- Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569818115
作品紹介・あらすじ
不正を許さぬ男の矜持と心意気! 悪事に手を染める役人や巨利を貪る商人に、商家の手代・佐吉が敢然と立ち向かう痛快・人情時代小説。
感想・レビュー・書評
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一力小説では『くじら組』がお気に入りで、土佐の勇壮な鯨漁に魅せられた。その中で、鯨を見張る山見が「黒船」を確認する件が描写されるものの、その事件が物語の進展に影響なく消化不良だった。ここにそれを引き継いでくれた。主人公・佐吉が奉公する「献残屋」についても、つい先日読んだ『宝の山』でほやほやの知識を得ており、何やら嬉しい。寺田屋永承、ゑさ元後兵衛、吉羽屋政三郎、伊勢屋四郎左衛門、十間堀の利三、まあ善田屋昭兵衛も含めて、表社会に裏社会と舞台は違えども、したたかに生きる町人たちが一力節で描かれている。善悪問わず、信義にもとるふるまいをしでかす野郎には容赦ないぜ。
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面白かった。
悪役の悪人を、裏の世界に顔が利く人たちが協力して成敗!という感じ、かな。
でもちょっと悪を悪が裁く感じに矛盾を感じた(笑)
「献残屋とは、大名や幕臣の屋敷を回って進物を買い取り、転売するのが仕事。そんな献残屋のひとつ、寺田屋の手代・佐吉は、一本筋が通った男。得意先である浦賀奉行所の役人が抜け荷の片棒を担いでいることを知り、肚をくくって知恵を絞り、不逞の輩に挑んでいく。」
公な賄賂を斡旋している仕事をしている人が「不逞の輩に挑む」って・・・ -
いつもの筋立てとは、違った、悪いやつのお話で、ちっとも興味を覚えませんでした。
残念。 -
「起承転」まではいつもの山本節で文句なしだったんですが、「結」がなんともせわしなくって落ち着きませんでした。連載時はページ数の都合もあるでしょうから致し方ないとしても、単行本化するときはリライトして欲しかった。