東大教授の父が教えてくれた頭がよくなる勉強法

著者 :
  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569822211

作品紹介・あらすじ

勉強が不得意だった私は父に勉強を教わることで飛躍的に成績が伸びて東大→JAXAに入った! 東大教授の父から伝授されたとっておきのメソッド。

感想・レビュー・書評

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  • 勉強法も自分にあったやり方を見つけることが大切ですね。そのヒントになることがたくさん書かれてありました。

  • 勉強には孤独感と危機感が必要だとあるが、要は「自立」が必要ということだろう。勉強とは所詮、一人でやるもので、そのためにはある程度の「成熟」が必要だからである。
    そして、著者が父親から学んだことは何かと言えば、研究者としての姿であろう。「独創性の価値」と「探究の熱情」を学んだのであろう。
    知識を知恵に変える
    ルソー「ある真実を教える事よりも、真実を見出すにはどうしなければならないかを教えることの方が重要である」結果を教えるよりも、結果を導くために必要なことを教えることの方が大切である。「地図」の変化が激しい現代において必要なのは「コンパス」である。昨日のマニュアルは役に立たない。新しいマニュアルを、自分だけのマニュアルを作れる力が必要だ。
    著者は「知恵をつかむコツは結果ではなくプロセスに注目すること」と言う。
    暗記事項の中から考えれば分かることは削ぎ落とす。

  • 学力の伸びは孤独感、危機感、勉強法の三要素が大切。
    本質にたどり着くために何故を増やす。
    困難は分割せよ。デカルト。
    小さな目標を設定する。その時時間ではなく、内容で目標を設定する。

    俯瞰こそ問題解決の第一歩。
    そのために言葉に表す。対象を抽象化する。

    一人授業をする。
    ノートにまとめる。

  • 内容は悪くないが読んでいて「誰対象の内容なんだろう?」という疑問があった。
    ビジネスマンの学びに関して説明しているならば、なんか消化不良の感じ。
    勉学に励む学生向けだとしたら少し偏差値の高い人向けで万人受けはしない感じだし…といった印象。

    悪くはないよ。

  • 1.「なぜ」というキーワードを意識しながらプロセスに着目する。
    pha氏の著書『人生にゆとりを生み出す 知の整理術』の中には『そもそも勉強というのは、本に載っている情報に自分なりのメタ情報を付け加えていく行為だ。(本に載っている無味乾燥の情報に、自分なりの思い入れや思い出や思想などを絡ませながら、自分の中の血肉としていく。無色透明の情報に自分なりの色を付けていく。)』というフレーズがある。

    「なぜ」を問うこと、プロセスに着目することの重要性については様々な書籍等で見かけることがあるが、その意義を上記フレーズに即して捉え直してみると、自分の中によりしっくりと落ちてくる。

    すなわち、「なぜ」という言葉によって掘り下げることで、プロセスをはじめとする周辺知識とともに配置してやることができる。結果として、結局試験が終わると忘れ去られてしまうような、いわゆる詰込みの丸暗記ではなく、いつまでも自らの中に残り続ける知恵として、血肉になっていくのだと理解した。

    だとすると、近視眼的に目の前の知識をむやみに取り入れようとする姿勢ではなく、むしろ一見遠回りに見えるようであっても、長期的スパンで見れば有用であるのだという意識を持てるかが勝負になってくる。

    2.主体的に、自発的に、好奇心を持って知識を求めに行く
    もちろん「なぜ」をキーワードにプロセスに着目していくことは事象を論理的に捉えるという観点では相当に有用だと思われるが、一方で、自分の興味が赴くままに知識を広げていくことについても記憶の観点からは有用であると考える。むしろ、自分の真に興味がある事柄・方向と結び付けることができるのであれば、その分強力な記憶とすることができるのではないだろうかと思っている。

