考える読書 (双葉新書)

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著者 : 養老孟司
  • 双葉社 (2014年5月21日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784575154399

考える読書 (双葉新書)の感想・レビュー・書評

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  • 「小説推理」で連載されたものだそうだが、虫の話題とファンタジーの紹介が多い気がする(笑)

    オビには「物語の向こうに社会が見える!」とあるのだけど、どちらかというと社会も馬鹿馬鹿しいんだから、ファンタジー読んでても一緒だよ、と言ってるように思えてならない。

    「私は他人を説得しようという気があまりない。自分で納得できればいいのである。」という部分で、なんだかすごくしっくりきた。

    決して読みにくい文章ではない。でも、入ろうとしなければ入れてもらえないような世界がそこにあるように感じていたのだ。

    しかしながら、「個と普遍」における普遍性についての考えや、テキスト論、実証の項目は、入っていきたくなるような書き方が為されている。

    考えるのは、自分である。
    考えるために読書をするのか、読書をすることで考えに至るのか。
    私は後者であり、気楽な読者に甘んじていようと思う。

  • 読書案内かと思ったけど、実際のところは、そのときに読んだ本を紹介しながらの、エッセイ集でした。もちろん、結構な勢いで絶賛されている本とかもあって、そういう中でちょっと読んでみたいと思うようなものもちらほら。虫の話が大部分で、あと人付き合いとか、解剖の話とかもちょいちょい出てきて、って感じで淡々と進みます。そういえば京都の漫画博物館の館長ですもんね、養老先生。そりゃミステリーやらファンタジーについても造詣は深いわけです。

  • 驚くほどの本を読んでおられる。本書に登場するのは推理小説よりもファンタジー小説が多いようだ。洋書をそのまま読めるのは羨ましい。かといって、自分も英語で読んでみたいとまでは思わないが。本書は、著者が読んだ本の感想を軸とした自由なエッセイ集である。昆虫割合多めなのと達観しているように思える人間観には大きな刺激を受けた。

  • 養老孟司さんの読書論かと思いきや、その時期に読んだほんの感想とその時期に感じていたことのエッセイというテイスト。
    期待とは違ったものの、純粋に著者の思考に触れることができて楽しい。
    文中で触れられているように、いつどこで役立つかわからないけれど、きっとどこかで役立つような気がする本。

    〈若者が「常識」に疑問を持つ理由〉
    創造性や独創生については聞かされるが、普遍性を教わらないから。
    学問は元来普遍性を追うものだが、現在は専門性を追うものに変わった。
    普遍性がないところに常識や良識はない。

  • 「小説推理」の連載、2001年~2006年の記事を抜粋したもの。読書を再開した時に、次に読む本の参考になればとなにげなく手にした本。紹介している本のジャンルは様々だが、予想外にファンタジーが多くて、ファンタジー好きとしてはよかった。ファンタジー小説から、世間のいろいろなことを考え

  • 推理小説、ファンタジー小説を中心の読書案内書。社会批評も混じる。欧米人は真っ赤なうそをつくが、日本人はうそをつけない。国家は平気でうそをつく等、大本営発表を信じないという著者の社会観も垣間見える。ミヒャエルエンデの「モモ」や佐藤優の「国家の罠」等触手を動かされた書評もいくつかあり。。

  • 読書日記なのに、虫採りや虫についての話がちりばめられている。出張先では、移動の荷物を減らすために読んだ本のページを破り捨てるという、そんな人は世界中探してもあまりいない気がする。

    129頁から始まる諸行無常という題の読書日記の部分にたまたま見たNHKの番組で森津順子さんというホスピスの医者のインタビューについて言及しており、一番印象に残ったのは、「ホスピスの患者さんで上手に死ぬことができるのはどういう人か」という話だったそうだ。
    それは、その日その日、そのときそのときを懸命に生きている人であるという。
    しかし今は、情報は死なない不変ものという感覚からいえば、自分自身をも情報とみなしている。個性をもった確固たる自分が存在すると思うから、死ぬのは変である。しかし人間は変わるものだし死ぬものだ。だからこそのその日その日、昨日の私は死んでいる・・・というクダリを読んで、前に読んだ池田晶子さんの言葉がようやく理解できた。
    それは「自分は、日本人であり女である”池田晶子”を演じていると思っている。でも本質は誰でもない”Nobody”なのだ。そう分かっていれば皆さんも随分楽になりますよ。」
    しかし実感としてそう理解できるまで、もう少し時間が必要な気もする。

    読みたいなあと思った本は、「河岸忘日抄」。
    読者の想像力を刺激するから上質なのだという。いちいちすべてを説明するのは読者を馬鹿にすることであるという。堀江敏幸著。
    あとは、「風の影」。
    カルロス・ルイス・サフォンという人が書いた。忘れられた本の墓場へ、父親に連れられた少年が一冊手にとり物語が始まるという。
    読んでもいないのに、ワクワクする。

  • 養老さん、フィクション好きですねー。

  • S019.9-フタ-090 300366762

  • 「小説推理」に養老先生が連載していたものが単行本化され、さらに題名を変えて新書化されたもの。だから初めは正直、タイトルと内容の齟齬に少し戸惑ったが、読み進めていくうちに、だんだん養老節に引き込まれていった。養老先生の考え方、視点、私は好きだ。
    あの「バカの壁」は、この連載の途中で売り出されてヒットしていたもので、実は私はまだ「バカの壁」を読んでいないので、先にこちらを読めて正解だったかもしれない。
    それにしても、帯などに書かれている、出版社が用意したこの本のキャッチコピー、全然違うと思うんだよな・・・。養老先生言うところの、出版社は本を売らなければ「ならない」ゆえのうたい文句なんだろうけど、正直、この本は「読書術」の本ではないと思う。私は養老先生の考え方が好きだから楽しめたけど、「読書術」を読みたくてこの本を手に取った人は、もしかしたら違和感あるんじゃないかと思う。単行本の「小説を読みながら考えた」のタイトルそのままで良かったんじゃないかな・・・。

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