人を動かす対話術 心の奇跡はなぜ起きるのか (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569796666

作品紹介・あらすじ

「うつ」のサラリーマンを職場に復帰されるのも、自傷行為を繰り返してきた女性が安定を取り戻していくのも、十年以上引きこもっていた若者が就職して働き出すのも、その変化を媒介するのは対話である。相手の心を動かし、行動を変化させるには、どういう対話の仕方が効果的か?どんなに心を砕いても相手に通じないときはどうすればいいのか?ロジャーズ、コフートからリネハンまで、解決志向アプローチなど奇跡とも言える変化を引き起こす、選りすぐりの対話的アプローチ七種を豊富な具体例で解説する。

感想・レビュー・書評

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  • 可愛がってた後輩が心の病になり、部下として引き取りました。先輩として、上司として接するためにこの本を手に取りました。
    この手の本が初めての人には少し難しいかなとは思いましたが、言っていることは頭では理解できました。
    他の本を読んでみてから、二度三度と再度読んだ時に本当の意味で理解できる本だと感じました。

  • タイトル通りの本。

    内容は心理学の知見に基づいおり、実例も多いので大変参考になる。手元に置いて再読したい。

  • 題名の『人を動かす対話術』ではなく人を心にした方がより良い気がする。
    相手の心を開かせ対話を進める為の具体的な方策、テクニックが分かりやすく書かれており、対人関係を構築する上ですぐに役立つ内容。皆様にお勧めします。

    【両価的葛藤】
    悩み迷うとき、こちらに進むべきか、あちらに進むべきかわからなくなっている。どちらも、それらしくもっともなところがあり、捨てがたい。どちらを選ぶべきかというジレンマ。p114

    【よくある悪いパターン】
    ①相手を責めたり、感情的な言葉を使ったり、相手の人格を否定したり、辱めたりすること。
    ②理屈や権威や力で説得しようとする、あるいは、こちらの、考えや価値観を押し付けようとすること。
    ③悪い情報による先入観をもって相手に向かい合う事で中立性や共感性が損なわれること。

  • 「人を動かす対話術」というタイトルは、一見するところ世間に溢れる自己啓発本やテクニック本と勘違いされやすいと思うが、この本はそういった類の本とは別物と言えるでしょう。

    あとがきには、「単なる技術だけでなく、そこで大切にされている考え方や、通底している精神を意識すること。すぐれた対話技法というものに共通するのは人を大切にする心であり、その人に元来眠っている力を引き出そうとする姿勢のように思える。」といったことが書かれている。

    それを踏まえて改めて本書を振り返ってみても、たしかに相手を動かしてやろうなどというものは無い。相手の力を引き出すこと、相手の主体性を重んじること、相手の気持ちを同じように分かることは出来ないが、できるかぎり相手に寄り添おうとすることなどが常に前提となっているように見えた。
    著者の、クライエントへの暖かい眼差しと、読み手への配慮がよく伝わってくる1冊です。

    また、そういった技法のみを重視した本でないが故に、一度読んだだけでは本書の内容を身につけるのは困難だと思います。新たな視点を取り入れちょっとずつ自分のものにしていこうと思いました。

    内容としては、
    ・共感的アプローチ
    ・解決志向アプローチ
    ・動機づけ面接法
    ・認知へのアプローチ
    ・認証戦略
    ・愛着へのアプローチ
    ・行動・環境へのアプローチ

    などです。幅広く、かなり要点を絞ってあります。
    相手を大切にした対話術に興味のある方には読んでみるのをオススメします!

  • ■対話術
    1.人間は「理性の動物」であると同時に「感情の動物」でもある。説得されるためには、理屈で納得するだけでなく、その前に、それらを受け容れる気持ちになっている必要がある。
    2.問題行動は結果であって、原因ではない。
    3.問題を解決する一番の近道は、問題が解決したらどうなるかを思い描き、その状態のときと何が変わっているかを明確にすることだ。
    4.使う言葉をかえると人は変わる。

  • 職場で対応に困っている人がいるのだが、自己愛的な人なのだと分かるだけでもだいぶ気持ちが楽になる。私は何時読んでも不安型の愛着障害だなぁと思うし、そんな自分の取り扱い方についても学べた。自分が普段、看護の場でやっている対話に不安になることがある。この本を読んでいると、根拠が見えてくる。自分のやっていることに対して論理的に説明がつくことの大切さもいつも先生の本を読むと感じる。

  • 自分の習慣に取り入れたい内容の本は週1回で良いので目を通す時間を持ちたいと思ってる。この本もその中の1冊に加えよう。

  • めちゃくちゃタメになった。良書。仕事柄、メンタル的に不安定だったり、常に不調気味だったり、なかなか話が伝わらなかったりする環境にあるが、さすがに著者が精神科医ということもあり、実際に工夫して試せるような内容が多く、非常に参考になった。もちろん、日常的にも意識しておくと対人関係において有効なところも多い。読みやすく、具体的な方法も述べられていて、本当に買って良かった1冊。繰り返し読むであろう。

  • わかりやすくよくまとまっている本でした。

  • 読んでいて思い出したのが、学生時代に「早く○○しなさい」と言われると、全くやる気が無くなる、あの現象を思い出しました。
    あれも、もしかしたら主導権を奪われた事による対立だったのでしょうか。

    相手の関心を知る事。分かりやすく共感を表現する事。

    何度も読み返しながら、学びを深めていきたいです。

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著者プロフィール

岡田尊司(おかだ・たかし)
1960年香川県生まれ。精神科医、作家。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。医学博士。京都医療少年院勤務などを経て、2013年より岡田クリニック(大阪府枚方市)院長。日本心理教育センター顧問。パーソナリティ障害、発達障害、愛着障害を専門とし、治療とケアの最前線で現代人の心の問題に向き合う。著書『悲しみの子どもたち』(集英社新書)、『愛着障害』『愛着障害の克服』(いずれも光文社新書)、『愛着アプローチ』(角川選書)、『母という病』(ポプラ新書)、『母親を失うということ』(光文社)など多数。

「2022年 『病める母親とその子どもたち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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