    「なぜ」に縛られることなく、一つの選択肢であるくらいに捉えておけば、スタートとしては気分的にも楽に取り組めるかもしれない。

    3.言葉にする、自分の言葉をひねり出す。

    以前に書いてきたレビューではその著者の言葉遣いそのものをなるべく壊さないようにと、書籍を見ながらフレーズをそのまま引用・転記するようにしてきた箇所もかなり多くある。が、その本を自分のものにする、血肉とするという観点からはそれだと不十分である。

    実際に言葉にしようとしたときにはうまくできないこともあり、そこが十分に整理できていないと気付いたり理解を深めたりできるが、引用・転記では脳にも負荷がかからず、それらはすり抜けていってしまう。

    今回からは著者の言葉遣いやニュアンスを追うよりも、そこから生まれた自分の理解や学びについて自分の中から捻り出して書いていくようにしてみる。チラ見までは許容するが、あとは本を見ないで書いてみる。ついでに自分に、そして人に「教える」ような感覚で書いてみる。さて、どうでるか。

  • 読み応えもあるし、教育関係者として読んでも本当に納得することばかり書いてあった。勉強が苦手だったり、一度挫折した人が読めば、もう一度挑戦してみようかなと思う勇気をもらう本。

    目次

    勉強に必要なのは孤独感と危機感、正しい勉強法
    勉強やれやれ言う親の子どもはたいてい勉強ができない。勉強できる子の親は勉強しろと言わない。

    エジソンの名言
    教育とは、学校で習ったことをすべて忘れた後になお残るものだ。

    本当にそう思う。生徒は教科書の中身より、雑談を覚えるとよく言うが本当にその通りだと思う。知識ではなく、知恵の定着を心掛ける。
    知識は調べれば分かるし、頭にな残らないが、自分で咀嚼した知恵は頭にずっと残る。

    なぜ?という質問期が人を成長させる。
    頭が良い子ほどなぜと疑問を持ち、自ら考え、自ら調べて答えを導く。勉強とはいかに自分で細部まで調べられたかということ。

    熟考のススメ
    脳力とは筋肉を鍛えるのと同様に負荷をかけている時が一番育つ。そのため、山登りは頂上を目指すのが目的ではなく、頂上まで行く道のりを諦めずに進むことが目的なのだ。

    夏目漱石
    難しい、苦しいからこそ本を読め。面白いから読めとは決して言わない。
    勉強も楽しいことばかりじゃないからこそその苦しさを味わう必要がある。
    楽な方を選びがちだが、楽な方ではなく負荷はかかるが楽しい方を選ぶことが大切。

    勉強法
    あらすじ勉強法
    本を読んだ感想を親に報告。
    抽象化して共通項を見つける。
    なぜできなかったのかを徹底追及。
    一人授業
    本を読んで閉じて自ら教える。絶大な効果。
    ノートは自分のもの、話を全部聞いた後にあとでノートを書くというのもありかも。

    時間で区切る勉強。
    1日14時間、50分勉強、10分休憩のサイクル

    やる気が出ないときは作業興奮。
    5分でもいいからペンを持ってみる、机に座ってみる、それでもダメならまた明日!
    睡眠は8時間、絶対。

    英語は長文をひたすら読んで、分からない英単語はその中で調べて覚える。英語脳を作る。英語を制すれば受験を制する。英語は西洋人の文化、考え方を理解しないと訳すことができない。



  • 特記すべき事項なし。ストーリー化/芋蔓式等の記憶法、何故?の重視と徹底等、内容はそれほど目新しくはない。また、危機感(締切効果という意味も含め)はともかく、孤独であることに大きな意味があるとは思えない(ただし、無価値だとも思わない。結局ケースバイケースで、状況・環境依存度の高い項目なのだろう)。テーマのあるブレーン・ストーミングや対話による気付きも捨てがたい価値を持っているからだ。

