わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち

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著者 : 西牟田靖
  • PHP研究所 (2017年1月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784569831428

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わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たちの感想・レビュー・書評

  •  自分にも関わりのある問題であるため、前のめりで興味が尽きず一気に読み終えた。自分の問題を差し引いたとしてもドラマ性が高く、言葉にするのは気が引けるが凄く面白い。

     痴漢冤罪のようにDV冤罪が悪用されており、客観的にDVを判断することなく措置がなされることが大問題だ。そして悪徳弁護士とDVシェルターの運営がグルになっていることも指摘されていて、もっと周知されるべき問題であった。

     そして子供を父親から引き離す母親、父親が歩み寄ろうとしても取り決めを反故にしてやろうと思っている相手には何を言っても無意味であることが他人事ながら身に染みる。そこに弁護士がグルで焚きつけてもおり、法治国家として由々しき問題だ。

     この世の地獄を垣間見るような内容であった。

  •  近年「痴漢冤罪」の議論が賑やかであるが、「DV冤罪」もまた根深いものがある。

     自身も離婚により子の親権を失った著者が、同様に子供を「奪われた」男親へのインタビューをまとめた書。
     男親からの証言であり、女性側からの聞き取りはない。それゆえに相当に偏って脚色された部分もあるだろう。ポジショントークの可能性を多分に飲み込んだ上で、それでも引き裂かれる子供の心を思うと、もう少しどうにかならないか、と願うこともある。
     もちろん父親側に子供を奪われ、愛する子供に会えない女性というのも少なからずいることだろう。時代劇や明治、大正、昭和初期頃までのドラマでも家督継承のため子供(特に男児)を奪われて追い出される女性というのは多く描かれてきた。現状の父親不遇はその反動なのかもしれない。

     本書の事例を見ると、母親から行政や警察へDV被害を訴えると、これは相当スピーディーに受理され、救済活動のNPOや人権派弁護士の庇護下に入る。父親へは接近禁止命令などが出され、学校や保育園へも「父親が来るかもしれないが拒否するように」と通知される。
     初動としてはそうした「無条件での訴えの受理」は緊急避難的にやむをえない、妥当な対応と言えるかもしれないが、裁判が始まり、事実関係を整理しようとしても母親の権利が強すぎて父親の言い分が全く通らない、というのはどうにもバランスを欠いているような印象がある。「DV加害者(とされる人)の弁護は引き受けない」という弁護士事務所も少なくないという。おそらく裁判での勝率が著しく悪いからだろう。誰だって負け戦はしたくない。商売なら尚更である。
     本書の父親側の証言が事実だとすれば、問題があるのはむしろ母親側であると思われる事例もある(不倫の末に家出した事例とか、宗教に入れあげて子供に祈祷を強要している事例とか、本書の本文では触れられていないが母親が子供を殺してしまう事例もあった)。それでも裁判所は、行政は、父親の味方をしない。

     一方でどう言い繕ってもこれはこの父親の言い分は通らないだろうというインタビューもある。
     怒声も含めた暴力で妻子を支配してきた父親、徹夜で残業飲み会、朝帰りどころか数日帰ってこない「モーレツ社員」、いざ離婚を切り出されてから家族を、子供を愛していると言ったって、覆水は盆に帰らない(そもそもこの故事成句自体が離婚にまつわる話だったか。ここで離婚を切り出されるのは女性の方だが)。匿名とはいえよく公開前提で応じたなあという感もある。
     なぜ結婚してしまったのか。いやそんなの言われても困るでしょう。一般に交際期間は婚姻期間よりも短い。しかも交際期間中はお互いが自分をよく見せるために猫をかぶるでしょう。あるいはあばたもえくぼ、恋は盲目。悪癖やすれ違いも結婚すれば、子供が生まれればきっと直る、人はなぜかそう錯覚する。それを完全に回避するなら、最初から結婚しない、性交しない、これしかない。現代の若者の非婚率、非性交渉率にそうした要因も少なからず影響しているだろう。悲しむくらいならば愛などいらぬとサウザー様もいうてはる。

     本件の根深さには弁護士や支援組織の存在もある。弁護士からすれば訴訟は飯の種だし、先述の通り女性側につけばかなりの確率で勝利できる。支援組織も「救済」した母親の数が成績になり、補助金等に関わるので積極的に「救済」しようとする。子ども自身が父親を選びたがっても(そもそも選ばなければならないこと自体も悲しいことであるが)、それを許さない。
     もちろん父親が本当にDVなどを行っていてもともと子供からも嫌悪されていたというのならば仕方がないが、強制的に母親の庇護下に置かれた場合、子供は母親に頼らなければ生きていけないので、思っていないことでも口にする。周囲の人間や調査官に対して「パパは嫌い。会いたくない」などと言... 続きを読む

  • 図書館で借りた本。
    子どもを巻き込む離婚問題。どちらか一方だけが悪いということは無く、何も悪くない子どもが一番傷つく。いがみ合って一緒にいるよりも、別れて子どもと頑張るシングルマザーの姿は崇高なものだと思っていました。今回は父親側からの意見なので、新たな視点で読み終えることができた。以前、子どもに聞いたことがある。もしも父母のどちらかを選ぶような場面に遭遇した場合、どちらについていくかと。子どもは少し迷ってから「お父さん」と言った。経済力が大きな理由だけど、その裏には父と一緒にいれば、母は必ず自分を探して会いに来てくれる(逆だと父とは一生会えなくなる可能性がある)という意図が隠されてたことを知り、驚いたことがある。そのぐらいに子どもにとっては父も母も選べないのだと痛感したことを思い出した。

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わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たちの作品紹介

離婚後にわが子と会えなくなり、孤独感にうちひしがれる父親たち――。自らも当事者になったノンフィクション作家が描き出す人間ドラマ。

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わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たちのKindle版

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