ECHO(エコー)

著者 :
制作 : Crusher-P(原作) 
  • PHP研究所
3.77
  • (6)
  • (0)
  • (5)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 91
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569827346

作品紹介・あらすじ

累計800万再生を突破したボカロ楽曲を人気作家・日日日氏×『艦これ』の公式イラストレーターおぐち氏がノベライズ!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ボーカロイドのノベライズとは知らず、表紙買い。原作がわからないので純粋に楽しんで読めた。ファンだとまた評価が違ったりすると思う。
    第一章はなかなか進まずに面白くなかったが、裏番組辺りから謎が出てきてなんとか読み進められた。
    つまらない何もない日常、幼馴染の変化、町を牛耳るお嬢様と取り巻き、いじめ、学生の葛藤も所々に出てくるところが良い。
    ラストは少しモヤモヤが残った。結局、電気屋以外はすでに亡くなっていて、たまたま家まで火が広がっていたという理由で遊園地に飛ばされ、関係ないから帰っていいと言われ、冒頭の死体の中(現実への出口)から出てきたのが電気屋だった。そして小百合=浄瑠璃、ということだった。鏡森の父は浄瑠璃の首を絞めた相手で、逃げてその後に別の女の人と結婚して生まれたのが鏡森。絞められてたときにすでにいたのがいじめられていた子。でも結婚せずに一人で育てた。なので鏡森の母は浄瑠璃ではない。という解釈で良いのかな。なんかよくわからなかった。山奥の浄瑠璃ハウスは鏡森のもので、亡くなる日に買い物をしていたのが浄瑠璃グッズだったと。で、浄瑠璃のライバルの息子に刺された。
    裏番組を章ごとに挟んであるのがリズムをよくしている。色も黒に反転させてあり、雰囲気がグッと変わり、怖さを作り出している。
    裏番組は亡くなる前までの小百合と娘の日常だった。でもあのテレビは一体なんだったのか。その謎だけ解けない。
    鏡森の観覧車での話は良かった。幼馴染の男の子も良かった。あとは最後の章の小百合と電気屋の会話。
    人の恨みはこわい。それを子供に押し付けるというのは卑劣だ。恨みはお腹にいる胎児の頃から伝わってしまうのだろうか。そして無意識に刷り込まれてしまうのか。

    登場人物の名前が難しい。読めない。思い出せない。読んでいてわからなくなる。

  • なんとなく興味を持ったので。完全に理解できたわけではないけれど、結末がわかってすっきりはできました。遊園地が怖くなる本です。

  • Interesting
    I don't know what it means to my friend, so I don't have to read itI have just finished reading it normally
    So I recommend
    I like illustrations tooPrima Donna

    面白かったです。
    友達に意味わからないから読まない方がいいよ うつ病になるよなどと言われましたが全くそんなことも無く普通に読み終えました。
    それに挿絵も良かったです
    オススメです!
    特にプリマドンナについてがよく分かりました

  •  AND NEVER LOOK BACK

     これ、ちゃんと英語に訳して原作者に渡したんですかね。
     こういう絵の艦むすいたっけなぁ、って思ってたら、イラストのおぐちさん、ヲ級とかル級の深海棲艦を描いてるひとだった。
     元曲、すげぇ好きなんっすわ。基本この系統は期待しないし、買わないほうがいいんだろうなと思いつつ思わず買っちゃうくらい。結構漠然とした歌詞なので、あれをどう展開させるのかに興味もあった。「ドッペル押し問答」は歌詞にそれなりに物語性のあるものだったから、なんとなくわかったんだけどね。こっちは分かんないじゃん。英語ってことをおいといても。
     男女五人が異世界に飛ばされて、そこで襲われる、みたいなお話でした。ネタバレにチェックしてるからばれていいよね。異世界っていうのが死後の世界、「化け物」の餌場。人間は死んだらそこに放り込まれて、彼らが食べるまで管理される、と。面白い設定だなぁって。一緒に死んだら同じ場所に放り込まれるのかなぁ。ひとりで放り込まれたらやだなぁ。
     火事が何度か出てきたのは
    i'm gonna burn my house down into an ugly black
     ここからですかね。
     全体的に不条理で救いがあんまりなくて好みでした。
     ただまあ気になった点は何個か。
     主人公、最初は淡々としてたのにメリーゴーランドのとこの火事で一気にパニクったのがちょっと違和感。自分への「痛み」がきっかけだったみたいなことがあったけど、それだけじゃなんか、納得いかなかったよ。今までが淡々としすぎてた。小伐介が執拗に遊園地を脱出しようとしなかったところも不思議。
     あと萼ちゃんが虜衣さんを苛めてなかったとか、それはない気がするよ。あんだけ面と向かってきついことを言っておいて。学校におけるいじめとかじゃなくて、個人的に苛立ちをぶつけてはいるだろ。主人公はその場を見ておいて、よくそんな思考に至れたな。つーか名前がめんどくせーな、この登場人物たち。
     最後に一個。「ECHO」の曲の使いどころがよく分からない。ところどころ原曲歌詞が組み込まれていたけどさ。そもそもそれ、羽根森浄瑠璃が歌った歌ってわけじゃないんだよね? 彼女が聞いてたCDのなかに混ざってたってだけだよね? そのCDを聞いてるときの説明もなんかそれはアイドルなの? って文章で、むしろ占い師とかそういう系なのかと思ったわ。
     化け物が聞いたっていうのは、虜衣さんが歌っていたから? お腹のなかで響いてるってのはどういうことだよ。歌ったひと、食ったの? あの小鳥たちを食ったの? 小鳥たちが歌ってたの? もともと曲を作ったひとを食ったの? よく分からん。
     もうちょっとな、このあたりを練り込んで欲しかったなぁ。たぶんもっと怖くなる。勿体ない。それとも読み込みが足りないだけっすかね。最終的にこの曲自体が化け物をまとめた大元だった、みたいなそういう方向にしたら面白かったかもしれない。
     ところで町の小さな電器屋でスマホ、買えるの?
     抜粋。


     よくわからないけど、こんな理不尽な状況に追いこまれるような罪を、あたしは犯した覚えがないですよ? ねぇ、神さま?

  • 2016/02/27 購入

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

高校在学中に第8回角川学園小説大賞・優秀賞をはじめ、合計五冠の新人賞に輝く。ライトノベル、一般文芸とジャンルにとらわれず執筆を続け、著書に『狂乱家族日記』(エンターブレイン)『私の優しくない先輩』(講談社)。TVアニメ化もされた『ささみさん@がんばらない』(小学館)も執筆。

「2020年 『桃瀬さん家の百鬼目録2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

日日日の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×