのに、私より上に出世するルートが用意されていない。不思議でたまらない。ただ、自分は上位側にいたわけで、危機感はないわけだが。
    有能な人がその分の対価をもらえる合理的な日本にならないと、そのためには、年功序列ではなく、職能で対価をもらい流動的な雇用制度にならないと。日本は早めに、この決断を下さないと、先が暗く、より自殺者が増えるかもしれない。。。難しい問題である。

  • 2年くらい前に買ったのだけど、ずっと放置していて就活中になってから読み始めた。若者はなぜ3年で辞めるのか も読んだけれど、こっちのほうがストーリー仕立てでわかりやすかった。 感想としてはこの本のほうが正社員になれなかったら、今のところ不安定な未来だと思い知らされる。流動化をすすめるためには若者みんなで選挙に行こうと誰かもっと声をあげてほしいところ…。

  • 日本の未来は真っ暗だな。国の法改正を期待するより、日本以外の国でやって行ける能力を身につける方が現実的だ。

  • 読んでいて怒りで脳味噌が沸騰しそうなくらい日本は腐ってきている。画一的に大企業、役人を目指さざるを得ない社会は先細りのうえ老衰死するだろう。

  • 日本型雇用と整理解雇の4要件のために何が犠牲になっているのかについて
    内容が既知であることをわかった上で読んだのだから☆3もどうかと、という感じだがまあまっとうなことが書いてあり意外感はない
    その一方で多くの人に読んでほしいし世間的にこれが常識として流布されてほしい この本じゃなくて若者はなぜ3年でやめるのかの方が良いけど

  • 正論だがそれが日本社会にいつ浸透するのか。今の会社役員世代が定年退職しきった後か・・・

  • 【雇用】会社側が正社員と派遣社員をどう捉えているのかが分かりやすく説明されている。両者の関係を現代の身分制度と本書では表現しているが、雇用に関する法律から考えるとこれ以上適切な表現はないだろう。終身雇用を前提とした新卒採用の限界、年齢に応じた給与支給システムによる転職の壁などに興味がある人は一読をおすすめ。

  • 現在の転職市場の有り様を複数のロールを通して見て見る本。ページ数の割に内容が薄い気がした。
    評価が低いのは、極端な一面にフォーカスがおかれているような印象を受けたため。自分の周りの人が余りロールに当てはまっている人が少ないと感じているせいもあって、現実味としてどうなのかという印象を受けた。

    しかし将来の警鐘をならすという意味では、人ごとに留めないためにも読むほうが良いかも。

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