闇に咲く

  • PHP研究所
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  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569825045

作品紹介・あらすじ

夜鷹が三人、続け様に腹を裂かれて殺された。下手人は侍かはたまた人のふりした物の怪か。好評「おいち不思議がたり」シリーズ第三弾!

感想・レビュー・書評

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  • おいち 不思議がたり シリーズ 3

    同じ長屋にもう一間、借り増しして、随分らくになると喜ぶおいち。
    荷物を運び込み、一息付いた頃、六間堀町の小間物問屋「いさご屋」の若主、庄之助が、松庵のもとを訪れた。

    「わたしの内に、姉がいるのです」
    両親に構ってもらえず、流行病になり亡くなった、庄之助の双子の姉が、自分の体の中にいると言う。

  • 夜鷹が腹を刃物で割かれて殺される事件が立て続けに起きた。
    その頃,幼い頃に死んだはずの双子の姉が自分の中にいる,と小間物屋「いさご屋」の若旦那,庄之助が松庵を訪ねてくる。ある時は意識を失うように深く寝入ってる間に姉の意識が起き出して,どうもそれが祖父を殺したらしいという。
    真相を探るべくおいちはいさご屋に潜入することにした。
    お店の身代を巡るいざこざに夜鷹殺しが絡み合ったお江戸ミステリー。終盤一件落着かと思わせておいて軽くどんでん返しも用意されていてよく出来ている。おいちは不思議な力を持ってはいるがそれを使って謎を解くとか,ファンタジータッチのことでもないのは好印象

  • おいちのシリーズ、3作目を先に読んでしまいましたが、2作目。
    今回は夜鷹の連続殺し。
    面白かった!親分さんが毎度かっこいいよね。

  • 心の闇に触れるホラー的な要素の強いミステリー.おいちの魅力もさりながら仙五朗親分の推理も見事.新吉とおいちの仲も少しは進展しているようで微笑ましい.だけど何と言っても父親と叔母の掛け合い漫才のような会話が白眉だ.

  • 時代小説 ミステリー(?)
    第三弾 不思議がたり 

    不思議な能力を持つおいちに救いを求めてきたのは、二重人格者ではないかとおびえる「いさご屋」庄之助である。
    双子であった亡き姉の影におびえるその男は、江戸深川で、頻発する夜鷹殺しの犯人なのか?
    美しい顔の庄之助は、姉への思慕と父に対する憤懣と祖父へお恨みを抱いて、心に傷を持っている。
    気が、遠くなって、自分の行いが、脳裏を離れる。
    殺人の張本人なのか?
    それとも、後家のお久と、番頭の仁助なのか?

    おいちの身にも危険が迫る。
    サクサクと、読んでしまったが、初めは、この時代でもビリー・ミリガンのような解離性同一性障害を持った人物を描いているのかと、思ってしまったが、最後は、やっぱり、犯人は、貴方だったのね!という終わり方であった。

    いつも面白く読んでしまう。
    おいちの父松庵と、伯母のおうたの掛け合いの面白さが、なんとも言えない。

    次の第4を期待しよう!  

  • 読んでいたことを忘れてた。だいぶ前の感想だが、おいちちゃんが誰かに意見するには、まず確かな医療技術と社会的な地位がないと難しいのではと思った。お父さんの手伝いをしている女の子のままでは、自分の芯を持てないままになってしまうだろう。

  • 2017/2/9

  • 時代小説はとても好きで、こちらのシリーズはとても読みやすかったです。
    先が気になって、サクサク読めました。

    話の進め方に、ちょっと違和感を感じ、京が何故解き放たれたのか、疑問が残りました。

  • 「人は難しく、悲しく、面白い」本当に複雑な生き物です。
    おいちはどんなに人の裏側を見ても引きずられることなくまっすぐでいられるんだろうなぁ。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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