ウェブとはすなわち現実世界の未来図である (PHP新書)

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569816715

作品紹介・あらすじ

なぜ「社会はウェブをコピーする」のか。「フリー」「シェア」そして「オープン」……インターネットの潮流を知れば未来が読み解ける。

感想・レビュー・書評

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  • 第5章をざっと読んでから、本編を通して読みました。オンラインとオフラインの相互作用について、事実を踏まえてコンパクトに提言をされていました。読みやすかった反面、もっと5章のような内容を読みたかったので、物足りない。同じ著者の別の本を読んでみたい。

  • ちょっと物足りなかった。インターネットの潮流をあまり知らない人向け。

    はじめに
    第1章 ウェブ2.0以降の世界はこう変わった
    第2章 「シェア」が生み出す新しい資本主義
    第3章 なぜ日本企業は「オープン」に対応できないのか
    第4章 「ウェブをコピーした社会」が向かう未来
    第5章 常識の通じない時代を生き抜く「7つの視座」
    おわりに

    2014.12.31 金内さんのベスト10冊より
    2015.01.18 借りる
    2015.01.25 読了

  • ウェブの世界で起こっている事象が、どんなものかを冷静に見つめてみて、現実の世界との融合、接点を模索してみたくなった。

  •  4年前に『Twitterの衝撃』という本を読んだとき、寄稿していた10人のうちで最も強い印象を受けたのが、この小林弘人によるメディア論であった。

     本書は、ウェブに精通した小林が、ウェブと私たちの未来を展望した概説書。帯の推薦の辞で大前研一も言うように、梅田望夫の『ウェブ進化論』(2006)の進化形ともいうべき内容だ。

     ただ、『ウェブ進化論』よりもビジネス書としての側面が強い。
     ウェブの未来図を描く本であると同時に、今後ウェブをビジネスにどう活かしていくべきか、またウェブの急激な変化にビジネスの場でどう対応していくべきが、かなりの紙数を割いて語られているのだ。

     たとえば、企業経営の世界ではよく「五ヵ年計画」を(銀行などから)求められるものだが、ドッグイヤーのウェブの世界からすれば、五ヵ年計画など「ほぼ夢想にしかならない」と著者は言う。

    《私たちのビジネスモデルは「ピボット」することも起こりうる。ピボットとは「方向転換する」という意味だが、事業を行っているときに突然テクノロジーが陳腐化したり、全体のトレンドが変わってきたときは、急いでそのピボットを行わなくてはならない。ピボットすると、「コバヤシくん、最初の事業計画とまったく違うじゃないか」と問われることもあるが、移り変わりの速い世界では、これが当たり前なのだ。周囲を見渡しても、ピボットできずに最初の計画にしがみついて沈んでしまった例はいくらもある。(中略)AコースからBコースにルートを変えるとき、稟議を通して重役の決済を待っていたら、そのあいだに会社がつぶれてしまう。》

     書名は、“従来はウェブが社会を模倣していたが、これからの世界は逆に社会のほうがウェブを模倣して変わっていく”というほどの意味。
     梅田望夫の『ウェブ進化論』にはややナイーブな理想論という印象もあったが、著者が描く未来図はもっと現実的である。

  • ウェブの潮流について記述した一冊。

    ウェブとそれを取り巻く現実世界の今後について知りたい人は読んで損がないかと。

  • 自分発の情報の強弱
    自分にとってのゴール=ヒューマンファースト
    キュレーションの本質を考える

  • 読み物としては大変面白かったです。
    映画のマトリクスの世界は近いかも。

  • 激変していくウェブ世界のこれまでと今を深く見つめてのその現状の紹介と、現実的に分析している論考とが本書全5章のうちの4章まで繰り広げられています。最後の章では、それではどうしていけばいいのか、という著者なりのあまり細かくないハウツー的な、スタンスの取り方の説明があります。そして、ビジネスについてページ数を多く割いている、ビジネス本の種類のものです。
    また、クリアには書かれていませんでしたが、ストーリーマーケティング的なやりかた、モースの『贈与論』のアニミズム的な感覚というものが、これからのビジネスに生きてくる可能性があることも示されていました。合理性や効率ではない、その反対のもののもつ物語や体験が「笑ゥせぇるすまん」じゃないけれど、こころの隙間を埋めるんじゃないかって思いましたよ。ここで重要なのは、ただ一面的に、ビジネスが生まれるだけじゃなしに、人と人との連帯感みたいなものが出来あがってくるし、働き手は自分がアウトプットしているものに見合うかそれ以上のリターンを感じることにもなるだろうし、社会的包摂にもどうやら役立ちそうだということが見えてくる点にあります。

  • あまり響く内容はなかった。

    インターネットはどう変化したか、今何が起きているか、これからどうなるか、という巨視的な視点を得るという意味ではすごくわかりやすい本だと感じた。

  • 非常になるほど、と思わせられることが多かったし、
    最近のインターンで感じたこととかともマッチしていた。
    もう一回くらいさらっと読み直してもいいかも。

    以下、付箋ぺたって貼った箇所。
    >"if the news is that important, it will find me."
    ニュースをチェックする時代から、自分にとって大切なニュースなら、ニュースの方から飛んできてくれる時代に。
    グノシーとかFacebookとか
    >次の勝者は「多くをつなげてしまった人」になる。
    >もっとも使われているサービスがもっとも大きな市場になるのだ。プラットフォームを握るものが勝者となる。
    日本はテレビとかの性能高めるけど、もう一つ上段階のそれを売る経路とかはアマゾンに取られてるよねっていうお話。SNSもFacebookに取られてる。
    スマホもGoogleかAppleだし。
    >「六次産業化」さらには6X
    第一次産業者が、二次三次までやってしまおうという行い。ここにウェブを加える事で6Xになる(らしい)。
    >サイエンティスト(=理系)とロマンティスト(=文系)はますますタッグを組まなくてはいけない。
    >オープン化の進むウェブ社会では、周囲の人の力を"素敵に借りる"ことがポイントなのだ。
    これはまさにインターンで実感したこと。
    サイエンティストとロマンティストって分け方は僕は初めてだけど、発想はやっぱり文系の人のがいいもの持ってる気がするし、いいものを実現できるように理系は頑張らなくちゃいけない。一人がどっちも兼ねれたら最強だけど(文中では不可能と書かれてる)。
    力を貸してもいいよってなるくらいには自分に価値を持たせないと。
    >ネットをハックするのではなく、リアルをハックし、その不完全さを埋めることが次代のチャンスとなる
    >リアル社会の課題を解決するために、テクノロジーとネットワークを駆使するべきだ
    課題解決ですね。今はまさにこれだと思う。

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著者プロフィール

1965年長野県生まれ。株式会社インフォバーン代表取締役CEO。
1994年、雑誌『ワイアード』日本版を創刊。1998年、インフォバーン設立。月刊『サイゾー』を創刊。ブログ黎明期から著名人ブログのプロデュースに携わり、眞鍋かをりを筆頭にブログ出版の先鞭をつけた。また、数多くのウェブサービスを立ち上げ、IT業界の仕掛け人として知られる。2007年、全米で著名なブログメディア「ギズモード」の日本版を立ち上げる。
著書に『新世紀メディア論』(2009年4月/バジリコ)がある。

「2010年 『【電子書籍版】デジタルコンテンツをめぐる現状報告』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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