- Amazon.co.jp ・本 (113ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569784342
作品紹介・あらすじ
利休から受け継いだ「茶のこころ」を現代に生かし、茶道を通して平和を築こうと世界60か国を訪ねた裏千家大宗匠。半生と思いを語る。
感想・レビュー・書評
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茶道には、創始者である千利休が掲げた 「和敬清寂」 という言葉があり、一文字にそれぞれ、平和と調和、互いに敬いあう、清らかな気持ち、何事にも動じない気持ちという意味が込められています。著者はこの茶道の精神と、戦争で生き残った経験を基に 「一盌からピースフルネス(平和)を」という理念にたどり着き、この考えを茶道とともに広めるために世界中を回っています。
茶道は日本の伝統文化の一つですが、茶道に込められた精神は現代にも通じることであり、この精神を失わないためにも日本の伝統を守り、次の世代へ伝えていくことは大切なことだと感じました。
京都外国語大学付属図書館所蔵情報
資料ID:603784 請求記号:791.2||Sen詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
茶道をしていなかったら読まなかった1冊。
茶道経験していたからこそ手に取った本だが、茶道を知らない人にも読んでほしい。
特攻隊を経験し、生き残った、お茶の家の息子だからこその想いが描かれている。 -
お茶の本は二冊目。
読んでいる途中もそうだけど、読み終わって、大宗匠のプロフィールを読んでいるときに、感動して涙が溢れてきた。
読み終わったあとに、なんともいえないけど、自分への影響が確実にあるんだろうと思う。
また、戦争後、渡米したときに、パスポートではなく「占領国民として、保護されたし」という紙切れで渡航したこと、
戦っていたアメリカで知ったあたたかいファミリーのことが印象的だった。
茶道の精神 和:平和と調和 敬:互いに敬いあう 静:清らかな気持ち 寂:何事にも動じない気持ち/お茶をいただくときは、正面を避けるために碗をまわす/思いをいれる前に、型から入り、それを通り越す/体力的なの力関係を越える「文化の力」/国連ミレニアム総会で、韓国と北朝鮮の代表団が二人揃ってきて、お茶を手にした -
型に血が入って“形”になっていく
茶碗は地球、抹茶の緑は失われていく自然
日本は戦争には負けたが、文化では負けない
一盌からピースフルネスを
いくつも言葉が心に残った。
戦争を知る人、
特攻隊から生き残ってしまったという意識を持つ人の言葉の重み、茶道云々というより、人として、日本人としてどうあるべきか、考えさせられた。