  • タイトルに父が教えてくれたとあるが、親はとくに「勉強しろ」という強要はしてなかった。

    ただ、「ほかの人と同じように勉強しちゃだめよ」とだけ。

    あとは、筆者が自分にあった勉強法を模索し実践したという話。

    筆者の勉強法や心構えは載っていた。

  • よくある自己啓発本の類。
    ただありきたりなのではなく、著者の経験を活かした様々な角度からの具体例が解説とともに述べられている感じ。
    予備校でノートを取るなと言われた話はためになった。授業を聞いて理解する作業中、ノートを取るという作業は邪魔なんですね。それ自体は理解を生み出していない。ただ、家に帰ってから内容を思い出してノートに整理するのは復習のいみになるため理解を深めている。これは全ての教育現場に言えることですね。
    ただ残念ながら空腹時の学習など、科学的根拠が示されていない部分が散見されまして、そこあたりの説明がしっかりなされていればもう少しためになったのに残念です。満腹後に睡魔が襲うのは糖質が関係しているからであり、そこをうまく制限することでも学習は捗ると思います。
    科学的根拠、主張の根拠となる文献、学習塾にお勤めということで、実際現場で試した結果をもっと載せて欲しかったです。

  • 「なぜ?」を増やせば本質にたどりつく

    疑問をもち、なぜ?と思いながら勉強する姿勢こそが、本質にたどり着く最短であると、熟考することの大切さ

    「本質」「人と違う工夫」「独自の勉強法」「知識より知恵」「(表面的な結果より)プロセス」「覚える力」より「考える力」をつける・・・が本書のキーワード

    本書にたくさん書いてある知恵(正確には著者の体験談)のうち、数学ができるようになる方法を集約すると、それは、
    「教科書に載っている定理や公式を自らの手で証明すること」p42、
    「『なぜ?』と思いながら勉強する」p57、
    「ただ(問題集を)繰り返しているだけでは『なぜ自分はできなかったのか?』という視点が欠けている」p114。

    「真似をする勉強法…は劣等感と焦燥感の中で苦しみながら勉強する方法」p36
    「(父上がする、そして独自性こそが価値である)研究(活動)にも通じる…誰を真似るわけでもなく自分なりの工夫をしていく…楽しい勉強法」p36
    「常識とは、十八歳までに身につけた偏見のコレクション」(アインシュタイン)p56
    「教育とは、学校で習ったことをすべて忘れた後になお残るもの」(アインシュタイン)p39
    「できない生徒ほど(質問は)「ありません」と答えます。…「何も考えてきませんでした」とほぼ同じ意味です。p50
    「未来の自分が読みたいノート」(を取る)p134
    「『明日から頑張ろう』なんていくら思っても、大抵は何も変わらないものだよ。それよりも家の人が明らかに『変わったな』と感じるように時間の使い方を考えてごらん」p138
    「記憶の基本はやはり反復です」p211(なあんだ)
    「【永野式反復法】1回目…10分後、2回目その日の終わり、3回目翌朝…p216(そっか、1日目にすでに反復するのか。そして翌日の朝か)
    「脳はインプットよりもアウトプットの方をより重視する傾向にある」(から記憶したことを使ってみると記憶が定着しやすい)p218(これはいただき)
    「英語ができるようになるためには英語漬けになって英語脳を手に入れること。これに尽きる」p243(同感)

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著者プロフィール

1974年、東京都生まれ。永野数学塾塾長。東京大学理学部地球惑星物理学科卒業。同大大学院宇宙科学研究所(現JAXA)中退後、ウィーン国立音楽大学(指揮科)への留学。副指揮を務めた二期会公演が文化庁芸術祭大賞を受賞。わかりやすく熱のこもった指導ぶりがメディアでも紹介され、話題を呼んでいる。著書に『とてつもない数学』(ダイヤモンド社)、『ふたたびの高校数学』(すばる舎)、『教養としての「数学Ⅰ・A」』(NHK出版新書)など。

「2023年 『大人のための「中学受験算数」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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