- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784575154481
感想・レビュー・書評
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「KAMINOGE」という面白いプロレス&格闘技雑誌がある。本書はそこに寄稿したものなどを中心に加筆したもの。
黎明期には、「八百長」とまで揶揄されたプロレスが、猪木の新日プロレス立ち上げをきっかけに「ショー」から「ストロングスタイル」に。その後は「最強」から、試合の勝敗よりも試合内容が「最高」かどうかという価値軸になったのが現在。その時代の流れを<プロレス的見方>を駆使して料理してみせる。
出色なのは「木嶋佳苗論」「前田と武藤のじゃんけん殴り合い大会」などだが、付録の「プロレスの偉人から学ぶべきこと」の山本小鉄(あの前田日明でさえ、道場の外で山本小鉄の車の音が聞こえるだけでびびったという鬼軍曹振り)やジャイアント馬場(猪木の挑発を無視し続けた理由)などやはり業界の裏話はワクワクする。そして、本書の最後の一文、「大人になればなるほどジャイアント馬場が沁みる」で本書は名作となりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
以前、オードリー若林がTVで紹介していた本を読んでみた。
世の中の事件やテレビ番組などに絡めてプロレスを語っている。
無理矢理のこじつけだ、という酷評レビューも幾つかあったが、作者にはこじつけられる思考能力と文筆力があるわけで、私は楽しみながら読了した。
しかし万人にはオススメしない。
プロレス好きな人だけ楽しめば良い、って感じのノリで。
カテゴリーは『エッセイ』にしたけど、『雑学』でも良かったかしら? -
プチ鹿島らしい視点。14年頃の刊行なので今ならもっと政治ネタを絡められたのでは。
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生き方の指針は常にプロレスか否かで判断してます
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ネタ
社会 -
プロレスってショーで八百長なんでしょ?と言われるたびに歯噛みして来た昭和のプロレスファン。何度も裏切られ、それでも信じ続けた。物事を柔軟に捉える術はプロレスから学んだ。タイガーはファンタジーがリアルに打ち勝つ瞬間を見せてくれた。UWFは発散の場を、PRIDEではスープレックスの凄さを再確認。故に今のやわらか(やわいではなく)なプロレスも楽しむ事ができる。「最強」ではなく「最高」が求められ、それに呼応することによりファンも増えて来ている。いい事だ。それでもおいらはあえて言う。「プロレスは最強だ!」
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プロレスに興味がなかった人にも手っ取り早くプロレス頭の感性を理解してもらおうと新書で書いてみた……という感じ。知らない人に向けているので、プロレスの情報は初心者でも理解できるレベルと現実との対応になるので必然的にちょっと浅め。ファンは更にもう少し込み入ったことを考えて愉しんでいる。とはいえコアなファンが読んでも面白く読めると思う。プロレスには王道、革新、邪道、友情、裏切り、世代交代、下克上、嫉妬となんでもある。そこからいろんなものが見えるよっていうそういう新書。プロレスに興味がある人は一度是非。
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最近の新日、おもろいなー、の背景を再認識。プロレスを楽しめるか、この本を楽しめるか。自分の度量を測れる良著です。
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いわゆるプロレス本ではなく「世の中をプロレス的に見る」ことを勧めた一冊。
好みはあるだろうけど、プロレスファンなら楽しめるかと。