- Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
- / ISBN・EAN: 9784569823812
感想・レビュー・書評
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最初は、自己中心的な主人公に呆れた。自分の直感が動くものにしか興味がなく、我儘で、才能にものを言わせて好き勝手。家族や生計のことも考えていない。
でも、本当に自己中心的なのは誰だ?周りをかえりみていないのは誰だ?
主人公の秘密が明かされたとき、あぁ、それならばあの行動、発言も納得だな、と思ってしまった現金な自分に一番呆れた。
結局自分も、ステイタスや持っているもので、その人を判断しているのではないか、と。
主人公の見方が最初と最後でガラリと変わるとともに、そのように思ってしまった自分が少し嫌になった。まるで自分の心をうつし出すような作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ドロドロしてる割りに中身が軽い。
銀座の画廊の妻と、無名の画家を取り巻くドロドロした物語。
芸術の要素で少し救われてますが、本質的には出来の悪い昼ドラみたいです。
なんといっても、主人公の画廊の妻が全く魅力がない。
審美眼はあるが超自己チューなので、これが共感しにくいんだよな~。
結局、金があるから家族を捨てて、シングルマザーで自由に生きるぜ!ってだけのイヤな女にしか見えん。
もう一つ残念なのは、無名の画家が活躍しないとこ。
後半はこいつをもう一つの軸にすればもっと良かった気がする。
全体的につまらないとは思わないけど、深みが足りないというか、これって何を書きたかったの?って印象でした。
原田マハにしては今一つかな。
それほどオススメません。 -
ちょっとミステリーの入ったお話。
日本画の実在の大家や現代美術の杉本博とか、知ってる名が登場すると何故か嬉しいね。 -
我儘なだけのお嬢さんかと思えば、気丈な人ですね、
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京都のミステリアスな雰囲気と相まって少しおどろおどろしい感じ。
すっきりとはしないが、登場人物それぞれが、自分の欲望に走っていて人間味の強い作品 -
なかなか陰気やで~
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最後のどんでん返しで全てが繋がった。
主人公が1人ではなく、登場人物の心境が多方面から描かれていて読みやすかったと思う。 -
嵐山辺りを思い浮かべながら、心地よく読んだ。原田マハさんの物語は、読了後、幸せな気持ちになれるから、好き。
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美術にうといので前半はなかなか進まず。後半からぐっと展開があってそこからはおもしろくなっていった。原田マハさん初ですが素晴らしい作品でした。本屋大賞の暗幕のゲルニカもすぐに読みたい。