統合失調症 その新たなる真実 (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (277ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569793061

作品紹介・あらすじ

百人に一人がかかる身近な疾患であるにもかかわらず、多くの人にとって縁遠く不可解な統合失調症-そのメカニズムが現在かなりのところまで解明され、治療法は大きく様変わりしつつある。時間はかかるが統合失調症は克服できる病になろうとしているのだ。本書ではこの疾患の背景やメカニズム、治療技術ゆ回復過程について、最先端の知識をわかりやすく伝える。そして、この病を理解して克服するためには、正しい知識とともに人間として共感する姿勢が大切だと説く。

感想・レビュー・書評

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  • すごく勉強になった。
    病気や治療の特徴を、薬だけでなく患者を理解するという側から説明するのがよかった。いろんなパターンが説明されており分かりやすい。

    特に最後の方で周りの人の接し方や、資本主義的な考えへの提議など、とても参考になった。10年前と思えない。重版されるわけだなあと思う。いい本でした。

  • 面白かった。感想はメモへ

  • 私の母が統合失調症であることから手に取った。本著では、概要はもちろんのこと、歴史、医学や社会などの幅広い観点から統合失調症について書かれており、非常に参考になった。
     また、何と言っても著者が小説家ということもあり文が冗長でなく、内容がスッと頭に入ってきた。だが、新書ゆえなのか、疫学研究などの出典が明記されていなかった。そこが唯一不満を覚えた点である。
    ----------------------------
    内容:★★★☆☆
    平易性:★★★★★
    簡潔性:★★★★★

  • 環境が治療には重要であること、
    患者のいる世界を理解することが大切であること、
    統合失調症では、感情と思考が調和しない状況であるということ、
    など、多くの学びを得られました。

    統合失調症の方に対するあたたかい視線が感じられて、
    とてもいい印象の本でした。
    繰り返し、大切に読む一冊になりそうです。

  • 具体的な症例とともに病症を紹介しており解かりやすい。この病気に関する古からの誤解が未だに自分の中にあったことも認識させられた。病因や予後についても、統計的な面も含めて記されており、その意味でかなり読み応えのある本であった。

  • 精神科医が、文字通り統合失調症について分析した一冊。

    内容は難しいがとても勉強になった。

  • 2013/09/07

  • 統合失調症の歴史、症状など。アーティストの中にも統失である人がいること、妄想や幻覚、幻聴を見る側の生々しい感情や心理を読むことができた。母は統失と躁鬱、両方の診断をされたので知っておくのは必要だと思った。

  • 症状や薬物治療についてとても読みやすくまとめられている。 特に後半の「統合失調症と社会」は必読。遺伝的な側面もあるのだろうが、やはり、社会の有り様がこの病気に大きく関わっている事を示唆しており、興味深い。

  • 近代合理主義が統合失調症増やし悪化させるのにひと役買ってきたとすればいったんそこから脱却することが病を癒すのには必要なのだ。

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著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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